コンフォリア成増グリーンサイド 共有部リノベーション(埼玉県和光市)
子育て・テレワークにも快適なウェルビーイングに寄り添う空間をデザイン

東急不動産様のコンフォリア成増グリーンサイド共用部のリノベーションを行いました。
コンフォリアシリーズは、東急不動産様が手がけるハイクオリティな都市型賃貸レジデンスです。
「コンフォリア」は英語で快適を意味する「Comfort」と、ラテン語で場所を意味する「ia」を組み合わせた造語です。「都市の快適性を追求した住戸を提供する」という意味が込められており、賃貸用でありながら、洗練されたデザインや快適性・利便性が特徴のレジデンスです。
*東急不動産様 コンフォリアシリーズについて詳しくはこちら
https://www.comforia.jp/
門構え、建物までのアプローチ、エントランス、集会室など、各所でウェルビーイングを意識した空間に仕上げました。 また大人から子どもまで快適に過ごせるスペースも設け、ファミリー層などから大きな反響をいただいています。
改修におけるポイントや経緯、反響についてお話を伺いました。

堀光 早紀 氏

米丸 結美

山田 信之
自然に囲まれた環境で子育て・共働き世帯をサポート
Q. 改修にあたってのコンセプトを教えてください
堀光 氏:
50~70平米台の2~4LDKが81戸ある賃貸マンションで、ターゲットであるファミリー層が安心して暮らせることはもちろん、昨今ニーズの高まってきているウェルビーイングが叶う空間を整備したい、という考えがありました。
山田:
緑が多い成増の土地柄を生かし、「お子様のいらっしゃるファミリーやディンクスの方たちがゆったりと心地よく過ごせる上質空間をコンセプトに」と考えました。提案する箇所が多かったので、一つ一つの空間のデザインを理解いただきやすいようにイメージパースを作成しながら、丁寧に説明させていただきました。

エリアごとに改修ポイントを整理
エリアごとにバージョンアップ!安心・くつろぎを与える空間に
Q. 門構えからエントランスまでのアプローチ部分の改修ポイントを教えてください
堀光氏:
門構え部分は元々ネットフェンスがあったのですが、外から歩行者や駐車場が見えてしまっていました。タイルや黒塗装を取り入れ、建物の顔と言えるゲート部分をつくっていただきました。

RC杉坂目調のコンクリート打ちっぱなしタイルや黒塗装を活用し、シックながら存在感のあるゲートに
堀光氏:
建物までのアプローチは車が進入するスペースと歩行者の通り道が分離されておりませんでしたが、ルーバーを用いた間仕切りを設けて駐車場と通路を仕切ることで、安全性を向上していただきました。長いアプローチは少し間延びしている印象がありましたが、ルーバーや照明が加わって素敵な雰囲気に変わりました。

昼と夜で雰囲気の異なる建物入口までのアプローチ
山田:
長いアプローチを歩いても間延びを感じず、かつ開放的な雰囲気になるように間仕切りはルーバーをランダムに配置したデザインを採用しました。小道を歩いているような空間を意識しましたが、夜間は殺風景になってしまうので、トップにLEDを仕込んだカバーを設置しています。ライティング効果で植栽や足元がほのかに浮かび上がるような景色が楽しめます。
Q. エントランス部分の改修ポイントを教えてください
堀光氏:
メインのエントランスホールは広々としているものの、容積率の関係で大きな家具を置けないというデメリットがありましたが、天井からオブジェを吊るしたり、壁面にグリーンウォールを設置してデザイン性を出したりと、制約がある中で工夫してくださいました。

広く解放感のあるホールは不燃織物のオブジェの吊り下げや壁面へのグリーンウォール設置により、自然を感じる上質な空間に
堀光氏:
テラス部分はもともと長尺シートが貼られており、テラスというよりベランダといった感じでしたが、ウッドデッキにしたことで印象ががらりと変わりました。
山田:
メインエントランスは元々あるものを活かしながら、オブジェやアートを追加して上質感のある空間になるよう提案しました。
テラスは床をウッドデッキに変更し、サッシには木目シートを貼るなど、木の質感をふんだんに取り入れています。もともとあった植栽に加えて鉢植えの観葉植物やイスも設置し、自然を感じながらくつろげるようにしました。

