
「冬は暖房が効かない」
「光熱費は上がる一方」
そんな悩みから、断熱リフォームを検討する方は多いようです。
実際に工事をした家庭からは、「冬でも素足で過ごせるようになった」「光熱費が年間で2〜3万円下がった」といった声も寄せられます。このように、断熱リフォームで快適性や省エネ効果を実感するには、どこから断熱すべきか、どれくらい費用がかかるのかを知ることが大切です。
そこで記事では、断熱リフォームの優先順位や費用相場・補助金制度を解説しています。また、費用対効果や築年数別の断熱プラン、失敗しないためのポイントも紹介しました。
2025年は、断熱リフォームの補助金が充実しているため、費用を抑えて工事できる絶好のタイミングです。ご自宅に合った最適な断熱リフォームを見つけ、年間を通して快適に暮らしましょう。
なお、本記事に記載している補助金制度の最新情報については必ず公式サイト等をご確認ください。
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【優先順位】断熱リフォームはどこから始める?
断熱リフォームは、窓を最優先にし、その後に床・天井・壁と広げていくのが効果的です。なぜなら、窓は熱の出入りが最も多く、床・天井・壁は体感温度に直結するからです。
ここでは、優先順位ごとの理由と効果的な進め方を解説します。
【最優先】窓の断熱|費用対効果が最も高い

断熱リフォームを始めるなら、まず「窓の断熱」から取り組むのが最も効果的です。
一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会によれば、冬の暖房時には、室内の暖かい空気の約50%が窓から逃げており、逆に夏には外の熱の約73%が窓から入り込むとされています。
| 時期 | 熱の出入り | 窓からの割合 |
| 冬 | 暖房熱の損失 | 50% |
| 夏 | 熱の取得 | 73% |
窓の断熱リフォームでおすすめなのは、内側に「内窓」を取り付ける方法です。工事は1窓あたり1時間ほどで完了し、費用は1か所あたり5〜10万円程度になります。補助金を使えば、さらに自己負担を抑えられます。
「どこから手をつければよいか迷う」という方こそ、まずは費用対効果の高い窓の断熱から検討しましょう。
床・天井・壁|組み合わせて相乗効果を狙う

窓は熱の出入りが最も大きい場所ですが、それだけで快適な室内環境をつくることはできません。床・天井・壁といった「面」からも熱が伝わり、断熱が不足していると外気の影響を強く受けてしまうからです。
たとえば…
- 冬、暖房を入れても足元が冷たい:床断熱の不足
- 夏、2階が暑い:天井(屋根)の断熱が不足
- 外の音や暑さ寒さが気になる:壁断熱が不足
つまり、窓の断熱で“出入り口”をふさぎ、床・天井・壁で“囲む”ことで、断熱の本来の効果が発揮されます。
部分的に施工するなら、「窓」に次いで優先すべきは、劣化しやすく体感に直結する「床」です。その後に「天井」、「壁」と進めれば、効果とコストのバランスも取りやすくなります。
「夏も冬もエアコン効率が悪い」「足元だけ寒い」などのお悩みがあるなら、窓以外の断熱も早めに見直しましょう。

【費用相場】断熱リフォームはいくらかかる?

部位ごとの断熱リフォームの費用相場は、下記のとおりです。
| 部位 | 方法 | 費用の目安 |
| 窓 | 内窓設置 | 6~20万/箇所 |
| サッシの交換 | 10〜40万円/箇所 | |
| 床 | 断熱材を入れる (床は既存のまま) |
1~1.5万円/坪 |
| 断熱材をいれる (床材撤去+張替えを伴う) |
4~6万円/坪 | |
| 天井 | 断熱材をいれる (天井は既存のまま) |
1~2.5万円/坪 |
| 断熱材をいれる (天井撤去+張替えを伴う) |
2~4.5万円/坪 | |
| 屋根 | 屋根の断熱塗装 | 30~70万円※1 |
| 外壁 | 外壁の断熱塗装 | 105~135万円※1 |
※30坪あたりで計算。
※表の金額はあくまで目安であり、実際の費用は住宅の構造や劣化の状態、使う断熱材の種類によって変動します。
断熱リフォームの費用は、工事する部位や方法によって変わります。たとえば、同じ「窓の断熱」でも、内窓を追加するのか、サッシごと交換するのかで費用も効果も異なるのが一般的です。
費用対効果は、どんな方法を選ぶかによって左右されます。そのため「自分の家では、どの断熱工事が必要か」を見極めることが重要になります。
【補助金でお得に】2025年最新!断熱リフォーム支援制度

