【場所別】賃貸フロアタイルはカビで後悔?デメリット・失敗談・対策を解説

更新日:2025年12月22日

更新日:2025年12月22日

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賃貸の古臭い床のデザインや落ちない汚れを見て、「おしゃれなフロアタイルに張り替えたい」と考えていませんか?

フロアタイルは本物の木や大理石のような質感がありながら、手入れやメンテナンスが簡単なため賃貸でも人気の床材です。しかし、実際に張り替えた方の中には、「思っていたのと違った」といった後悔の声もあります。

失敗の主な原因は、フロアタイルの特性や施工方法の知識不足です。事前に後悔しやすいポイントと対策を知っておけば、満足のいくフロアタイルの張り替えが実現できます。

この記事では、実際の失敗談から学ぶ後悔ポイントや場所別の対策方法、製品選びのコツをわかりやすく解説します。記事を読めば、「後悔しないフロアタイルの張り替え」を実現する方法が明確になるため、ぜひ最後までご覧ください。

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目次

  1. 賃貸フロアタイルで後悔する理由|デメリットをプロが解説
    1. 【冷たさ・硬さ】底冷えしやすく足腰への負担がある
    2. 【湿気・カビ】継ぎ目から水が入るとカビの原因になる
    3. 【耐熱性】温度の変化で反りや歪みが発生する
    4. 【遮音性】階下に足音が響きやすい
  2. 賃貸フロアタイルの失敗談|実際に後悔したポイントとは?
    1. キッチン・洗面所|継ぎ目から水が入りカビだらけになった
    2. トイレ|便器との隙間に汚れが溜まりニオイが取れない
    3. リビング|冬場は底冷えが厳しく素足では過ごせない
  3. 【場所別】フロアタイルで後悔を防ぐための対策
    1. キッチン・洗面所|クリックタイプを選び浸水リスクを減らす
    2. トイレ|置くだけタイプを選び汚れたら剥がして拭く
    3. リビング|ラグの活用や床暖房対応品を選ぶ
  4. それでも選ばれる!賃貸でフロアタイルにするメリット
    1. 【デザイン性】種類が豊富でインテリアに合わせやすい
    2. 【耐水性】手入れしやすい
    3. 【耐久性】衝撃や摩擦に強い
    4. 【メンテナンス性】部分的に張り替えできる
  5. 後悔しない施工方法は?「プロに依頼」と「DIY」の違い
    1. 【プロ施工】「剥がせる接着剤」と「精密カット」で隙間・ズレを防ぐ
    2. 【DIY】「置くだけ・はめ込み」は手軽だが隙間ができやすい
  6. フロアタイル選びで後悔しないためのポイント3つ
    1. 賃貸住宅では「接着剤タイプ」を使用しない
    2. 使用場所に合った機能の製品を選ぶ
    3. サンプルで実際の色・質感を確認する
  7. フロアタイルの後悔に関するよくある質問
    1. フロアタイルとフローリングはどっちが安い?
    2. フロアタイルの耐用年数はどれくらい?
    3. フロアタイルとクッションフロアとの違いは?
    4. フロアタイルにカビが発生しないようにするには?
  8. まとめ|フロアタイルの後悔は防げる!正しい対策で理想の住空間を叶えよう

賃貸フロアタイルで後悔する理由|デメリットをプロが解説

フロアタイルはデザイン性に優れ、高級感を演出できる反面、快適さやお手入れの面で課題を感じやすい床材です。

本章では、賃貸でフロアタイルに張り替える際に後悔しやすい4つのデメリットを解説します。

  • 【冷たさ・硬さ】底冷えしやすく足腰への負担がある
  • 【湿気・カビ】継ぎ目から水が入るとカビの原因になる
  • 【耐熱性】温度の変化で反りや歪みが発生する
  • 【遮音性】階下に足音が響きやすい

4つのポイントを押さえておけば、フロアタイルに張り替えた後の予想外の不満を防げます。

【冷たさ・硬さ】底冷えしやすく足腰への負担がある

フロアタイルは、クッションフロアや木材のように内部に空気の層を含んでいないため、断熱性が低いのが特徴です。素材が硬く高密度で、触れた瞬間に体温が奪われやすく、特に冬場は下地の冷たさがダイレクトに伝わります。

