
洗面所の床は、毎日使う場所だからこそ、快適でお手入れがしやすいものを選びたいものです。しかし、適当に選んでしまうと「冷たくて足元が辛い」「水に弱くてすぐに傷んでしまった」などの後悔につながることもあります。
そこで本記事では、洗面所の床材の種類や特徴、費用相場、選び方のポイント、よくある後悔について詳しく解説します。
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洗面所の床材の種類|それぞれの特徴と選び方
洗面所に適した床材には、いくつかの選択肢があります。それぞれの特徴を理解し、ライフスタイルや求める機能に合ったものを選びましょう。
以下の表に床材の種類と特徴を簡単にまとめたので、まずはご覧ください。
床材の種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
クッションフロア | 塩化ビニル製のシート状 | ・耐水性が高く、クッション性あり ・価格が安く施工が簡単 |
・傷がつきやすく、劣化しやすい |
フロアタイル | 硬質塩化ビニルのタイル | ・耐水・耐久性が高い ・リアルな質感 |
・クッション性がない ・価格が高め |
複合フローリング | 木材と合板の組み合わせ | ・デザイン性が高く、おしゃれな仕上がり | ・水に弱いタイプは傷みやすい |
無垢フローリング | 天然木の高級床材 | ・温かみがあり、木目の風合いが美しい ・肌触りがよい |
・水に弱い ・価格が高め |
コルクタイル | 柔らかく弾力のある素材 | ・断熱・防音性が高く、足に優しい | ・色あせや変色を起こしやすい |
クッションフロア

クッションフロアは、塩化ビニルを主成分としたシート状の床材で、洗面所の床材として最も一般的に使用されています。耐水性が高く、水回りに適しているため、多くの住宅で採用されています。
この床材の大きな特徴は、そのクッション性と施工のしやすさです。足触りが柔らかく、長時間立っていても疲れにくい点がメリットです。また、施工が簡単で比較的安価なため、コストを抑えてリフォームしたい場合にも適しています。
一方で、クッションフロアは傷がつきやすく、重い家具の跡が残りやすいというデメリットがあります。また、長期間使用すると表面が劣化しやすいため、定期的な張り替えが必要になることもあります。
選ぶ際のポイント:
- 高齢者や小さなこどもがいる場合は、滑りにくいものを検討する
- お手いれを優先するなら、目地のない柄を選ぶ
- デザインのバリエーションが豊富なので、インテリアに合うものを選ぶ
- 厚みのあるタイプを選ぶとクッション性が向上し、快適な使い心地に
フロアタイル

フロアタイルは、耐久性に優れた硬質塩化ビニル素材のタイル状の床材で、クッションフロアよりも硬く丈夫なのが特徴です。リアルな木目や石目調のデザインが施されており、高級感のある仕上がりが期待できます。
この床材は、水や汚れに強く、お手入れが簡単な点がメリットです。また、クッションフロアと比べて耐久性が高いため、長期間にわたって美しい状態を保ちやすいという特徴もあります。
ただし、フロアタイルはクッション性がなく、硬い素材のため、足腰に負担がかかる可能性があることに注意が必要です。また、施工には接着剤を使用するため、DIYでの張り替えが難しい場合があります。
選ぶ際のポイント:
- お手入れしやすいように目地無しの施工にする
- 柄のある床材やくすみ感のあるカラーを選ぶと、汚れが目立ちにくくなる
- 滑りにくい表面加工が施されているものを選ぶと安全性が向上
フローリング(無垢材・複合フローリング)

