スケルトンリフォームの費用を解説|メリット・デメリットとは

更新日:2025年04月24日

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スケルトンリフォームでは、骨組みを残して大部分の箇所を改修します。本記事では、スケルトンリフォームの具体的な内容や注意点、メリット・デメリット等についてご紹介していきます。これからリフォームをご検討されている方は、ぜひチェックしてみてください。

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スケルトンリフォームとは

ここではまず、スケルトンリフォームの定義について整理しておきます。リフォーム計画の前に、ぜひチェックしておきましょう。

スケルトンリフォームの特徴

スケルトンリフォームとは、建物の内装を完全に解体して骨組み(スケルトン)のみを残して再構築するリフォーム手法です。間取りや設備を自由に変更できるため、用途に合わせた最適な空間作りが可能となります。特に、古い建物や居抜き物件を新たな目的に合った形に改装する際に有効です。

内装の構造に制約がないことからレイアウトの変更や新たな設備の導入が容易で、効率的に機能的な空間を構成できます。建物の骨組みがしっかりしていれば既存部分をそのまま活用できるため、コストを抑えることも可能です。しかし解体に伴う費用がかかることから、慎重に計画を立てることが重要です。

フルリフォームとの違い

フルリフォームとは、建物を全面的に改修するリフォーム工事のことを指します。スケルトンリフォームと似ていますが、フルリフォームは建物を全面的に更新するため、リフォームの対象となる範囲が広い点が大きな違いです。

またスケルトンリフォームは主に空間の利用方法を重視するのに対して、フルリフォームは見た目の刷新や機能性向上を目的とするのが一般的です。スケルトンリフォームの方が間取りの自由度が高いと言えるでしょう。

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スケルトンリフォームの種類

ここでは、スケルトンリフォームの主な種類についてご紹介します。

内部のみ

スケルトンリフォームのうち「内部のみ」工事を行う場合は、建物の構造や骨組みには手を加えず、室内の内装や設備を中心にリフォームを進めます。

これは建物の外側の壁や構造に影響を与えないため、戸建て・マンションの両方で可能です。具体的な工事内容としては、下記が挙げられます。

  • 床材の交換
  • 壁・天井のリフォーム
  • ドア・窓の交換・塗装
  • 水回り設備の交換
  • 照明器具の交換

内装のみのスケルトンリフォームでは、室内の雰囲気や使い勝手を向上させるための改修が行われます。外装や建物の構造には手を加えないため、比較的工期が短く、コストも抑えられる利点があります。

フローリングやタイル、クッションフロアなど、床材の交換を行ったり、システムキッチンやバスユニットを新しくすれば、まるで新築のようにピカピカの状態に復元できるでしょう。

床や壁を一度すべて取り払うため、電気設備や配管工事も可能です。そのため「照明をシーリングライトから埋込型のダウンライトに変更する」「壁付キッチンを対面式キッチンに変更する」といった大規模な変更が実現します。

外部のみ

マンションの外壁は共用部分となっているため住戸の所有者での改修はできず、管理組合を通じて大規模改修工事で行います。

一方で戸建て住宅の外壁の劣化が進んでいる場合、外部のみリフォーム工事を行うことも可能です。ただし外壁のみのスケルトンリフォームを行うことは少なく、一般的には内部のリフォームと合わせて行われます。

外壁は塗装で対応することが多いものの、カビや腐食がひどい場合にはスケルトンリフォームが行われることも少なくありません。場合によっては、外壁を取り壊して断熱施工を行うケースもあります。外壁に断熱材を入れることで、建物の内部から熱を逃がしにくくして快適性を高めることが目的です。

具体的な工事内容としては、下記が挙げられます。

  • 外壁の補修、塗装、張り替え
  • 外装材の交換
  • 屋根の補修や屋根材の交換
  • 雨樋や排水システムの改修
  • 断熱材の補填

内部+外部

内装と外装の工事を両方行うスケルトンリフォームは比較的大規模な工事で、戸建て住宅が対象となります。建物全体の外観や内装、機能性、耐久性、エネルギー効率などを改善できるため、ライフスタイルに合わせたアップデートが可能です。具体的な工事内容は、上記「内部のみ」と「外部のみ」の両方を合わせたものになります。