また、フロアタイルは硬くクッション性がないため、衝撃を吸収できず足腰に負担がかかりやすい床材です。キッチンで長時間立ち続ける場合や、小さな子どもが転んだ時などに疲れや痛みを感じやすいでしょう。

一方、クッションフロアは柔らかくふかふかとした感触があり、弾力のある踏み心地が特徴です。フロアタイルと比べて長時間の立ち仕事でも疲れにくく、足腰の悪い方や高齢者のいるご家庭でも安心して使用できます。

【湿気・カビ】継ぎ目から水が入るとカビの原因になる

フロアタイルの継ぎ目から入った水を放置すると、カビの原因になります。塩化ビニル素材は水を吸い込まない性質であることから、継ぎ目から侵入した水分や湿気が床とタイルの間に溜まりやすくなるためです。

特にDIYでの施工では隙間ができやすく、水の侵入リスクが高まります。水分が継ぎ目に入り込んだ場合は、すぐに拭き取ることが大切です。

一方、クッションフロアは一枚の大きなシート状で、継ぎ目がほとんどありません。フロアタイルと比べて水の侵入機会が少なく、カビの発生リスクを抑えられます。

【耐熱性】温度の変化で反りや歪みが発生する

フロアタイルは、温度による影響で反りや歪みが発生するケースがあります。塩化ビニル素材は熱に弱く、温度変化で膨張・収縮しやすい性質があるためです。

ホットカーペットや温風ヒーターなどの暖房器具を使用すると、熱の影響でフロアタイルが変形する恐れがあります。暖房器具を使う部屋では、フロアタイルの使用を避けましょう。

また、日差しが強く当たる窓際や西日の入る場所も、長時間の熱により変形リスクが高まります。

【遮音性】階下に足音が響きやすい

フロアタイルは遮音性が低く、階下に足音が響きやすい床材です。一般的なフロアタイルの厚みは約2.5mmと薄く、硬い素材であるため歩行時や物が落ちたときの衝撃を吸収できません。

衝撃がそのまま振動として下地に伝わり、階下に響きやすくなります。特に、集合住宅で2階以上にフロアタイルを施工する場合は、騒音トラブルにつながる可能性があります。

フロアタイルを使用する場合は、遮音シートを敷くことで騒音を軽減可能です。

一方、クッションフロアは柔らかく弾力がある素材のため、衝撃を吸収して足音や落下物の振動を和らげられます。

賃貸フロアタイルの失敗談|実際に後悔したポイントとは?

賃貸でフロアタイルに張り替えた際に、実際の使用感や手入れの大変さから後悔につながるケースもあります。

本章では、賃貸でフロアタイルを使用する際に起こりやすい、場所別の失敗談を3つ紹介します。

  • キッチン・洗面所|継ぎ目から水が入りカビだらけになった
  • トイレ|便器との隙間に汚れが溜まりニオイが取れない
  • リビング|冬場は底冷えが厳しく素足では過ごせない

失敗例を把握しておけば、事前に対策ができて後悔を防げます。

キッチン・洗面所|継ぎ目から水が入りカビだらけになった

「張り替えから2年後に剥がしてみると、タイルの裏側にびっしりと黒カビが発生していた」

キッチンや洗面所は、調理中の水はねや手洗い時の飛び散りが日常的に起こります。普段のお手入れでは表面の拭き掃除に留まるケースも多く、継ぎ目から水が入り込むのに気付きにくいです。

放置すると元の床材へのダメージが進み、高額な原状回復費用を請求される恐れがあります。水回りでフロアタイルを使用する場合はこまめに継ぎ目を拭き取り、月に1回程度タイルを剥がしてタイル裏や床の水分を拭き取る習慣をつけましょう。

