【プロ解説】内窓リフォームの効果は本当?費用・補助金・後悔事例も

更新日:2025年11月18日

更新日:2025年11月18日

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「冬になると窓際が冷える」
「朝の結露がひどくて掃除が大変」
「暖房をつけても部屋がなかなか暖まらない」

上記のようなお悩みは、内窓リフォームで解決できる可能性があります。

内窓(二重窓)は、既存の窓の内側にもう一つ「窓」を取り付けるだけで、断熱・防音・結露防止を同時に叶えるリフォームです。冷暖房効率が上がり、光熱費の節約にもつながります。さらに、費用対効果に優れ、満足度が高いのも特徴です。

この記事では、内窓リフォームの効果・デメリット・費用相場・補助金制度をわかりやすく解説します。最後まで読めば、「自分の家に内窓をつけるとどんな効果があるか」「どこに注意すればいいのか」など、後悔しないための内窓リフォームのポイントを簡単に理解できます。

2025年度は、内窓リフォームに国の補助金制度「住宅省エネ2025キャンペーン」が利用できるため、絶好のタイミングです。暖かい冬を過ごすためにも、この機会を逃さないようにしましょう。

TOPPAN(東証プライム上場)が運営する「リフォトル」では、国土交通省 登録団体に所属する優良リフォーム会社を無料で紹介しています。ぜひお気軽にお申し込みください。

内窓(二重窓)とは?二重ガラスとの違い

内窓(二重窓)とは、今ある窓の室内側に新たに取り付ける窓のことです。窓が二重になることで、断熱性や防音性を高められます。工事は簡単で、1窓あたり1時間程度で設置できるため、窓の交換に比べて費用をおさえられるのが特徴です。

よく似た言葉に、二重ガラス(複層ガラス・ペアガラス)がありますが、両者はまったくの別物です。内窓がガラスとサッシ枠を含めた窓そのものなのに対し、二重ガラスは1つのサッシ枠に組み込まれている2枚のガラスのことを指します。

つまり、内窓は「窓自体が二重になる構造」で、二重ガラスは「ガラス部分だけが二重になった構造」になります。

内窓リフォームのメリットと効果

内窓リフォームのメリットと効果は、次のとおりです。

  • 断熱性アップ|冬でも暖かく光熱費も節約できる
  • 結露やカビが改善|ストレスから解放される
  • 防音・遮熱・防犯タイプも充実|暮らしが変わる

上記の効果によって、毎日の暮らしがぐっと快適になります。ここからは、実際にどんな変化が得られるのかを具体的に見ていきます。

断熱性アップ|冬でも暖かく光熱費も節約できる

内窓リフォームは、窓の断熱性が高まることで冷暖房が効きやすくなるのが最大のメリットです。内窓を取り付けると、既存の窓との間に空気の層ができ、外の冷気がシャットアウトされます。結果として、室内の暖かさを逃がしにくくなり、光熱費の節約につながります。

もちろん、効果は家の広さや住まい方によって異なります。しかし、断熱性が高まることで快適になり、冷暖房の効率も全体的に上がるため、筆者(リフォーム業界出身)も内窓リフォームは満足度の高い工事だと実感しています。

結露やカビが改善|ストレスから解放される

内窓を設置すると、結露やカビの発生を大幅に減らせます。

室内側のガラスが外気に触れにくくなり、温度差が小さくなることでガラス面に水滴がつきにくくなるからです。

冬の朝、窓ガラスがびっしょりだと、こまめな拭き取りや掃除にウンザリしている方は多いでしょう。しかし、内窓を取り付ければ結露しにくくなるため、カビの発生やお手入れの手間をぐっと減らせます。

とくに北向きの部屋や寝室、浴室まわりなど、湿気がこもりやすい場所では、内窓の効果を実感しやすいでしょう。内窓を設置することで、毎日のストレスから解放され、衛生的で心地よい空間を保ちやすくなります。

防音・遮熱・防犯タイプも充実|暮らしが変わる

内窓は、防音・遮熱・防犯など、目的に合わせてガラスのタイプを選べます。

たとえば、交通量の多い道路沿いなら防音タイプを選ぶことで、外からの騒音を大幅に軽減できます。また、西日が強い部屋には遮熱タイプのガラスを選ぶのがおすすめです。日差しによる室温の上昇を防ぎ、冷房の効きも良くなります。

