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オフィスワークの満足度はオフィス環境が重要!オフィスワーカーのニーズに応えるオフィスの作り方

オフィスワークの満足度はオフィス環境がキーポイント

株式会社イトーキ中央研究所が2024年5月に公開した「働き方とオフィス2024」の調査結果によると、オフィス環境に満足している人は、出社への前向きな姿勢が通常の2倍以上であることが明らかになりました。この調査は、全国の正社員・経営者約5,000人を対象に実施されたもので、オフィス環境の満足度と出社意欲、さらにはエンゲージメントには強い相関関係があることを示しています。
注目すべきは、オフィス満足度は世代間でギャップがあり、20代が比較的高い一方で、年齢が上がるほど満足度が下がる傾向にあるという点です。この結果は、世代によってオフィス環境で重視する内容が異なることを示唆しています。
また、2016年7月に一般社団法人日本オフィス家具協会が約3,300人を対象に実施した調査でも、オフィス環境の重要性が裏付けられています。この調査では、オフィス環境の良し悪しが仕事へのモチベーションに影響すると回答した人が71.4%にも上りました。
特筆すべきは、オフィス環境が備えつけられた家具・什器やインテリアだけでなく、働き方そのものにも大きな影響を与えているという点です。調査結果からは、オフィス環境を充実させることが出社意欲につながり、さらには従業員エンゲージメントの向上にも寄与していることが明確に示されています。
このように、複数の調査結果から、オフィス環境の質が従業員の働く意欲や生産性に直接的な影響を与えていることが実証されています。経営者や人事担当者は、オフィス環境の整備を単なるコストではなく、従業員満足度と企業パフォーマンスを向上させるための重要な投資として捉える必要があるでしょう。
参照元:株式会社イトーキ│イトーキ中央研究所、働く人の意識と職場環境満足度向上要因をまとめた「働き方とオフィス2024」を公開
参照元:一般社団法人日本オフィス家具協会│「オフィスワーカーから見た、オフィス環境ニーズのトレンド」
を探るための調査の実施と、分析結果を踏まえた提言・提案
オフィスワークへのエンゲージメントが高いことの重要性

オフィスワークへのエンゲージメントを高めることは、企業の持続的な成長に大きな影響を与えます。従業員一人ひとりが仕事に対して前向きな気持ちを持ち、充実感を得られる環境づくりは、さまざまな企業課題の解決にもつながります。
以下では、エンゲージメントを高めることで得られる具体的なメリットを解説します。
【オフィスワークへのエンゲージメントが高いメリット】
- ・従業員のモチベーション向上
- ・離職率の低下防止
- ・生産性の向上
- ・顧客満足度の向上
- ・良好なメンタルヘルスの維持
- 従業員のモチベーション向上 -
エンゲージメントの高まりは、従業員の自発的な成長意欲を引き出します。企業理念や目的への理解が深まることで、単なる業務遂行者としてではなく、組織の一員としての自覚が芽生え、より質の高い仕事への意識が高まります。
また、業務に関連する新しい知識や技術の習得にも積極的に取り組むようになり、自己啓発を通じた専門性の向上も期待できます。
こうした前向きな姿勢は、周囲の従業員にも好影響を与え、組織全体のモチベーション向上にもつながります。特に同僚や上司との信頼関係が深まることで、より良い職場環境の構築に寄与します。
- 離職率の低下防止 -
エンゲージメントの高い職場環境では、従業員の定着率が向上することが厚生労働省の調査でも明らかになっています。仕事への充実感や達成感を感じることで、長期的なキャリア形成への意欲も高まり、企業への帰属意識も強くなります。
これにより、新規採用にかかるコストや時間を抑制できるだけでなく、人材育成への投資も効果的に行えるようになります。また、熟練した従業員が長く働き続けることで、業務知識やノウハウの蓄積・継承も円滑に進めることができ、組織の競争力強化にもつながります。
- 生産性の向上 -
エンゲージメントの高い従業員は、業務の効率化や品質向上に対する意識が高く、自己啓発にも積極的です。最新の技術習得や業務関連のセミナー参加など、自主的な学習行動が増加し、これらの知識や経験は直接的に業務の質の向上につながります。
また、担当業務以外の役割も進んで担おうとする姿勢が見られ、チーム全体の生産性向上に貢献します。さらに、業務改善への提案も活発になり、組織全体の効率化にも寄与します。特に、学習した内容を実践に活かす意欲が高いため、投資効果も高くなります。
- 顧客満足度の向上 -
エンゲージメントの高い従業員は、自社の製品やサービスに対する深い理解と自信を持っているため、顧客に対してより説得力のある提案や対応が可能です。特に営業職においては、商品知識の豊富さと仕事への熱意が、顧客との信頼関係構築に大きく貢献します。
また、商品開発部門では、市場ニーズへの理解が深まり、より顧客満足度の高い製品開発につながります。さらに、顧客対応における細やかな配慮や積極的なフォローアップなど、サービス品質の向上も期待できます。
- 良好なメンタルヘルスの維持 -
エンゲージメントが高い従業員は、業務上のストレスに対する耐性が高く、心身ともに健康的な状態を維持しやすいことが分かっています。近年の調査では、メンタルヘルスの不調により連続1か月以上休業する従業員や退職する従業員が増加傾向にあり、企業にとって従業員のメンタルヘルス対策は喫緊の課題となっています。
業務に対する充実感や達成感は、睡眠の質や疲労回復にも良い影響を与え、ワークライフバランスの改善にもつながります。定期的なメンタルヘルスチェックと併せて、エンゲージメント向上の取り組みを行うことで、より効果的な予防対策が実現できます。
参照元:厚生労働省「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概況」
オフィスワークの満足度が向上するオフィス環境とは