2025年度は、国の大型支援制度に加え、自治体の断熱リフォーム補助金が充実しています。上手に活用すれば数十万〜200万円規模の負担軽減が可能です。
以下の表では、国の代表的な補助金制度をまとめました。
| 補助制度名 | 最大補助額 | 対象工事 | 特徴 |
| 先進的窓リノベ2025 | 200万円 | 窓・ドア | 登録事業者による施工が必須 |
| 子育てグリーン住宅支援事業 | 60万円 | 高断熱・高効率設備 | ・比較的利用しやすい ・登録事業者による施工が必須 |
| 既存住宅断熱リフォーム支援事業 | 120万円 | 断熱材・窓・ガラス・玄関ドア | 幅広い断熱部位が対象 |
| 長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 210万円 | 大規模改修 | 認定基準が厳しめ |
| 地方自治体の補助金 | 数万〜数十万円 | 地域指定の工事 | 他の補助金を併用できる可能性もある |
自治体ごとの補助金制度は、対象工事や金額が地域によって異なります。お住まいの自治体の公式ホームページで詳細をチェックしましょう。
先進的窓リノベ2025事業(最大200万円)
環境省が実施する「先進的窓リノベ2025事業」は、窓やドアなど開口部の断熱改修に特化した制度です。
ガラス交換、内窓設置、外窓交換(カバー工法・はつり工法)、ドア交換(カバー工法)が対象で、一戸あたり最大200万円の補助を受けられます。
金額が大きく、対象範囲も広いため、窓やドアのリフォームを検討している方は最優先で活用を考えるべき制度といえます。
| 補助上限額 | 1戸あたり200万円 |
| 要件 | ・窓リノベ事業者と工事請負契約等を締結し、リフォーム工事をする方・リフォームする住宅の所有者等であること |
| 対象工事 | ・ガラス交換 ・内窓設置 ・外窓交換 ・ドア交換 |
| スケジュール | ・交付申請予約受付:2024年11月22日~交付申請まで (遅くとも2025年11月14日まで) ・交付申請受付:2024年11月22日~交付申請まで (遅くとも2025年12月31日まで) ただし予算上限に達し次第終了 |
| 申請のタイミング | 工事完了・引き渡し後 |
| 申請方法 | 支援事業者となるリフォーム会社が行う |
子育てグリーン住宅支援事業(最大60万円)
「子育てグリーン住宅支援事業」は、国土交通省と環境省が連携して実施する、省エネリフォームを対象とした制度です。
部分的な断熱改修だけでなく、高効率給湯器の設置なども対象で、最大60万円の補助が受けられます。小規模なリフォームでも比較的利用しやすいのが特徴です。
| 補助上限額 | 【Sタイプ】60万円/戸(必須工事すべてを実施) 【Aタイプ】40万円/戸(必須工事のうち、2項目を実施) |
| 要件 | ・グリーン住宅支援事業者と工事請負契約等を締結し、リフォーム工事をする方 ・リフォームする住宅の所有者等であること |
| 対象工事 | 【必須工事(下記のうち2つ以上)】 ・開口部の断熱改修 ・躯体の断熱改修 ・エコ住宅設備の設置 【任意工事】 ・子育て対応改修 ・防災性向上改修 ・バリアフリー改修 ・空気清浄機能 ・換気機能付き ・エアコンの設置 ・リフォーム瑕疵保険等への加入 |