内装と外装を同時にリフォームすることで建物全体が一新され、快適性、エネルギー効率、外観の美観などが一体となって向上します。ただし大規模な工事となるため、工期や費用も大きくなる点には注意が必要です。

場合によっては新築した方が安くなることもあり、計画段階から専門業者との十分な相談が重要です。事例として多いのは、「内部のみ>外部のみ>内部+外部」といった順になります。

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スケルトンリフォームのメリット

ここでは、スケルトンリフォームの主な種類についてご紹介します。

既存の建物を有効活用できる

古い建物や居抜き物件など外観や構造がしっかりしている場合、スケルトンリフォームにより内装を一新することで、最新の機能に生まれ変わります。建物の外観や基礎部分をそのまま使用するため、建築にかかる費用を抑えつつ新しい用途に合わせた空間作りが可能です。

また環境への負担を軽減できるため、持続可能な手法としても注目されています。地域の歴史や文化に根差した建物を生かすことで、リノベーションの一環として地域活性化にも貢献できるのがメリットです。

間取りを自由に設計できる

スケルトンリフォームでは建物の骨組みだけを残して内装を完全に解体するため、間取りを自由に設計できるのがメリットです。これにより従来の間取りに制約されることなく、使用目的に応じた最適な空間を作れます。

例えば居室部分をカフェに変えたり、古い住宅をモダンなインテリアに改装したりする場合等、レイアウトや部屋数を新たに計画することでニーズに合わせたデザインが実現します。部屋の配置を再考することで使い勝手の良い配置や動線を作りやすくなり、空間の無駄を省くことも可能です。

劣化した配管を新しくできる

特に古い建物においては長年の使用で配管や配線が老朽化していることが多く、漏水や電気トラブルの原因となることがあります。そのまま放置すると将来的に大きな事故や問題が発生するリスクが高くなるため、リフォームを機に最新の配管システムや電気設備に更新することが重要です。

新しい配管を導入することで水漏れや詰まりのリスクが減少し、建物全体の安全性が向上します。最新の省エネルギー設備や環境に配慮した配管に変更することも可能で、ランニングコストの削減や環境への配慮にもつながります。

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スケルトンリフォームのデメリット

スケルトンリフォームにはメリットが多いですが、デメリットもあります。しっかりと把握しておくことで、後悔のないリフォーム工事につなげましょう。

引越しが必要になる

スケルトンリフォームでは内装を完全に解体するため、リフォーム中は従来の生活ができなくなります。これにより、一時的に引越しが必要になることがほとんどです。引越しには移転先の準備や新しい設備、家具などの調達が伴い、手間や時間がかかります。

仕事や学校に通いやすい場所等の条件を満たす仮住まいが必要になるため、なるべく早い段階から検討するのがおすすめです。物理的な移転を伴うことから、事前に綿密な準備を行うようにしましょう。

リフォーム会社によっては仮住まいの相談に乗ってくれる場合もあるので、ぜひ活用してみてください。

工期が長くなる

スケルトンリフォームは内装を完全に解体してから再構築するので、工期が長くなりがちです。まず既存の内装や設備を取り壊し、その後に新たな設計に基づいて壁や床を作り直す作業が必要です。

特に間取りを大きく変更する場合や配管・電気設備の新設が求められる場合、作業の工程が増えることで工期が延びる場合があります。

加えて、工事の途中で不測の事態が発生することもあり、予定よりも時間がかかる可能性も考慮しておきましょう。

費用が高くなる

スケルトンリフォームは、一般的な部分リフォームに比べて費用が高くなる傾向があります。解体作業に加えて建物の構造に関する変更や新しい設備・配管の導入、最適なデザインを実現するための工事が必要となります。

こういった作業には通常のリフォームよりも多くの人手や時間を要し、その分費用がかさむため注意しましょう。また予期しない問題が発生した場合、追加費用が発生するリスクもあります。