オフィスワーカーにとって、快適で働きやすい環境づくりは、企業の重要な課題となっています。
理想的なオフィス環境を実現するためには、以下のような要素に着目する必要があります。
【オフィスワークの満足度が上がるオフィス環境】
- ・自然とコミュニケーションが活性化する環境
- ・作業効率や利便性を意識した動線
- ・多様な働き方への対応
以降では、具体的にどのような工夫が効果的なのか、それぞれの要素について解説します。
- 自然とコミュニケーションが活性化する環境 -
理想的なオフィス空間では、部署を越えた社員同士の交流が自然と生まれ、活発なコミュニケーションが促進されます。このような環境では、企業の目的や価値観が共有されやすく、従業員間の信頼関係も深まっていきます。
具体的な取り組みとして、フリーアドレス対応のワークスペースの導入が効果的です。固定席ではなく、その日の気分や業務内容に応じて自由に席を選べる環境をつくることで、普段接点の少ない社員同士の交流機会が増えます。
また、リビングルームのような居心地の良い空間を設けることも有効です。木目調のテーブルやソファ席を配置し、自宅にいるようにリラックスできる雰囲気をつくることで、社員同士が気軽に会話できる環境が生まれます。
- 作業効率や利便性を意識した動線になっている -
オフィス内の動線計画は、業務効率に大きく影響します。特に利用頻度の高いエリアへの移動がスムーズにできるよう、適切な通路幅の確保が重要です。
メイン通路や座席と座席の間は1,600mmの幅を確保し、デスク同士や座席と壁の間は900mm、収納庫と座席の間は1,500mmといった具合に、適切な間隔を設定することが推奨されます。
また、複合機やコピーコーナーには共有の文具を設置したり、作業スペースを併設したりすることで、より使いやすい環境を作ることができます。これにより、資料の出力を待つ時間や文具を使用する際に、自然な交流が生まれる機会にもなります。
- 多様な働き方に対応している -
新型コロナウイルスの影響や働き方改革の推進により、テレワークや在宅勤務といったワークスタイルの多様化が進んでいます。これらの変化に対応したオフィス環境の整備も欠かせません。
例えば、WEB会議に適した個室ブースの設置や、集中して作業ができる1人用のワークスペースの確保が効果的です。また、フリーアドレス制を導入し、出社率に応じて柔軟に席数を調整できる仕組みを整えることで、スペースを効率的に活用できます。
さらに、リモートワークが増えた分、出社時には対面でのコミュニケーションを促進するため、ラウンジやカフェスペースなど、気軽に打ち合わせができる場所を設けることも重要です。
働きやすいオフィスワークスペースの作り方