| スケジュール | ・交付申請予約受付:2024年11月22日~交付申請まで (遅くとも2025年11月14日まで) ・交付申請受付:2024年11月22日~交付申請まで (遅くとも2025年12月31日まで) ただし予算上限に達し次第終了 |
| 申請のタイミング | 工事完了・引き渡し後 |
| 申請方法 | 支援事業者となるリフォーム会社が行う |
既存住宅断熱リフォーム支援事業(最大120万円)
環境省が管轄する「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」は、高性能建材を用いた断熱リフォームを対象とした制度です。高性能な断熱材、窓、ガラスの設置に対して、最大120万円の補助を受けられます。
対象建材の性能基準が厳格に定められている点が特徴で、より高い断熱性能を実現したい方に適しています。
| 補助上限額 | ・戸建:120万円/戸 ・集合:上限15万円/戸 |
| 要件 | ・登録製品を使用すること ・改修率を満たすこと(一定の面積以上を改修する) ・ 居住用の住宅であること 等々 |
| 対象工事 | 【トータル断熱】 断熱材、窓、ガラスを組み合わせて断熱改修 【居間だけ断熱】 窓を用い、居間をメインに断熱改修 |
| スケジュール | ・交付申請受付:2025年9月2日~12月12日17時まで ・完了実績報告書の締め切り:2026年2月13日(メール必着) ただし予算上限に達し次第終了 |
| 申請のタイミング | 契約前 |
| 申請方法 | 施主(施工会社による代理申請可) |
長期優良住宅化リフォーム推進事業(最大210万円)
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、断熱性能の向上に加え、耐震性やバリアフリー性など住宅の総合的な質を高めるリフォームを支援する制度です。
インスペクション(調査)や維持保全計画の策定が必須で、認定長期優良住宅型の場合は最大160万円、三世代同居などの要件を満たせば最大210万円の補助が受けられます。
断熱だけでなく住宅全体を長寿命化させたい場合に適した制度です。
| 補助上限額 | 80~210万円/戸 ※補助対象リフォーム工事費合計の3分の1が補助 |
| 対象者 | ・補助事業者に工事を依頼すること ・リフォーム前にインスペクション(住宅診断)を受けていること ・工事後に性能基準を満たすこと |
| 対象工事 | ・劣化対策 ・耐震性向上 ・省エネ対策 ・バリアフリー改修 ・テレワーク環境整備 ・玄関断熱ドア設置 ・インスペクション指摘部分の補修など |
| 住宅登録期間 | 2025年12月12日まで |
| 交付申請期間 | 【Ⅰ期】2025年9月30日まで 【Ⅱ期】Ⅰ期終了後~2025年12月22日 ただし予算上限に達し次第終了 |
| 完了実績報告期間 | 2026年2月20日まで |
| 申請のタイミング | リフォーム工事前 |
| 申請方法 | 事業者登録をしているリフォーム会社が行う |
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【体感&節約】断熱リフォームの費用対効果