フローリングは、木材を使用した床材で、ナチュラルな質感とデザイン性の高さが魅力です。洗面所では、無垢材フローリングと複合フローリングの2種類が選ばれることが多く、それぞれの特徴が異なります。
無垢フローリングは、天然木から作られた一枚板の床材で、木の温かみや調湿効果があるのが特徴です。
ただし水に弱いものが多いため、日頃のお手入れが肝心です。濡れてしまった場合は水気を放置せず、すぐに拭き取る習慣をつけましょう。必要に応じて自然塗料やウレタン塗装を施すこともおすすめです。
また、比較的水に強いヒノキやオークといった樹種を選択すれば、水による劣化の心配を減らせます。
複合フローリングは、合板の表面に天然木の薄い板を貼り付けた床材で、耐久性が高く、防水性のあるタイプもあります。無垢材に比べて扱いやすく、水回りにも適していますが、水に長時間さらされると膨張や変形のリスクがあるため、こまめに拭き取ることが大切です。
選ぶ際のポイント:
- 水に強い加工が施されたものを選ぶことで、洗面所でも安心
- ナチュラルな雰囲気を重視する場合は無垢フローリングが適している
- メンテナンスのしやすさを考慮するなら、複合フローリングが便利
コルクタイル

コルクタイルは、弾力性があり、断熱・防音効果の高い床材です。足触りが柔らかく、冬場でも冷たさを感じにくいため、洗面所でも快適に使用できます。
また、コルクタイルは吸音性があるため、足音を抑えたい家庭にもおすすめです。さらに、環境にやさしい天然素材で、アレルギーを持つ方にも安心して使用できるのが特徴です。
しかし、コルクタイルは色あせや変色を起こしやすいため、「ずっとリフォーム時の状態を保ちたい」という方は注意が必要です。
選ぶ際のポイント:
- 洗面所用にはアクリル仕上げもしくはウレタン仕上げのコルクタイルがおすすめ(特に耐久性のあるウレタン仕上げが望ましい)
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洗面所の床材選びでよくある後悔
洗面所の床材は、毎日の使用によって様々な問題が発生することがあります。選び方を誤ると、使い勝手が悪くなったり、見た目の美しさを損なったりすることも少なくありません。
ここでは、洗面所の床材選びでよくある後悔について詳しく解説します。
水に弱いものを選んでカビが発生してしまった
耐水性の低い床材は、水はねや湿気でカビが発生しやすくなります。木材系のフローリングは特に水に弱く、黒ずみや変色、異臭の原因になることも。
カビが広がると健康にも悪影響を及ぼすため、慎重に選ぶことが重要です。
床が冷たくて冬場に寒い

フロアタイルなどの床材は、冬場に冷たくなりやすいです。洗面所では裸足で過ごすことが多いため、寒さが気になると日々の使用がストレスになることも。
白系の床は汚れや髪の毛が目立ちやすい
白い床材は清潔感がある一方で、髪の毛や水アカが非常に目立ちます。特に洗面所では髪を乾かした後に抜け毛が落ちやすく、掃除の頻度が増えてしまうことに。
光の反射で細かい汚れも目立ちやすく、こまめな手入れが必要になります。
傷や凹みがつきやすい素材を選んでしまった

デザインを優先して選んだ床材が、実際には傷や凹みがつきやすいこともあります。特に柔らかいクッションフロアや無垢フローリングは、重い家具や物の落下でへこみやすい傾向があります。一度傷がつくと修復が難しく、美観を損なう原因になります。
滑りやすくて危険だった
ツルツルした床材は、水に濡れると滑りやすくなり、転倒のリスクが高まります。特に高齢者や子どもがいる家庭では、床の滑りやすさを考慮しないと日常的な危険につながります。見た目だけで選ぶと、安全面で後悔することもあるため注意が必要です。
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洗面所の床材を選ぶ際に押さえるべきポイント