具体的には基礎や骨組みに問題があることが判明した場合、さらに修理や補強が必要となり、その費用が予算を超えるケースが多いです。さらにインテリアデザインや設備選定においても高級な素材や特殊な機能を取り入れる場合、費用が増加します。

このようにスケルトンリフォームは初期投資が大きくなる場合が多いため、事前に十分な予算計画を立てることが重要です

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戸建てのスケルトンリフォームの費用相場

ここでは、戸建てのスケルトンリフォームの費用相場についてご紹介します。

※なお、外壁工事や断熱工事は費用には含んでおりません。また、設計費についてはリフォーム内容によって費用が変わる場合があり費用に含んでおりません。

80~100平米

80~100平米の戸建てスケルトンリフォームの費用相場は950万~1,650万円程度です。一般的な戸建て住宅の平均広さよりも狭いですが、3~4人家族で暮らせる広さがあります。

この場合、「LDKと隣接する居室をつなげて1部屋にする」といった間取りの変更がおすすめです。

100~120平米

100~120平米の戸建てスケルトンリフォームの費用相場は1,500万~1,900万円程度です。一般的な戸建て住宅が該当する広さで、3LDKの間取りであることが多いでしょう。

十分な部屋数が確保できるので、居室以外にウォークインクローゼットやパントリーといった大容量の収納を増やすのもおすすめです。

120~150平米

120~150平米の戸建てスケルトンリフォームの費用相場は1,800万~2,350万円程度です。一般的な住宅よりも広めなので、スケルトンリフォームによって大胆な間取り変更も叶います。

カラオケルームやサウナルームといった趣味室を作ったり、バスルーム等の水回りを複数個所設置したりすることも可能です。

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マンションのスケルトンリフォームの費用相場

ここでは、マンションのスケルトンリフォームの費用相場についてご紹介します。

※なお、外壁工事や断熱工事は費用には含んでおりません。また、設計費についてはリフォーム内容によって費用が変わる場合があり費用に含んでおりません。

60~70平米

60~70平米のマンションスケルトンリフォームの費用相場は840万~1,100万円程度です。2LDK~3LDKの間取りであることが多く、3LDKの場合は少し狭さを感じるでしょう。そのためスケルトンリフォームを行うことで、部屋の拡張や間取りの変更を行うのがおすすめです。

70~80平米

70~80平米のマンションスケルトンリフォームの費用相場は1,100万~1,250万円程度です。一般的な3LDKの間取りに多い広さで、各居室にも十分な広さがあります。スケルトンリフォームで、玄関収納や納戸を増設しても十分余裕があるでしょう。

80~90平米

80~90平米のマンションスケルトンリフォームの費用相場は1,200万~1,350万円程度です。80平米以上の広さがあれば、4~5LDKの間取りが可能になります。

既存マンションでの供給量はあまり多くないものの、ファミリータイプのマンションや団地のリフォームで見られるケースがあります。LDKを居室とつなげて広くしたり、趣味部屋やテレワークスペースを作ったりするのもおすすめです。

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スケルトンリフォームの流れ

ここでは、スケルトンリフォームの流れについてご紹介します。ただしあくまでも一般的なケースのため、すべての事例で当てはまるわけではありません。大まかな流れを知っておくことで、スケルトンリフォームの計画を立てやすくしましょう

①リフォームの目的整理

スケルトンリフォームを成功させるためには、まずリフォームの目的を明確に整理することが重要です。例えば「内装デザインを一新して集客力を高めたい」「老朽化した設備を最新のものに入れ替えたい」「間取りを変更し、使いやすい空間にしたい」など具体的な目標を決めることで、リフォームの方向性が定まります。

また将来的な生活面を考慮して、必要な設備やレイアウトのイメージを持つことも大切です。さらに予算や工期の希望も整理しておくと、業者との打ち合わせがスムーズになります。イメージを明確にするために参考となるデザイン事例を集めたり、必要な機能をリストアップしたりすると、より具体的なプランを立てやすくなります。