オフィスワークスペースの設計は、企業の生産性や従業員の満足度に大きな影響を与えます。理想的な空間を作るためには、コンセプトの設定から具体的な設計まで、段階を追って検討していく必要があります。
ここでは、快適なオフィス空間を実現するための具体的なステップを解説します。
- コンセプトを決める -
オフィス作りの第一歩は、明確なコンセプトの設定です。企業理念や目指す働き方、ブランド価値を空間デザインに反映させることで、社内外へ効果的なメッセージを発信できます。例えば、コーポレートカラーを内装に取り入れたり、自社製品を展示したりすることで、社員へのインナーメッセージやブランディング効果を高めることが可能です。
快適性や効率性、創造性の向上など、従業員の働きやすさも重要な視点です。業種や職種、企業の雰囲気に合わせて、集中できるブース席やリラックスできるカフェスペースの設置を検討します。また、フリーアドレスやABWの導入により、従業員が自由に働く場所を選択できる環境を整えることも効果的です。
- ゾーニングを決める -
オフィスのゾーニングでは、まず従業員数に適した面積を確保することが重要です。300名以下のオフィスの場合、1人当たり約10.5㎡が適切とされています。
執務スペースは全体の50~60%を占めるのが一般的で、その他に役員スペース、共有スペース、情報管理スペース、多目的スペース、交通スペースなどを適切に配置します。
最近の調査では、オフィスワークの満足度向上に必要なスペースとして、以下の順で需要が高いことが分かっています。
- 1.1人で集中するスペース
- 2.個人でリフレッシュするスペース
- 3.防音ブース・スペース
- 4.カフェなど飲食ができるスペース
- 5.予約なく利用できるミーティングスペース
- 6.Web会議を行うスペース
従業員アンケートやワークショップを実施し、実際の利用者のニーズを把握することで、より効果的なゾーニングが可能になります。
- 動線の計画を立てる -
効率的な業務遂行を実現するためには、適切な動線計画が不可欠です。人がすれ違うメイン通路や座席間は1,600mmの幅を確保し、デスクと壁の間は900mm、収納庫と座席の間は1,500mmといった具合に、適切な間隔を設定します。
また、地震や火災などの災害時の避難経路も考慮に入れる必要があります。高い収納庫は壁や床に固定し、避難の妨げとなる物は通路に置かないよう配慮します。さらに、防災用品の設置場所も計画段階で検討しておくことが重要です。
- スペースごとに家具や内装を決める -
執務スペースでは、対向型(島型)、同向型(スクール形式)、クロス型など、業務内容や部署の特性に合わせてデスクレイアウトを選択します。会議スペースは、クローズドタイプとオープンタイプを組み合わせることで、用途に応じた使い分けが可能になります。
リフレッシュスペースには、木目調の家具や観葉植物を取り入れ、くつろぎやすい雰囲気を演出します。多目的スペースでは、レイアウトの自由度を高めるため、キャスター付きの家具を採用するのがおすすめです。
内装や家具の選定には専門的な知識が必要なため、経験豊富な業者に相談しながら進めることで、機能性と快適性を両立した空間づくりが実現できます。
オフィスワークの満足度が向上するオフィス事例
オフィスワークの満足度向上には、実際の導入事例から学ぶことが効果的です。
ここでは、さまざまな業種の企業による先進的なオフィス改修事例を紹介し、それぞれの特徴や活用できるポイントを解説します。
- 株式会社SUBARU様 -