一方、空き巣対策なら、ガラスが割れにくい防犯合わせガラスを採用すると安心です。

断熱だけでなく、暮らしの悩みや環境に合わせて性能をカスタマイズできるのが、内窓の大きな魅力といえます。

内窓リフォームのデメリット

内窓リフォームのデメリットは、以下のとおりです。

  • レール部分のほこり掃除手間が増える
  • 開け閉めが2回になる
  • 見た目に違和感を感じることがある

これらのデメリットは、感じ方に個人差があります。内窓リフォームで満足するためにも、事前にデメリットを理解し、自分の暮らしに合うかどうかを確認しておくことが大切です。

レール部分のほこり掃除手間が増える

内窓を設置すると、窓のレールが二重になるため、ほこりやゴミが少したまりやすくなります。そのため、「掃除の手間が増えた」と感じる方もいます。

ただし、実際にはハンディモップで軽く拭くだけでも十分きれいに保てる程度です。「ほとんど気にならない」「普段の掃除のついでにできる」と感じる方も多く、掃除手間の感じ方には個人差があります。

開け閉めが2回になる

内窓を取り付けると、ベランダへの出入りや換気のたびに、外窓と内窓の2枚を開け閉めしなければなりません。

手間をできるだけ減らしたい場合は、内窓を設置するのではなく、既存の単板ガラスを二重ガラス(複層ガラス)に交換する方法もあります。

しかしガラスのみの交換では、開け閉めは一度で済むものの、ガラスが重くなったりサッシ部分で結露が発生しやすくなったりします。

「断熱や防音をしっかり高めたい」という方は、ガラス交換よりも内窓リフォームのほうが満足度が高くなるでしょう。

見た目に違和感を感じることがある

内窓を取り付けると、既存のサッシと新しい内窓のフレームが二重に見えるため、見た目に違和感を感じる方もいます。

一方で、床材やインテリアになじむ色を選べるため、部屋の雰囲気が変わって喜ばれる方も多いです。木目調やホワイトなど、空間に自然に溶け込むデザインを選ぶことで、むしろインテリア性が高まることもあります。

デメリットと感じるかどうかは個人の感覚によります。ショールームやカタログで、実物や色味を自分の目で確かめてから、納得して選びましょう。

内窓リフォームの費用相場

内窓リフォームの費用は、1ヶ所あたり3〜30万円程度が目安です。

  • 小窓(トイレの窓など):3〜8万円
  • 腰高窓:5〜12万円
  • 掃き出し窓:12〜30万程度

費用は窓サイズだけでなく、ガラスの種類、オプションの有無によって変わります。とくに掃き出し窓などの大きい窓は、枠材やガラスの量が増えるため高額になります。

費用を左右する要素①:ガラス

ガラスの種類によって費用は大きく変わります。たとえば、断熱性を重視するならLow-E複層ガラス、コストを抑えたいなら単板ガラスがおすすめです。

  • 単板ガラス:最も安価。断熱・防音効果はやや低め
  • 複層ガラス:中間価格帯。結露防止・断熱性能が高い
  • Low-E複層ガラス:高価だが省エネ性能が高く、光熱費を抑えやすい

性能を重視するほど初期費用は上がりますが、長期的には光熱費の削減につながるため、トータルコストで考えましょう。

費用を左右する要素②:オプションの有無

ガラス以外にも、防犯性やデザイン性を高めるオプションで費用が変動します。

たとえば次のような追加仕様があります。

  • 防犯ガラス・補助錠付き仕様
  • 樹脂フレームのカラー変更
  • 網戸の追加
  • 引き違い窓・開き窓などの開閉方式の変更

状況に合わせて、必要な機能を絞り込みましょう。

TOPPANが、内窓のリフォームを得意とする優良リフォーム会社を紹介します

DIYで内窓を設置しても大丈夫?

内窓はDIYでも設置できますが、正確な採寸と施工精度が求められます。

ホームセンターや通販で内窓キットを購入し、自分で取り付ける方も増えていますが、選び方ややり方を誤ると、以下のようなトラブルにつながる可能性があります。

DIYで起こりやすいトラブル例】

  • 寸法の誤差で隙間ができる:断熱・防音効果が大幅に下がる原因になる
  • フレームが傾いてしまう:開閉が重くなる、閉まりが悪くなる
  • 見た目が悪目立ちする:既存サッシとの色味や位置が合わず、仕上がりに違和感が出る
  • 補助金やメーカー保証の対象外になる:結果的に費用が割高になる可能性がある