断熱リフォームは「快適さ」と「節約」の両方を得られるのが大きな魅力です。では、実際にどれくらいの費用対効果が見込めるのでしょうか。
多くの方が気になるのは、次のような点です。
- 光熱費は年間いくら下がる?
- 何年で元が取れる?
- 断熱リフォームで暮らしはどう変わる?
- 断熱リフォームで資産価値は上がる?
ここからは、こうした疑問に具体的な数字や実例で答えていきます。
光熱費は年間いくら下がる?
先進的窓リノベ2025情報ステーションの検証では、断熱リフォーム(断熱性能グレードS)によって年間3,000円〜7万円程度の光熱費削減が見込まれました。
以下に、「戸建住宅における断熱改修の効果」の対象となった住宅モデルと、規模別の結果を抜粋しています。
住宅モデル(約120㎡の2階建木造住宅)

出典:先進的窓リノベ2025情報ステーション|戸建住宅における断熱改修の効果
- LDKの窓のみ断熱改修:年間 約0.3~2.1万円 の削減
- 全ての窓を断熱改修:年間 約0.9~4.5万円 の削減
- 全窓+天井・床の断熱:年間 約1.8万~7.1万円 の削減
何年で元が取れる?
一般的に、断熱リフォームは15〜20年で投資回収が見込めるとされています。
たとえば、内窓のリフォームなら、年間約9,000円~4.5万円の光熱費削減が見込めます。工事費が約60万円~80万円のリフォームなら、18年以内の回収も現実的です。
長く住むなら、早めに断熱性能を高めた方がメリットが大きいといえるでしょう。
断熱リフォームで暮らしはどう変わる?
「暮らしの質」が変わる断熱リフォームの満足度は、一般的に高い傾向があります。
とくに喜ばれるのは、次のような体感レベルの変化です。
- 冬の朝、足元の冷たさにヒヤッとしない
- 暖房を切っても部屋がなかなか冷えない
- 夏はエアコンの効きがよく、設定温度を1〜2℃上げても快適
- 夜の寝苦しさが減り、眠りの質が変わる
エアコンに頼りすぎない、自然に過ごせる暮らしを目指すなら、断熱リフォームは賢い選択肢といえるでしょう。
断熱リフォームで資産価値は上がる?
断熱リフォームは、将来的に住宅の資産価値を高める効果が期待できます。
断熱性能が上がれば光熱費を削減できるため、家計の負担が軽くなるだけでなく、不動産評価においてもプラスに働きます。その結果、売却や賃貸を検討する際にも有利に進められるでしょう。
さらにZEHなどの省エネ性能認証を取得すれば、購入希望者や金融機関からの評価が一層高まるため、売却価格や担保価値の上昇につながります。

築年数別で見る断熱プランの例

住宅の築年数によって、リフォームで取り入れるべき断熱プランも変わってきます。
築20〜30年であれば、既存の断熱材を活かしながら部分的に補強するのが効率的です。一方、築30年以上になると断熱材自体が劣化している可能性が高く、全面的な見直しが必要になるケースも多くなります。
ここでは、築年数ごとにおすすめの断熱リフォームの方向性を紹介します。自宅の築年数に当てはめながらチェックしてみてください。
築20〜30年|部分断熱
築20〜30年の住宅では、当時すでに断熱材が使われていることが多く、すべてをやり直すより「必要な箇所だけ断熱を強化」するのが効率的です。
この築年数でよく採用される部分断熱の方法は、下記のとおりです。
| 方法 | 特徴 |
| 内窓の設置 | 熱の出入りが大きい窓を簡単に強化。1日で施工可能 |
| 非破壊断熱(床下・天井裏) | 断熱材を吹き込む工法で、解体を伴わず住みながら施工 |
| 屋根・外壁の断熱塗装 | 10〜15年ごとの塗装時期に合わせて断熱塗料を選ぶと費用効率が良い |
今の断熱性能を活かしつつ、ピンポイントで快適性を高めたい方は、上記の部分断熱を組み合わせましょう。
築30年以上|断熱をまるごと見直す
築30年以上の住宅では、断熱材が入っていないか、入っていても劣化して機能していないケースが多いです。そのため、断熱をイチから見直す必要があります。
加えて、この年代の住宅は断熱以外の面から見ても、広範囲でのリフォームを検討すべき時期といえます。
- 断熱材の劣化・不足:冷暖房効率が悪く、結露やカビの原因になる
- 配管の老朽化:鉄管や銅管が腐食しやすく、水漏れのリスクが高い
- 耐震性能の不足:旧耐震基準(1981年以前)で建てられた住宅
上記は、いずれも「壁や床を剥がす」工事が必要です。断熱工事だけを先に行ってしまうと、あとから配管交換や耐震補強を行う際に再び壊さなければならず、二度手間になりかねません。同じタイミングで一括施工したほうが、工期や費用を抑えられて効率的です。
断熱リフォームの方法と種類
断熱リフォームの方法や素材は、工事の仕上がりだけでなく、費用や日々の暮らしやすさにも直結します。失敗しないためにも、基本的な内容を把握しておきましょう。
比較しやすいように、本記事では次の2点を詳しく解説します
- 断熱工法の違い(内断熱/外断熱)
- リフォームでよく使われる断熱材の種類
自宅に合った断熱リフォームを選ぶための判断材料として、ぜひ参考にしてください。
断熱工法の違い(内断熱/外断熱)