株式会社SUBARUの北本工場では、「社員食堂の枠を超える」をコンセプトに、従来の枠組みにとらわれない新しい食堂空間を実現しました。「LDK+G」という発想で、リビング、ダイニング、キッチン、ガーデンの4つのエリアを設け、単なる食事スペース以上の価値を創出しています。
リビングエリアでは、一人掛けのソファ席や複数人で利用できるファミレス席を配置し、自宅のような寛ぎの空間を演出。さらに、「SUBARU 手ぶらCAMP by Snow Peak」からインスピレーションを得たガーデンエリアには、テントや薪を設置することで、開放的な雰囲気を創出しています。
この事例から学べる重要なポイントは、従業員が思い思いの時間を過ごせる多様な空間を提供することです。休憩時間を単なる食事の時間として捉えるのではなく、従業員同士の自然な交流を促進し、やりがいを生み出す機会として活用している点が特徴的です。
関連記事:株式会社SUBARU 北本工場 食堂改修
- NC建材株式会社様 -


NC建材株式会社の新設オフィスは、「働きたくなる魅せるオフィス」をコンセプトに、企業の魅力を空間全体で表現しています。エントランスには印象的なプロジェクションマッピングを導入し、来訪者を迎える工夫を施しています。
執務室は、ゾーンごとに明るいカラーを配置し、チェアもそれに合わせることで統一感のあるデザインを実現。ナチュラルな木目とポップな配色の組み合わせが、活気ある雰囲気を生み出しています。
特筆すべき点は、さまざまな働き方に対応できる空間設計です。オープンスペースには大型モニター付きの造作棚を設置し、情報共有とコミュニケーションの促進を図っています。また、個別ブースやカフェブースなど、状況に応じて柔軟に利用できる空間を用意することで、多様な働き方をサポートしています。
関連記事:NC建材株式会社様 オフィス営業所新設
- タカラスタンダード株式会社様 -


タカラスタンダード株式会社の鞍手工場オフィスでは、ABW(Activity Based Working)を取り入れた新しい働き方を実現しています。従来の固定概念にとらわれず、その時々の仕事内容に応じてワークプレイスを使い分けられる柔軟な空間設計が特徴です。
執務エリアには緑を効果的に配置し、明るく開放的な雰囲気を演出。造作家具として制作した10人用のビッグテーブルやディスプレイ棚が、空間の魅力を高めています。また、スポットライトを用いたカフェのような照明計画や、木目調の床材・什器の採用により、リラックスできる雰囲気を実現しています。
一方で、集中エリアには仕切りを設けてダウンライトを採用することで、メリハリのある働き方を可能にしています。この対照的な空間構成により、業務内容に応じた最適な環境を選択できる点が、オフィスワーカーの満足度向上につながっています。
関連記事:タカラスタンダード株式会社様 鞍手工場 オフィス改修
- 株式会社文昌堂様 -


株式会社文昌堂のオフィス改修では、「安心感・居心地の良さと新しさをMIX」というテーマのもと、従来の風通しの良い企業風土を活かしながら、新しい働き方を実現する空間を創出しています。
特徴的なのは、7階と8階で明確に役割を分けた空間構成です。7階はABWを取り入れたコミュニケーション促進エリアとして、コミュニティエリア、コラボレーションエリア、ミーティングエリア、リフレッシュ・フォーカスエリアを設置。カラフルな可動什器を採用することで、利用人数や会議形式に応じて自由にレイアウトを変更できます。
マグネットウォールやキャビネットを活用した商材サンプルの展示スペースは、自然なコミュニケーションのきっかけとなっています。また、オリジナルの造作什器を空間に合わせて配置することで、圧迫感を軽減しながらも適度なゾーニングを実現しています。この事例からは、機能性と快適性を両立させた柔軟な空間づくりの重要性を学ぶことができます。
関連記事:株式会社文昌堂 様 オフィス改修
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まとめ
オフィスワークの満足度向上には、従業員のニーズに合わせた適切なオフィス環境の整備が不可欠です。多様化する働き方や価値観に対応し、コミュニケーションを促進しながら、業務効率も高められる空間づくりが求められています。エンゲージメントの高いオフィス環境を実現することで、従業員のモチベーション向上、離職率の低下、生産性の向上など、企業の持続的な成長につながる効果が期待できます。段階的な計画と実践事例を参考にしながら、自社に最適なオフィス環境を構築することで、従業員と企業の双方にとって価値のある空間を生み出すことができるでしょう。
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