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TOPコラムオフィスデザインのコンセプトとは|決め方やポイント、成功事例を紹介

<TOPICS>理想の働く空間の実現に!コンセプト設計のコツを解説

オフィスデザインのコンセプトとは|決め方やポイント、成功事例を紹介


オフィスデザインのコンセプトは、企業の文化や価値観を反映し、従業員の働きやすさや生産性を向上させるために重要な要素です。本記事では、オフィスデザインのコンセプトを決める際の目的やメリット、具体的な策定手順、意識すべきポイントについて解説します。さらに、成功事例を通じて、実際にコンセプトを実現した企業の事例を紹介します。これらの情報を参考にすることで、読者は自社のオフィスデザインに新たなアイデアを得ることができるでしょう。

オフィスデザインの「コンセプト」とは

「コンセプト」とは、デザインイメージを指す「概念・構想」のことです。オフィスデザインにおけるコンセプトは、企業が大切にしている考えや目指すべき姿を、デザインを通して表現することを意味します。


オフィスコンセプトを明確にすることで、移転計画から完成後のオフィス運用までをぶれることなく進めることができます。デザインだけを重視するのではなく、なぜそのデザインが必要なのか、その目的を常に意識しながらコンセプトを決定することが重要です。


- オフィスデザインのコンセプトを決める目的 -

オフィスのデザインコンセプトを策定する目的は、移転やリニューアルを通して、「何を活動目的としたオフィスを作りたいのか」「現在の仕事のやり方をどのように変えたいのか」といった自社の未来像や働き方を定義することです。


革新的なアイデアを生み出すためには、それに適した環境づくりが不可欠であり、オフィス空間こそがその基盤となる役割を担っています。コンセプトが明確でないと、オフィスデザインが自社の企業イメージにそぐわないものになったり、機能性だけを追求した味気ないものになったりするおそれがあります。


- オフィスデザインのコンセプトを決める -

オフィスデザインコンセプトを設定することで、以下のようなメリットが期待できます。


  • ・企業理念やブランド価値を来訪者にアピールでき、共感を得られた取引先との商談がスムーズに進みやすくなる
  • ・快適で働きやすい環境を整えることで、従業員のモチベーションや満足度の向上につながる
  • ・企業文化や価値観が伝わるオフィスは、求職者の共感を呼び、採用のミスマッチ防止にも有効


このように、オフィスコンセプトは、ステークホルダーへの効果的なコミュニケーションツールとして機能し、企業の発展に大きく寄与するのです。

オフィスデザインのコンセプトを策定する手順

オフィスデザインのコンセプトを決めるには、以下のような手順を踏む必要があります。


  1. 1.担当者またはプロジェクトチームメンバーを選任する
  2. 2.現状課題を洗い出す
  3. 3.企業理念・ブランド価値を分析する
  4. 4.コンセプトカラーを決める


ここからは、コンセプトを効果的に策定するための具体的なステップについて解説します。


- 1.担当者またはプロジェクトメンバーを選任する -
オフィスデザインのコンセプトを決める際は、まず担当者やプロジェクトチームメンバーを選任することが重要です。担当者に一任する方法もありますが、トップダウン式になりがちで現場の意見が反映されにくいというデメリットがあります。

一方、複数の従業員でプロジェクトチームを結成し、意見を出し合いながらコンセプトを練り上げていくことで、自社に最適なコンセプトを模索できるでしょう。ただし、メンバー間の意見をまとめるのに時間を要する可能性があるので注意が必要です。

さらに、社外のプロを介入させることで、客観的な視点からアドバイスを得られるだけでなく、他社の事例を参考にしながら課題解決の提案を受けられるメリットがあります。セキュリティ対策や音環境整備など、様々な観点からの提案が期待できます。

- 2.現状の課題点を洗い出す-

オフィスデザインのコンセプトを決める前に、現状のオフィスが抱える課題を洗い出すことが大切です。経営者側と従業員側、双方の視点から問題点を抽出することで、なぜそのデザインやスペースが必要なのか、その目的を明確にすることができます。


洗い出した課題は、オフィスコンセプトを決定する際の指針となります。例えば、「部署間のコミュニケーション不足」という課題があれば、コミュニケーションを活性化させるようなレイアウトや共有スペースの設置をコンセプトに盛り込むことができるでしょう。