住宅リフォームでよく使われる断熱材の工法は、大きく分けて 内断熱(充填断熱) と 外断熱(外張り断熱) の2種類です。
どちらも断熱性能を高める効果がありますが、施工方法や費用、暮らしやすさに違いがあります。まずは比較表で特徴を整理しましょう。
| 工法 | メリット | デメリット |
| 内断熱 (充填断熱) |
・費用が比較的安い ・多くのリフォーム会社が対応可能 ・都市部の住宅でも採用しやすい |
・住みながらの工事が難しい場合あり |
| 外断熱 (外張り断熱) |
・建物全体を覆うため、断熱性能が高い ・結露やカビを防ぎやすい |
・工事費用が高め ・工期が長め |
内断熱は「コストを抑えたい方」や「都市部の限られたスペースで使いたい方」におすすめです。一方、外断熱は「家全体の快適性や省エネ効果を重視したい方」に向いています。
断熱材の種類(繊維系/発泡樹脂系)

住宅で使う断熱材は大きく「繊維系」と「発泡樹脂系」に分けられます。リフォーム現場ではこの中から、家の状況や目的に合ったものを選ぶのが一般的です
繊維系の断熱材
| 種類 | 特徴 |
| グラスウール | 最も一般的で安価。防音性もあるが、湿気に弱く施工精度によって性能差が出やすい。 |
| ロックウール | 耐火性に優れ、断熱と防音を兼ねる。重量があり、施工に手間がかかる場合がある。 |
| セルロースファイバー | 新聞紙を再利用した自然素材。調湿性・防音性に強いが、施工できるリフォーム会社が限られる。 |
発泡樹脂系の断熱材
| 種類 | 特徴 |
| 押出発泡ポリスチレン(XPS) | 吸水性が低く湿気に強い。耐火性がやや低いため火災時には注意が必要。 |
| 硬質ウレタンフォーム | 吹き付けで隙間なく施工でき、高断熱性能。紫外線や火に弱いため表面保護が必要。 |
繊維系は「扱いやすさやコスト」を重視するケースに、発泡樹脂系は「高性能や気密性」を求めるケースに向いています。
下記は、具体的な判断の目安です。
- 築年数が古く大規模にやり直す場合:発泡樹脂系
- 部分的なリフォームや費用を抑えたい場合 :繊維系
- 湿気や火災リスクが気になる場合: ロックウールやフェノールフォーム
また「窓や床下は繊維系」「壁は発泡樹脂系」といったように、部位ごとに使い分ける方法もあります。最適な選択は建物の状態によって異なるため、リフォーム会社に相談して決めるのが安心です。
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部位別に見る断熱リフォームの方法
ここでは、主なリフォームエリアをご紹介します。断熱リフォームは、住宅の各部分ごとに方法が異なります。単独で行うほか、複数を組み合わせて工事するケースもあります。
ただしどの断熱リフォームが向いているかは、実際の現場状況によって異なります。安易に判断せず、リフォーム会社に診断してもらうのがおすすめです。
屋根・外壁

屋根・外壁の断熱リフォームは、建物の快適性やエネルギー効率を向上させるための重要な手段です。屋根の断熱は、屋根の内側に断熱材を貼り付ける内断熱や、屋外側に断熱材や断熱塗料を施す外断熱があります。
最近では吹き抜けやロフトを取り入れる間取りが人気なことから、外断熱のニーズが高まっています。屋根断熱は建物全体の断熱に効果的なので、より快適度が高くなると言われています。
また、屋根・外壁に断熱塗装を施す方法もあります。断熱塗料は太陽光による熱の吸収を防ぎ、屋内外の熱移動も抑制する効果が期待できます。外壁や屋根の美観を保つことから、リフォーム時に塗り直しを行うケースが多いです。
ただし外断熱・内断熱に比べると断熱効果は小さいため、あくまでも補助的な役割として利用するのが良いでしょう。
天井

天井の断熱リフォームでは、「敷込み工法・吹込み工法」の2つの方法で断熱材を設置します。敷込み工法はシート状の断熱材を敷き詰める方式で、比較的安価です。一方で吹込み工法は、専用機材で綿状の断熱材を吹き付けます。費用は高いものの、隙間ができにくいため断熱効果は高くなります。
天井の断熱に関しては、グラスウールやロックウールといった繊維系の断熱材が多く用いられています。天井という場所の特性上、軽くて燃えにくいグラスウールの使用が一般的です。
壁