トイレ|便器との隙間に汚れが溜まりニオイが取れない

「便器のカーブに合わせてタイルをカットするのが難しく、数ミリの隙間ができてしまった。こまめに拭き掃除をしているけれど、独特のアンモニア臭が消えない。」

ニオイの原因は、隙間から入り込んだ尿はねやホコリによる雑菌の繁殖です。トイレは狭い空間な上に、便器の複雑な形状に合わせてフロアタイルをカットする必要があり、DIYでは施工が難しい場所といえます。

わずかな隙間でも汚れが入りやすく、通常の拭き掃除では奥まで届きません。トイレでフロアタイルを使用する際は、衛生面とお手入れのしやすさを考慮して慎重に検討しましょう。

リビング|冬場は底冷えが厳しく素足では過ごせない

「冬になるとフロアタイルの冷たさが厳しく、家族全員が厚手のスリッパを手放せなくなった。子どもが遊ぶスペースにはジョイントマットを敷いているため、タイルのデザインが見えない」

リビングは、家族がリラックスして団らんを楽しめる空間です。しかし、素足で過ごしていたり床に長時間座ったりすると、タイルに体温を奪われやすく底冷えを感じます。

リビングでフロアタイルを使用する際は、デザイン性だけでなく冬場の冷たさや家族の生活スタイルも考慮しましょう。

【場所別】フロアタイルで後悔を防ぐための対策

フロアタイルの張り替えは、失敗しないための対策を講じれば後悔を未然に防げます。

本章では、場所別の失敗を防ぐ3つの対策を紹介します。

  • キッチン・洗面所|クリックタイプを選び浸水を防ぐ
  • トイレ|置くだけタイプを選び汚れたら剥がして拭く
  • リビング|ラグの活用や床暖房対応品を選ぶ

キッチン・洗面所|クリックタイプを選び浸水リスクを減らす

キッチンや洗面所などの水回りは、クリックタイプ(はめ込み式)のフロアタイルを選ぶことで浸水のリスクを減らせます。

クリックタイプはタイル同士のサネ(凸凹)が噛み合い、継ぎ目の隙間を少なくして設置できる構造です。水がタイル下に浸透しにくくなり、カビの発生リスクを軽減できます。

また、クリックタイプは接着剤を使わずに設置でき、賃貸でも原状回復が簡単です。定期的に剥がして床下を掃除すれば、衛生的に保てます。

ただし、クリックタイプも完全防水ではありません。水分を長時間放置するとカビの発生につながるため、濡れた場合はすぐに拭き取りましょう。

トイレ|置くだけタイプを選び汚れたら剥がして拭く

トイレには、置くだけタイプのフロアタイルを選ぶのがおすすめです。接着剤が不要で、汚れたら剥がして拭くことでニオイやカビの発生を防げます。

フロアタイルを便器のカーブに合わせてカットするのは、DIYでは難しい作業です。無理に隙間なく施工しようとせず、適度に余裕を持たせて設置しましょう。便器との隙間には、コーキング剤を打つことで尿はねや汚れの侵入を防げます。

ただし、便器周りは尿はねや洗剤の成分に加え、拭き掃除による摩擦でコーキングが劣化しやすい場所です。隙間ができるとニオイの原因になるため、定期的に状態をチェックし、剥がれや変色が見られたら打ち直しや補修を行いましょう。

リビング|ラグの活用や床暖房対応品を選ぶ

リビングでフロアタイルの冷たさが気になる場合は、ラグやマットの活用で対策が可能です。ソファ周りやテーブルの下など、素足で過ごす場所に部分的に敷くだけで冷たさを軽減できます。

厚手のラグや毛足の長いタイプを選ぶと、保温効果が高まり暖かく感じやすいでしょう。

また、本格的な冷え対策として、床暖房で床材を温める方法があります。ただし、通常のフロアタイルは熱で変形する恐れがあるため、床暖房との併用が推奨されていません。

床暖房を使用する際は、必ず床暖房対応のフロアタイルを選びましょう。同様に、ラグやマットも床暖房対応の素材を選ぶ必要があります。

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それでも選ばれる!賃貸でフロアタイルにするメリット

賃貸でのフロアタイルは扱いにくさを感じやすい反面、住まいの快適さを向上させるメリットもあります。

  • 【デザイン性】種類が豊富でインテリアに合わせやすい
  • 【耐水性】手入れしやすい
  • 【耐久性】衝撃や摩擦に強い
  • 【メンテナンス性】部分的に張り替えできる