ただし、コンセプトありきでデザインを決めるのではなく、課題解決を第一に考えることが重要です。


- 3.企業理念・ブランド価値を分析する-

オフィスデザインのコンセプトを策定する際に、自社の企業理念やブランド価値を分析し、オフィスを通してどのようなメッセージを発信したいのかを明確にすることが大切になります。


企業理念は、社員の行動指針となるだけでなく、顧客や求職者に対して会社の考え方や目指す姿を伝える役割も果たします。この理念をオフィスデザインに反映させることで、ステークホルダーへのアピール効果を高められます。


また、自社の強みや特徴、業界におけるポジショニングを分析することで、他社との差別化を図るためのヒントが得られるかもしれません。


ただし、企業理念に沿ったコンセプトを追求するあまり、機能性を損なわないよう注意が必要です。あくまでも、従業員が働きやすい環境づくりを最優先に考えましょう。


- 4.コンセプトカラーを決める-

コンセプトカラーを決定する際は、まず色が持つ心理的影響を考慮することが重要です。色にはそれぞれ異なる印象や感情を喚起する力があり、オフィス空間に取り入れることで、特定の雰囲気やメッセージを効果的に伝えることが可能になります。


以下に、主要な色とそれが与える印象を示します。


主なカラー

与える印象

情熱、活動的、リーダーシップ など

ピンク

女性らしさ、優しさ、やわらかさ など

オレンジ

社交的、思いやり、やさしさ など

黄色

活動的、おもしろさ、知的 など

自然、協調性、エコロジー など

茶色

安定感、穏やかさ、責任感 など

水色

臨機応変、柔軟、清潔さ など

爽やかさ、クール、理論的 など

カリスマ性、オリジナリディー など



このテーブルに示されているように、色はその使用目的に応じて様々な印象を与えることができます。オフィスデザインにおいて、これらの色を効果的に使用することで、企業のブランドイメージや文化を表現し、従業員のモチベーションや生産性の向上に寄与することが期待できます。

オフィスデザインコンセプトを決める際に意識したいポイント

オフィスデザインのコンセプトを決める際には、次のようなポイントを意識することが重要です。


  • ・働きやすい導線と機能性
  • ・空間の使用目的・テーマ別にもコンセプトを設定する
  • ・分かりやすいキーワードでイメージを共有する
  • ・流行・最新のオフィスデザインの導入も検討する


ここでは、働きやすい導線と機能性、そして空間の使用目的・テーマ別のコンセプト設定について詳しく解説します。これらのポイントを押さえることで、より良いオフィスデザインのコンセプトを設定することができるでしょう。



- 働きやすい動線と機能性 -

オフィスデザインのコンセプトを決める際に、働きやすい導線と機能性を意識することが重要です。なぜなら、オフィスの動線が複雑だと社員のコミュニケーションが取りづらくなったり、無駄な動きが増えたりするからです。動線はシンプルにまとめ、混雑を避けるために複数の動線を選択できるようにするなど、実用性を考えることが大切です。


また、機能性を高めるためには、コンセプトが明確になっていることが重要です。各スペースや家具の配置、サイズを決めやすくなります。特にオフィス家具は、コンセプトやスペースの広さを決定してから選ぶようにしましょう。魅力的な家具を選んでも、オフィスの印象に合わなかったり使い勝手が悪くなったりする可能性があるためです。


- 空間の使用目的・テーマ別にもコンセプトを設定する -

オフィス全体のコンセプトを保ちつつ、空間の使用目的・テーマ別にもコンセプトを設定することが重要です。なぜなら、エリアごとにコンセプトやデザインを変えることで、社員の気分転換を促したり、一貫性のあるメッセージ性を持たせたりできるからです。


以下の表は、オフィスの各スペースにおいて意識したいポイントをまとめたものです。

意識したいポイント

エントランス

訪問者に良い第一印象を与えるデザイン。企業のブランドイメージを反映させる。

休憩スペース

従業員のリラックスとリフレッシュを促進する落ち着いたデザイン。

共有スペース

コミュニケーションと協働を促進するオープンなレイアウト。

ワークスペース

生産性を高めるための快適で機能的なデザイン。

会議室・打ち合わせスペース

効率的な会議をサポートするテクノロジーと快適性。

セキュリティスペース

情報保護とプライバシーの確保を考慮した設計。



- 分かりやすいキーワードでイメージを共有する -

オフィスデザインのコンセプトを決める際は、分かりやすいキーワードを用いてイメージを共有することが重要です。抽象的な表現だと、デザイナーや施工業者との意思疎通がうまくいかず、意図したデザインと異なる仕上がりになってしまう恐れがあります。キーワードを用いることで、プロジェクトメンバー全員が同じイメージを持ってコンセプトづくりに取り組めます。