木造住宅の場合、壁の断熱リフォームでは上項「断熱材の種類」でご紹介した断熱材を充填する方法が一般的です。外断熱に比べるとコストが安く、手軽に施工できるため人気があります。ただしグラスウールや吹付は内部で隙間が生じやすいため、リフォーム会社の力量に左右されてしまう部分があるでしょう。
一方で鉄筋コンクリート造の場合は、外断熱にすることが多いです。これは、コンクリートの膨張を抑制することで劣化を防止し、長寿命化に繋げることが主な目的です。このように建物の構造によって適切な断熱方法が異なるので、ご自宅の特性に応じた対策を取るのが良いでしょう。
内窓

内窓とは、既存の窓の内側にもう一つ窓を設置することを指します。二重にすることで熱の出入りを抑え、断熱効果が高まります。それだけでなく、結露防止・省エネ・防音・防犯といった効果も期待できます。
既存の窓をそのまま残せるため施工が簡単で、工事は約1日あれば完了します。特に高齢の方が使う洗面脱衣室や浴室など、寒暖差によるヒートショックが心配な箇所では効果を実感しやすいでしょう。
床

床の断熱方法としては「床断熱工法・基礎断熱工法」の2種類があります。「床断熱工法」は、フローリングのすぐ下に断熱材を施工する方法です。居住空間と近い場所になるため、床暖房の効きが良くなるのが特徴です。
一方で「基礎断熱工法」は、コンクリート基礎の部分を断熱する方法です。床下全体を断熱することで、室内の気密性が高くなります。床下空間を有効活用できるため、食品庫等の設置も可能です。
断熱リフォームでよくある失敗事例と対策

断熱リフォームでよくある失敗は、下記のとおりです。
- 断熱リフォームしたのに寒いケース
- 結露・カビが発生したケース
- 補助金申請が間に合わず損をしたケース
工事の内容や判断を誤らないためにも、原因と対策を理解しておきましょう。
断熱リフォームしたのに寒いケース
工事を終えたのに「思ったほど暖かくならない」と感じるケースがあります。
これは、窓や床下のすき間から冷たい空気が入り込んでしまうことが原因です。また、断熱リフォームの優先順位を間違えても同じような結果になります。
失敗を避けるには、断熱材の種類だけでなく、施工の仕方やリフォームの順番にもこだわりましょう。
- 隙間なく施工する
- 窓を断熱仕様にする
たとえば、壁と床の取り合いには「気流止め」と呼ばれる工法で隙間を埋めると効果的です。また、住宅の中で熱の出入りが最も多い窓から断熱仕様に変えると、リフォームの効果を実感しやすくなります。
結露・カビが発生したケース
断熱リフォームで見落としやすいのが、結露やカビの発生です。
断熱材や高性能な窓を取り入れると、家の中の空気が外に逃げにくくなります。その分あたたかさは増しますが、湿気もこもりやすくなり、換気が足りないと結露が発生してカビの原因になってしまいます。
特に壁の中に断熱材を入れる「内断熱」では、壁の内部に水滴がつきやすいため、注意が必要です。
また、価格を優先して安い窓や断熱材を選ぶと、表面が冷えやすくなります。その結果、窓ガラスや壁の表面に水滴がつきやすくなり、見えない部分で結露やカビが進行することもあります。
後悔しないためにも、断熱と同時に換気・防湿対策を行うことが大切です。
- 高気密化する場合は、計画的な換気システム(24時間換気など)を導入する
- 加湿器の使いすぎや室内干し時は十分な換気や除湿を心がける
- 防湿シート(湿気を遮断する層)を隙間なく張る
補助金申請が間に合わず損をしたケース
申請期限や予算枠に間に合わず、受けられるはずの補助金を逃してしまうケースもあります。
準備が遅れたり、書類不備で再提出している間に締め切られたりすると、数十万円の補助が受けられず自己負担が増えてしまいます。
損しないためにも、下記のポイントをチェックして、補助金申請に慣れたリフォーム会社を選びましょう。
- どの補助金が対象になるのかを事前に把握しているか
- 申請に必要な書類(契約書・仕様書・施工写真など)を早めに準備しているか