②業者選び〜見積もり依頼

リフォームの目的が決まったら、次に重要なのが業者選びです。スケルトンリフォームは通常の内装リフォームよりも工事範囲が広く、建築の専門知識が求められるため、経験豊富な業者を選ぶことが重要です。施工実績が豊富で、希望するデザインや機能に対応できる業者を探しましょう。

業者を選定する際は施工事例や口コミを確認し、信頼できるかどうかを見極めることが大切です。複数の業者に見積もりを依頼して費用や施工内容を比較することで、適正な価格でリフォームを進められます。

また見積もりの際には工事範囲や追加費用の有無についても確認し、予算オーバーを防ぐための計画を立てましょう。できれば具体的なデザインや素材の選定も進めておくと、その後の流れがスムーズになります。

③契約締結〜着工準備

見積もりやプランに納得したら、正式に業者と契約を締結します。契約時には工事の範囲・費用・スケジュール・保証内容などをしっかり確認し、不明点があれば事前に解決しておくことが大切です。

契約後は具体的な設計・施工計画を進め、必要な手続きや準備を行います。例えば工事中の仮住まいの手配、必要な許可申請の手続きなどが挙げられます。また家具や家電も一新する場合、工事完了後にスムーズに生活できるように手配も進めておくと良いでしょう。

工事中に想定外のトラブルが発生することもあるため、業者と密に連携をとりながら準備をすることが大切です

④着工〜引き渡し

着工後、まずは既存の内装の解体作業が行われてスケルトン状態になります。その後、配管・配線工事、間仕切りの施工、床・壁・天井の仕上げ、設備の取り付けなどの工程を経て、徐々に新しい空間が形作られていきます。

工事中は、設計プラン通りに進んでいるかを業者と確認しながら進めることが重要です。特に配管や電気設備の配置など、後からの修正が難しい部分は、細かくチェックするようにしましょう。

工事が完了すると最終検査が行われ、問題がなければ引き渡しとなります。引き渡し後は設備や内装の最終チェックを行い、不具合があれば早めに修正してもらうことが大切です。

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スケルトンリフォームができないケース

スケルトンリフォームを行うには、一度建物を骨組みの状態に戻す必要があります。そのため構造や強度の関係で工事ができないケースも見られます。

ここでは、スケルトンリフォームができない建物の具体的な事例についてご紹介します。スケルトンリフォームをお考えの方は、お住まいの建物が該当するかチェックしてみましょう。

壁式構造のマンションの場合

壁式構造とは、柱や梁がなく壁で荷重を支える構造のことを指します。築年数の古いマンションや、4階以下の低層マンションでよく見られる構造です。

鉄筋コンクリート壁式構造のマンションは、戸境に300mm程度の壁で区切られています。その戸境壁は共用部分なので壊すことはできませんが、それ以外の壁はLGSの内壁なので、撤去してスケルトリフォームすることは可能です。

ただし構造的に問題のない箇所であれば、壁の取り壊しや内装の変更、設備の改修などが可能なケースもあります。重要なのは、専門家や建築士の意見を仰ぎ、建築基準法やその土地の条例に適合したリフォーム計画を立てることです。

具体的な改修が可能かどうかを判断するためには、必ずプロの業者に相談しましょう

管理規約で禁止されている場合

マンションの管理規約でスケルトンリフォームが難しい場合、通常はその規約に則ってリフォームを行うことが原則となります。管理規約は共同住宅の利用・管理に関するルールや制限を定めたものであり、これを守ることが重要です。

スケルトンリフォームが禁止されている場合、大規模な構造や骨組みの変更、壁の取り壊し、柱や梁の補強・交換などは規約違反となります。このような規約は、建物の安全性や他の住戸への影響を考慮して定められている場合が多いです。

ただし内装の軽微な変更等であれば可能なケースが多いため、必ず規約を確認しましょう。

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まとめ

スケルトンリフォームでは、骨組みだけを残して建物の大部分を改修します。そのため大規模なイメージチェンジが可能で、まるで新築のような仕上がりになるのがメリットです。

本記事でご紹介したポイントや注意点をご参考に、ぜひスケルトンリフォームを検討してみてはいかがでしょうか。

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