オフィスデザインのコンセプト策定でよく使用されるキーワード例としては、「多様性(ダイバーシティ)」「帰属意識(インクルージョン)」「ウェルビーイング」「SDGs」「生産性」「ワークインライフ」「エンパワーメント」「イクイティ」などが挙げられます。



- 流行・最新のオフィスデザインの導入も検討する -

オフィスデザインのコンセプトを決める際は、流行や最新のオフィスデザインの導入も検討しましょう。従業員のモチベーションアップや生産性向上、採用力強化などの効果が期待できます。


最新のオフィスデザインの具体例としては、ABW(Activity Based Working)が挙げられます。ABWは、従業員が時間や場所にとらわれず自分に合った働き方を選べるワークスタイルです。そのため、個人の集中ブースやリラックススペース、共同作業エリアなど、多様なワークセッティングを備えるのが特徴です。


オープンでフレキシブルなレイアウトも、最新のオフィスデザインのトレンドと言えるでしょう。壁を少なくし開放的な空間を演出することで、部署間のコミュニケーションや協働を促進できます。


関連記事:ABWとは?オフィスでの導入方法や運用のポイントを解説

オフィスデザインコンセプトの成功事例

ここからは、実際にオフィスデザインのコンセプトを設定し、それに基づいて改修を行った成功事例をご紹介します。具体的な事例を見ることで、コンセプトの重要性や効果的な設定方法がよりイメージしやすくなるでしょう。


- 「住まうように働く空間」でそれぞれのライフスタイルや多様性に対応できるオフィス|MIRARTHホールディング株式会社 -

MIRARTHホールディングス株式会社では、働き方の多様性に対応するため、「住まうように働く空間」をコンセプトにセットアップオフィスの新設を行いました。


このコンセプトは、リモートワークの浸透により自宅やカフェなどさまざまな場所で仕事ができるようになった一方で、あえて会社で働く魅力や価値を提供したいという想いから生まれました。


改修の際は、バリエーション豊かな執務エリアを整備することで、用途や気分に応じて最適な場所を選べるよう工夫。眺めの良いカウンター席やリラックスできるソファ席、集中しやすいデスク席、コミュニケーションがとれるカフェスペースなど、多彩なシーンを用意しました。


また、木目や石目、左官などの天然素材を取り入れ、親しみやすさと温かみを演出。色彩の彩度を抑えることで、上質でスタイリッシュな雰囲気に仕上げています。


関連記事:L.Biz日本橋セットアップオフィス 新設

- シームレスにすることで「人と人のつながりを持てる温かいオフィス」|株式会社エー・アール・シー様 -

株式会社エー・アール・シー様では、オフィスの移転を機に、「人と人のつながりを持てる温かいオフィス」をコンセプトに掲げました。


このコンセプトは、部署間のコミュニケーションを活性化し、社員同士の結びつきを強めたいという思いから設定されました。


改修では、オフィス内をシームレスに見渡せるようにレイアウトを工夫。執務エリアとカフェエリアの境界をなくし、カフェスペースもフリーアドレス席として活用できるようにしました。


温かみのある素材を基調とし、コーポレートカラーのオレンジと植栽のグリーンをアクセントに用いることで、居心地の良さを追求。さらにスケルトン天井を採用し、開放感のある広々とした空間を実現しています。


関連記事:株式会社エー・アール・シー様 オフィス移転

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まとめ

オフィスデザインのコンセプトは、企業の理念や価値観を反映し、従業員の働きやすさと生産性を向上させるために重要な役割を果たします。適切なコンセプトを設定し、それに基づいてオフィスをデザインすることで、社員のモチベーションが高まり、業務効率も向上するでしょう。本記事で紹介した手順やポイントを参考に、自社のオフィスデザインコンセプトを策定し、理想的な働く環境を実現してみてください。


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