良い点・悪い点を比較して、ご家庭のライフスタイルに合う床材なのか検討しましょう。

【デザイン性】種類が豊富でインテリアに合わせやすい

フロアタイルはデザイン性に優れており、豊富な種類の中からインテリアに合った理想のテイストを見つけやすいです。

フロアタイルの主なテイストには、以下の特徴があります。

タイルの主なテイスト 特徴
木目調 ナチュラル・ウォールナット・ヴィンテージ風など、本物のフローリングを再現した柄が定番
石目調 大理石・モルタル・タイル柄などが人気で、モダンやホテルライクな空間におすすめ
無地・抽象柄 模様を抑えた無地や、遊び心あるデザイン柄など、組み合わせてオリジナルな空間が作れる

フロアタイルの中には表面に木目や石目の凹凸加工が施されているものもあり、本物のような質感を楽しめます。張り替えるだけで、部屋に高級感を演出できるのが魅力です。

家族構成、ライフスタイルによっても、ご自宅に合う床材は異なります。フロアタイル以外の床材も気になる方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。

>>床材の種類とは|リフォームのポイントやメリット・デメリット

【耐水性】手入れしやすい

フロアタイルは耐水性に優れ、日常的なお手入れがしやすい床材です。塩化ビニル素材は水分を吸収せず汚れが付着しにくいため、普段は水拭きだけで十分です。

水や油をこぼしても、サッと拭き取れば簡単に掃除できます。頑固な汚れが付いた場合は、中性洗剤を使えばきれいに落とせます。

ただし、完全防水ではないため、継ぎ目から水が浸透するとカビの原因になる点には注意が必要です。濡れた際の長時間の放置は避け、こまめな拭き掃除を心がけましょう。

【耐久性】衝撃や摩擦に強い

フロアタイルは表面が硬く、衝撃や摩擦に強いのが特徴です。

  • 重い家具を置いても凹みにくい
  • 調理器具を落としても傷つきにくい
  • イスを引きずるなどの摩擦に強い

また、土足で歩いても傷が付きにくく劣化しにくいため、玄関の土間への使用にもおすすめです。

一方、クッションフロアは柔らかい分、重い家具の跡が残りやすく傷も付きやすい傾向があります。フロアタイルなら硬さがあるため、長期間きれいな状態を保てます。

【メンテナンス性】部分的に張り替えできる

置くだけのフロアタイルは汚れや傷が気になる箇所だけを交換でき、メンテナンスが簡単なのがメリットです。タイルは一枚ずつ敷き詰めて施工するため、劣化した部分のみを新しいものに張り替えれば、床全体をきれいに保てます。

例えば、子どもが落書きをした箇所やペットが引っ掻いて傷ついた部分など、気になる場所だけを手軽に交換できます。全面張り替えが必要なクッションフロアと比べて、費用と時間の負担が少なく済むのが魅力です。

あらかじめ予備を数枚確保しておけば、後から張り替える際も見た目の統一感を維持できます。

後悔しない施工方法は?「プロに依頼」と「DIY」の違い

フロアタイルの張り替えは、プロに依頼するかDIYで施工するかによって仕上がりの品質やカビの発生リスクなどが異なります。

  • 【プロ施工】「剥がせる接着剤」と「精密カット」で隙間・ズレを防ぐ
  • 【DIY】「置くだけ・はめ込み」は手軽だが隙間ができやすい

それぞれの違いを理解した上で、ご自身のスキルや優先事項に合った施工方法を選びましょう。

【プロ施工】「剥がせる接着剤」と「精密カット」で隙間・ズレを防ぐ

プロにフロアタイルの張り替えを依頼すれば、賃貸でも使用できる「ピールアップボンド(貼ってはがせる接着剤)」を使った施工ができます。 ピールアップボンドは、タイルをしっかり固定できる一方で、退去時はきれいに剥がせるのが特徴です。フロアタイルがズレるのを防ぎながら、原状回復も両立できる優れた施工方法です。