【プロの知恵】住みながら進める断熱リフォームの工夫

仮住まいせずに断熱リフォームを進めるには、「壊さない工法」と「施工範囲の工夫」がポイントになります。
断熱リフォームは本来、壁や床の解体を伴うため、住みながら行うのは難しいと思われがちです。しかし、工法や工程を選べば、引っ越しや大がかりな荷物移動なしでも断熱性能を高められます。
たとえば次のような方法なら、暮らしながら無理なく施工できます。
- 内窓+床下・天井裏からの非破壊断熱工事
- 外壁・屋根の断熱塗装
- 施工範囲を限定して断熱リフォーム
断熱したい場所や現在の住まいの状況によって、最適な方法は変わります。まずは信頼できるリフォーム会社に相談し、ご自宅に合った施工法を選びましょう。
内窓+床下・天井裏からの非破壊断熱工事
最も取り入れやすいのが「内窓」と「床下・天井裏からの断熱工事」の組み合わせです。
床や天井を壊さず、点検口から断熱材を吹き込むため、居住中でも大がかりな工事になりません。さらに内窓を取り付ければ、熱の出入り口をふさぎながら床下や天井からの冷気も防げるため、短期間で効果を実感できます。
外壁・屋根の断熱塗装
外装なら、住みながらでもリフォームできます。外壁や屋根の塗り替えのタイミングで、断熱塗料を使うのがおすすめです。
施工範囲を限定して断熱リフォーム
「家全体」ではなく、LDKや2階など一部に施工範囲を絞る方法もあります。
たとえば、家族が長時間過ごすリビングだけ断熱性を高めれば、暮らしの快適性を大きく改善できます。工事範囲を限定すれば、生活動線を避けながら施工できるため、住みながらでも無理なく進められるのがメリットです。
>>住みながらリフォームできる?困ったことや施工中の暮らし方も紹介
断熱リフォーム対応の会社の探し方
断熱リフォームは専門性が高いため、一般的なリフォーム会社ではなく「高気密高断熱リフォーム」や「省エネ住宅リフォーム」に対応できる会社を選ぶ必要があります。
さらに、補助金を利用する場合は、国の事業者登録制度に対応しているかを確認しましょう。「住宅省エネ2025キャンペーン」の事業者検索ツールを使えば、希望する補助金に対応している会社を探せます。
しかし、これらの条件を一つずつ自分で調べるのは、どうしても時間も手間もかかるものです。「リフォトル」では、ご希望の条件に沿った優良リフォーム会社をご紹介しているため、安心して依頼先を検討いただけます。
信頼できるリフォーム会社かを見極めるポイント

断熱リフォームは施工技術や設計力によって仕上がりが大きく変わります。料金の安さだけで判断せず、以下の点を確認しておきましょう。
| チェック事項 | 確認内容 |
| 施工実績 | ・断熱リフォームの施工事例があるか ・気密工事の経験が豊富か |
| 専門資格 | ・建築士が在籍しているか ・省エネ診断士や気密測定技能者がいるか |
| 対応力 | ・補助金制度に対応できるか ・工法のメリット、デメリットを説明してくれるか |
| 費用・工程 | ・工事費用と諸経費が明確か ・支払い条件がはっきりしているか ・工程表が提示されているか |
| アフターサポート | ・保証内容と期間が明示されているか ・結露やカビが出た際の対応体制があるか |
まとめ|断熱リフォームは「信頼できる会社選び」がすべて
断熱リフォームは、正しい順番と現状に合った方法を選べば、体感の変化と光熱費の削減の両方が期待できます。
- 優先順位:まず窓、次に床・天井・壁
- 築年数別:20〜30年は部分断熱、30年以上は全面見直しを検討する
- 失敗防止:すき間ゼロ施工、窓・ドアを優先、換気対策を行う
ただし、どれだけ知識を持っていても、実際の仕上がりはリフォーム会社の技術力と提案力に大きく左右されます。断熱材の性能や補助金制度を最大限に活かすためにも、信頼できる会社を選びましょう。
「どのリフォーム会社に頼めばいいか分からない…」という方は、「リフォトル」での無料紹介サービスを活用してみてください。国土交通省登録団体に所属するリフォーム会社を厳選してご紹介しているので、リフォームが初めての方でも安心です。
信頼できるパートナーに出会えれば、断熱リフォームで暮らしの質がぐんとアップします。記事を参考に、補助金が豊富なタイミングで断熱リフォームを検討しましょう。
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