洗面所の床は、水はねや湿気、汚れが発生しやすい環境のため、適切な床材を選ばないと上記のように後悔することがあります。
ここでは、洗面所の床選びで重要なポイントを詳しく解説します。
耐水性(カビ・水はね対策)
洗面所の床は常に水はねや湿気にさらされるため、耐水性のある素材を選ぶことが重要です。耐水性が低い床材を使用すると、水が浸透してカビや腐食の原因となり、早い段階で劣化してしまう可能性があります。
特に、無垢フローリングなどの木材系の床材は、水分の影響を受けやすいため注意が必要です。
耐水性を重視する場合は、クッションフロアやフロアタイルなどの塩化ビニル系の素材が適しています。これらは水をはじき、表面が防水加工されているため、拭き取るだけで簡単に掃除ができるのが特徴です。
また、防カビ加工が施されたタイプを選ぶと、さらにメンテナンスが楽になります。
汚れの目立ちにくさ(髪の毛・水アカ対策)
洗面所は髪の毛やホコリが溜まりやすく、水アカや石けんカスなどの汚れが発生しやすい場所でもあります。そのため、汚れが目立ちにくい色や模様の床材を選ぶことで、日々の掃除の手間を軽減できます。
特に白や単色の床材は汚れや髪の毛が目立ちやすいため、ナチュラルな木目調やグレー系のタイル柄など、視覚的に汚れが分かりにくいデザインのものを選ぶとよいでしょう。
また、表面に光沢のある床材は水アカが目立ちやすいため、マット仕上げのタイプを選ぶことで清潔感を維持しやすくなります。
デザイン性(インテリアとの調和)

床材は洗面所全体の雰囲気を決める要素の一つです。洗面台や壁の色と調和した床材を選ぶことで、統一感のある空間を作ることができます。ナチュラルな雰囲気を演出したい場合は木目調のクッションフロアやフローリング、シックな雰囲気を求めるなら石目調のフロアタイルなどが適しています。
また、狭い空間を広く見せたい場合は、明るめの色合いの床材を選ぶと効果的です。逆に落ち着いた空間を作りたい場合は、ダークトーンのカラーを選ぶと高級感のある印象になります。
インテリアのスタイルに合わせて、適切な床材を選びましょう。
滑りにくさ(安全性の確保)
洗面所は水滴がこぼれることが多く、床が滑りやすい環境になりがちです。特に、小さな子どもや高齢者がいる家庭では、安全性を考慮して滑りにくい床材を選ぶことが重要です。
フロアタイルやクッションフロアの中には、表面に滑り止め加工が施されたものがあり、安全性を高めることができます。また、タイル系の床材を選ぶ場合は、凹凸のあるテクスチャーが付いたタイプを選ぶと、足が滑りにくくなります。
安全性を確保するためにも、購入前に滑りやすさを確認し、実際の使用シーンを考慮して選びましょう。
耐久性(ひび割れ・剥がれ対策)
洗面所の床材は、毎日の使用で徐々に劣化していくため、耐久性の高さも選ぶ際の重要なポイントです。特に、ひび割れや剥がれが発生しにくい床材を選ぶことで、長く快適に使用することができます。
耐久性を重視するなら、フロアタイルや防水加工が施された複合フローリングが適しています。これらは表面が硬く、傷や摩耗に強いため、頻繁に張り替える必要がありません。また、クッションフロアも耐久性の高いタイプを選べば、長期間使用することが可能です。
一方、無垢フローリングは自然素材ならではの美しさがありますが、傷つきやすく水に弱いため、メンテナンスが欠かせません。選ぶ際には、ライフスタイルに合った耐久性の床材を検討しましょう。
お手入れのしやすさ(掃除の手間を減らす)