また、プロは精密なカット技術でミリ単位の調整ができます。隙間なく敷き詰めるため、水やホコリが床下に侵入するリスクを最小限に抑えられます。DIYと比べてカビの発生リスクも減らせる上、仕上がりも美しくなるのがメリットです。 

ただし、原状回復が可能な施工方法であっても、無断でリフォーム会社を入れて施工するのはトラブルの原因になります。事前に大家さんや管理会社に「原状回復可能な方法で床を張り替えたい」と相談し、許可を得てください。

床の張り替えにどれくらいの費用がかかるのか知りたい方もいるでしょう。以下の記事では、プロに依頼した場合の費用相場を紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

>>床の張り替えリフォームの費用相場と見積の取り方|安くするには?

【DIY】「置くだけ・はめ込み」は手軽だが隙間ができやすい

置くだけタイプやクリックタイプ(はめ込み式)は、接着剤を使わず手軽に施工できるため、DIY初心者にも人気があります。工具が少なくて済み、失敗してもやり直しやすいのが魅力です。

しかし、DIYではプロのような施工が難しく、継ぎ目に隙間ができやすい点はデメリットといえるでしょう。また、接着しない構造上、床とタイルの間にわずかな空間が生まれ湿気がこもりやすくなります。

そのため、DIYでの施工はカビの発生リスクが高く、こまめな拭き取りを心がける必要があります。

置くだけ・クリックタイプで施工する場合は、水が跳ねやすい場所に「幅広のマット」や「透明なキッチンマット」を敷いて、水が床に落ちないようにするのがおすすめです。また、水はねがあった際はすぐに拭き取り、定期的にタイルを剥がして床下の掃除や換気を習慣化しましょう。

フロアタイル選びで後悔しないためのポイント3つ

フロアタイルへの張り替えで製品選びを誤ると、日常生活の快適さが損なわれたり、元の床を傷めて原状回復費用がかさんだりする恐れがあります。

本章では、フロアタイル選びで後悔しないための3つのポイントを解説します。

  • 賃貸住宅では「接着剤タイプ」を使用しない
  • 使用場所に合った機能の製品を選ぶ
  • サンプルで実際の色・質感を確認する

賃貸住宅では「接着剤タイプ」を使用しない

賃貸住宅では、接着剤で固定するタイプのフロアタイルは使用できません。接着剤で床に張り付けると、剥がす際に床を傷付けたり接着剤の跡が残ったりして原状回復が困難になるためです。退去時に高額な修繕費用を請求される恐れがあります。

賃貸で使用できるのは、接着剤が不要な「置くだけタイプ」または「クリックタイプ」です。どちらも簡単に取り外せ、原状回復がスムーズに行えます。剥がしたタイルは引越し先でも繰り返し使えるため、コストパフォーマンスが高い点も魅力です。

賃貸でフロアタイルを選ぶ際は、必ず「接着不要」と記載されているものを選びましょう。

使用場所に合った機能の製品を選ぶ

フロアタイルは、使用場所に合った機能の製品を選ぶことで、日常生活がより快適になります。

使用場所別に備わっていると便利な機能は、次のとおりです。

使用場所 適した機能
キッチン・洗面所・トイレなど ・防カビ・抗菌性・滑り止め機能
リビング・寝室など ・遮音性
玄関 ・耐摩耗性

また、床暖房がある部屋では、熱によるタイルの反りや歪みを防ぐために「床暖房対応品」の製品を選びましょう。

サンプルで実際の色・質感を確認する

フロアタイルを購入する前に、必ずサンプルを取り寄せて実物を確認しましょう。カタログの写真やネット画像は、照明やモニターの影響で実際の色味と異なって見えることが多いためです。

サンプルが届いたら、次のような方法で確認することをおすすめします。

  • 自然光と室内灯の下で色を見比べ、カタログ写真との違いを把握する
  • 実際に手で触れて、光沢の有無や表面の仕上がりを確認する
  • 設置予定の場所に置き、素足で歩いて足触りや滑り具合を試す
  • 断面や裏側をチェックし、タイルの厚み・重みを確認する

事前の確認を丁寧に行えば、張り替え後に「イメージと違った」という後悔を防げるでしょう。なお、サンプルは床材専門店や建材メーカー(LIXIL、サンゲツなど)の公式サイトから請求できます。

フロアタイルの後悔に関するよくある質問

フロアタイルとフローリングはどっちが安い?