自然を感じながらくつろげるテラス
山田:
味気なかったサブエントランスは両壁に明るい木目パネルを使用しました。特に片側は枝を伸ばした木々が連なるデザインをイメージして、太さをランダムにカットしたパネルを配置しました。勝手口を目隠しするためにルーバーも設置しています。
堀光氏:
サブエントランスはもともと寂しい感じがありましたが、メインエントランスに負けないぐらい印象的な空間になりましたね。

サブエントランスは木の幹や枝が連なる壁面デザインでぬくもりを演出
Q. 改修されて特に「良かった」と感じられるポイントはありますか
堀光氏:
改修前、風除室にある宅配ボックスは、白い壁に茶色のボックスが浮いている印象がありました。ボックスの存在感を軽減できないかとご相談していたのですが、壁にリブ材を使って上手く空間に馴染ませていただきました。通常はボックスの方にシートを貼る方法で対処すると思うのですが、「壁にリブ材を貼る」と提案をいただき、トッパンさんの建材の幅広さに驚きました。

存在感の強い茶色の宅配ボックスが空間に溶け込むよう、壁面にリブ材を使用
山田:
最初にご相談いただいてからだいぶ悩みました。
当初はボックスの扉のシートを全部張り替えることも考えたのですが、現実的ではないと思い別の方法にすることにしました。ボックスは茶色で天井は木目が入っていたので、「それなら壁をボックスと天井に同化させよう」と考え、木目柄のリブ材を壁面に設置して空間に馴染ませる方法を提案しました。
リブ材はリサイクル適性の高い当社の製品を使用しました。TOPPANの商材は燃焼時に有害物質が発生しにくい素材や塗料を大量に使わない製法を取り入れるなど、SDGsの観点を重視した商材も多くあり、今回もいろいろな箇所に活用しています。SDGsやESGに配慮した取り組みを進めるためにも、そういった商材を積極的に取り入れたり、既存のものを上手く活用するようなデザインを意識しています。
世の中や入居者のニーズに応えるマンション空間に
Q. 反響の大きかったポイントはありますか?
堀光 氏:
集会室は「子どもから大人まで使えるスペースに」とお願いしていたのですが、まさにその通りになりました。入ってすぐにお子さんの使用できるサイズのソファや、テーブル、チェア、その近くに大人が使いやすい高さのハイチェアがあり、壁沿いには個室型テレワークブースも備えています。

コワーキング、テレワーク向け個室型ブースも備えた集会室
山田:
ご要望を伺い、お子さんが学校の宿題に取り組むそばでお母さんは本を読むなど「親子が一緒に時間を過ごせる空間」を意識しました。
一方でテレワークブースを設置することで、集中してワークしたい方も利用できるようにしています。ここでも自然を意識して、フェイクグリーンで緑を取り入れました。
堀光氏:
入居者や仲介会社の方からは共用部の充実度を評価するお声が上がっていますが、屋外のキッズスペースは特に珍しがられていて、ファミリー層から「こういうところがあって良いね」と高評価を多数いただいているそうです。
山田:
建物は細い路地に囲まれていて車の通りも結構多いので、「棟内でもお子さんが遊べる場所があると良い」と思いご提案しました。当初は滑り台などを置く案もありましたが、事故が発生する可能性も考慮して器具は配置していません。床はゴムチップ塗装という柔らかい素材を採用し、転んでもけがを軽減できるようにと、安全性にもこだわりました。壁面のデザインは今回のコンセプトである緑や空に連動したイメージになっています。

高評価をいただいてる安全性に考慮したキッズスペース
Q. 今後トッパンに求めることがあれば教えてください
堀光 氏:
ディンクスの増加やコロナ禍によるテレワーク需要の高まりにより、マンション事業を取り巻く社会環境は凄く変わってきています。今後も強く求められると予想されるウェルビーイングが叶う暮らしを実現出来るマンションについて、一緒に考えていけたらと思います。
米丸:
トッパンも環境配慮型の商材を活かした空間提案など、社会的ニーズを反映させた提案を意識しております。堀光様の仰るようにウェルビーイングという点も意識しながら、お客さまの課題を解決できるトッパンならではの提案の幅を広げていきたいですね。
山田:
世の中の流れをつかみ、かつお客さまの望みを具現化させる提案を、自分たちのエッセンスも程よく取り入れながら進めていければと思います。

左から米丸(TOPPAN・営業担当)、堀光氏(東急不動産)、山田(TOPPAN・デザイン担当)

インタビューの様子