洗面所の床は水はねや汚れがつきやすいため、日々の掃除がしやすい床材を選ぶことが大切です。凹凸が多い床材は汚れが溜まりやすく、掃除が面倒になることがあるため、表面がフラットで掃除しやすいものを選ぶとよいでしょう。
クッションフロアやフロアタイルは水拭きが簡単で、汚れが染み込みにくいため、掃除の手間を大幅に削減できます。また、防汚加工が施されたタイプを選ぶと、水アカや汚れがつきにくく、日々のお手入れがより簡単になります。
お手入れのしやすさを重視する場合は、表面の加工や素材の特性を確認して選ぶことをおすすめします。
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洗面所の床を張り替えるタイミングは?
洗面所の床は、日々の使用で徐々に劣化していきます。しかし、どのタイミングで張り替えるべきか判断が難しいこともあります。ここでは、張り替えが必要なサインや補修で対応できるケース・できないケースについて解説します。
こんな症状が出たら張り替え時
洗面所の床に以下のような症状が見られた場合は、張り替えのタイミングかもしれません。
1. 表面の剥がれやひび割れ
クッションフロアやフロアタイルの表面が剥がれたり、ひび割れが発生している場合は、水の浸入を防ぐために早めの対策が必要です。ひび割れから水が入り込むと、床材の内部が傷み、カビや腐食の原因になります。
2. カビや黒ずみの発生
洗面所は湿気がこもりやすいため、床材にカビが発生しやすい環境です。黒ずみや異臭が出ている場合は、カビが繁殖している可能性があります。特に床の裏側までカビが進行している場合は、張り替えが必要です。
3. 床がブカブカして沈む感覚がある
フローリングやクッションフロアの下地が劣化すると、床が柔らかく沈む感覚が出ることがあります。これは、床下の水漏れや湿気の影響で下地材が腐食している可能性が高いため、放置せず早めに張り替えを検討しましょう。
4. 水漏れによるシミや変色
水が床材に染み込み、変色やシミが広がっている場合も張り替えのサインです。特に無垢フローリングや木製の床材では、水分が染み込むことで膨張し、ひび割れや変形の原因になります。
床の補修で対応できるケースとできないケース
床材の状態によっては、必ずしも張り替えが必要とは限りません。補修で対応できるケースと、全面的な張り替えが必要なケースを見極めましょう。
補修で対応できるケース
以下のような軽微な劣化であれば、部分補修や表面のリペアで対応可能です。
- 小さなひび割れや表面の剥がれ → 補修剤などで修復可能
- 軽度の黒ずみやカビ → 薄めた中性洗剤やアルコール除菌で除去できる場合がある
- 一部の浮きや剥がれ → 接着剤やシーリング剤で貼り直し可能
張り替えが必要なケース
次のような状態の場合、補修では対応が難しいため、全面張り替えをするのがおすすめです。
- 床が沈む・ブカブカする → 下地の腐食が進行している可能性
- カビが深部まで広がっている → 床材の裏側や下地にまでカビが侵食していると、健康リスクがある
- 広範囲の水漏れや変色 → 下地まで水分が染み込み、劣化が進んでいる場合は張り替えが必要
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洗面所の床材の費用相場
洗面所の床を張り替える際には、使用する床材や施工方法によって費用が大きく異なります。以下に㎡あたりの各床材の費用相場をまとめました。
床材の種類 | 価格(㎡単価) |
クッションフロア | 3,000~5,000円程度 |
フロアタイル | 4,000~7,000円程度 |
複合フローリング | 13,000~18,000円程度 |
無垢フローリング | 15,000~28,000円程度 |
コルクタイル | 5,000~10,000円程度 |
※ 養生費及び処分費は別途費用が掛かります。
※ メーカーや種類等によっては費用が変わります。
コストを抑えたい場合は、クッションフロアやフロアタイルがおすすめです。一方、耐久性やデザイン性を重視するなら、フローリングやコルクも選択肢に入ります。
DIYで洗面所の床を張り替えられる?

洗面所の床は、DIYでも張り替え可能ですが、難易度は床材によって異なります。特に、フローリングの張り替えは専門的な技術が必要になるため、慎重に検討しましょう。
DIYが可能な床材
- クッションフロア(カットして両面テープや接着剤で貼るだけ)
- フロアタイル(はめ込み式やシール式のものであれば比較的簡単)
DIYが難しい床材
- フローリング(下地調整が必要で、施工に時間がかかる)
- コルク(専門的な接着作業が必要でDIYでは扱いにくい)
DIYは費用を抑えることができる一方で、以下のようなデメリットもあります。
- 仕上がりの品質にばらつきが出やすい
- 施工に時間がかかる
- 失敗すると追加コストが発生する可能性がある
仕上がりの美しさや耐久性を重視する場合は、業者に依頼することも検討しましょう。
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まとめ
洗面所の床材は、耐水性・耐久性・汚れの目立ちにくさ・滑りにくさを考慮して選ぶことが重要です。適切な床材を選ばないと、カビの発生や寒さ、傷つきやすさなどの後悔につながることがあります。
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