フローリングと比べると、フロアタイルの方が費用を抑えて張り替えできます。

フロアタイルとフローリングの張り替え費用の目安は、次のとおりです。

種類 費用(税別)
フロアタイル ㎡あたり4,000〜7,000円程度
無垢フローリング ㎡あたり15,000〜28,000円程度
複合フローリング ㎡あたり13,000〜18,000円程度

※養生費及び処分費は別途費用が掛かります。
※メーカーや種類等によっては費用が変わります。

フローリングは天然木を使用しているのに対し、フロアタイルは塩化ビニル素材で構成されています。
素材の特性上、フロアタイルは低コストで張り替えられるため、賃貸でも使用しやすい床材といえます。

フロアタイルの耐用年数はどれくらい?

フロアタイルの耐用年数は、約10年です。ただし、水回りや土足で使用する場所、日当たりが強い場所では劣化が早まる傾向があります。

一方で、汚れや傷が目立つ部分を張り替えるなど定期的なメンテナンスを行えば、10年以上持つ場合もあります。

フロアタイルの交換時期の目安は、次のとおりです。

  • 表面の傷や擦れが増えてきた
  • 掃除をしても汚れが残るようになった
  • 歩くときしみ音がするようになった

劣化のサインが見られたら、早めに張り替えを行いましょう。

フロアタイルとクッションフロアとの違いは?

フロアタイルとクッションフロアは、どちらも塩化ビニル素材を使用した床材です。

それぞれの床材には、次のような違いがあります。

項目 フロアタイル クッションフロア
形状 タイル状 シート状
厚み 約2.5mm 約1.8mm
デザイン 立体感があり、本物に近い質感と高級感 プリント柄
構造 クッション性なし クッション性あり
踏み心地 硬く、衝撃吸収が低い 柔らかく、足腰に優しい
耐久性 傷やへこみに強い 家具の跡が付きやすい
浸水リスク 継ぎ目が多くリスクが高い 継ぎ目が少なくリスクが低い
施工 タイルを一枚ずつ敷き詰めて施工 一枚のシートを広げて施工

それぞれの特徴を理解した上で、お部屋の用途に合わせて選びましょう。

フロアタイルにカビが発生しないようにするには?

フロアタイルでカビの発生を防ぐには、こまめな掃除と日常的な換気が効果的です。
水はねや汚れをすぐに拭き取り、タイル表面に水分を残さないように心がけましょう。キッチンや洗面所では、使用後に窓を開けたり換気扇を回したりして湿気を逃がすことが大切です。

まとめ|フロアタイルの後悔は防げる!正しい対策で理想の住空間を叶えよう

賃貸でのフロアタイルへの張り替えは、お部屋をきれいに演出し、快適な生活を実現できる魅力的な選択肢です。

適切な製品と施工方法を選べば、ホテルのような高級感ある空間や清潔で手入れしやすい床が手に入り、毎日気持ちよく過ごせます。

ただし、見た目だけで選んでしまうと、「冬場の冷たさが辛い」「カビが発生した」といった後悔につながる恐れもあります。

失敗を防ぐためには、使用場所に合った機能の製品を選び、接着剤タイプを避けるなど賃貸の特性を理解するのが重要です。必要に応じてプロへの依頼も検討しましょう。

ぜひこの記事で紹介した失敗談や対策を参考に、快適で美しい「理想のお部屋」を手に入れてください。

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執筆者

羽柴 文吾

福岡県在住の兼業ライター。住宅資材の総合商社にて、新建材の営業から各種工事の施工補助まで幅広く経験。現在はエネルギー関連事業に従事している。丙種ガス主任技術者と第二種電気工事士の資格を保有。豊富な現場経験と専門知識を活かし、暮らしに役立つ情報を発信している。
趣味はNetflix鑑賞。

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