とくに、内窓は確実に施工できてこそ効果を発揮します。内窓の性能を最大限に発揮させたいなら、専門業者に依頼するほうが賢明です。

【締め切り間近】2025年度の内窓リフォーム補助金情報

2025年度は、国の「住宅省エネ2025キャンペーン」により、内窓リフォームが補助金の対象です。

ただし、キャンペーンの申請期限は2025年12月31日までと、間近に迫っています。さらに、予算上限に達し次第終了となるため、早期に締め切られる可能性もあります。

内窓の設置を検討している方は、対象製品や施工業者を確認し、できるだけ早く申請準備を進めましょう。

内窓リフォームに使える補助金

内窓リフォームで使えるのは、国が実施する「住宅省エネキャンペーン」内の以下2つの補助事業です。

内窓が対象になる補助事業 補助金額 内容
子育てグリーン住宅支援事業 最大60万円 下記のうち、2種類以上が必須
・躯体の断熱改修
・開口部の断熱改修
・エコ住宅設備の設置
先進的窓リノベ2025事業 最大200万円 ・ガラス交換
・内窓設置
・外窓交換
・ドア交換

内窓だけのリフォームの場合には、先進的窓リノベ2025事業を活用しましょう。高効率給湯器や節水トイレなど、エコ住宅設備の交換もするなら、子育てグリーン住宅支援事業を活用するのが基本です。

ただし、どちらの補助金制度を活用したほうがお得になるかは、リフォーム規模や内窓設置数によって異なります。自分だけで判断せずに、リフォーム会社に相談したうえで決めましょう。

その他、2025年度のリフォーム補助金は、以下の記事で詳しく解説しています。国の主要なリフォーム補助金制度を、キッチン・浴室・トイレ・玄関・窓・外壁などの対象工事別に把握できます。

>>【締切迫る】リフォーム補助金2025|対象工事や申請方法も解説

補助金制度の申請手順

住宅省エネキャンペーンの補助金申請の流れは、次のとおりです。

  1. グリーン住宅支援事業者に相談・見積もり依頼する
  2. 対象製品を選定し、契約を交わす
  3. グリーン住宅支援事業者が工事後に完了報告を行う
  4. 補助金が交付される

内窓リフォームの補助金申請は、基本的にリフォーム会社(グリーン住宅支援事業者)が代理で行う仕組みです。個人で直接申請することはできないため、補助金制度に対応している業者を選ぶことが大切です。

TOPPANが運営するリフォーム会社紹介サービス「リフォトル」では、ご要望に沿ったリフォーム会社を最大4社ご紹介。地元密着かつ国土交通省登録団体の優良事業者を厳選しているため、安心して相談できます。

【失敗事例】内窓リフォームでよくある後悔と対策

内窓リフォームでよくある後悔は、次のような内容です。

  • 効果を感じなかった
  • 不便になった
  • おしゃれな仕上がりにならなかった

内窓リフォームの後悔は、原因を知り、事前に対策することで防げます。ここでは、それぞれの失敗例と対処法を具体的に解説します。

効果を感じなかった

内窓リフォームは断熱・防音効果が高いリフォームですが、「思ったより暖かくならない」「効果を感じにくい」と感じるケースも見られます。

以下に、おもな原因と対策をまとめました。

よくある原因 なぜ効果を感じないか 対策
床・天井の断熱不足 床や天井から熱が逃げてしまう。
※築年数の古い住宅に多い。
床下や天井の断熱改修を行う。
ガラスやサッシの性能不足 単板ガラスやアルミサッシでは、断熱性能が不足するケースもある。 Low-Eガラスや樹脂サッシを選ぶ。
隙間風
(気密性の不足)
コンセントや換気口などから外気が侵入。
室温が安定しない。
気密テープやパッキンで隙間をふさぐ。

内窓の効果を最大限に発揮するには、家全体の断熱と気密のバランスが大切です。内窓を設置する前に、窓以外にも熱の逃げ道がないか確認してもらいましょう。

不便になった

内窓を取り付けると、開け閉めや掃除の手間を感じることがあります。これは、ご自身の感覚を軽視していたり、設置前のシミュレーションが不足していたりすることが原因です。

以下に、不便さを防ぐための対策や工夫をまとめました。

シーン 対策
開け閉めをラクにしたい ・開閉頻度の低い窓に絞る。
・二重ガラスへの交換やカバー工法も検討する。
レール掃除が面倒になる ・取り外し可能なタイプなら掃除の負担が軽減できる。
開閉の重さが気になる ・開閉頻度の低い窓に絞る。
・二重ガラスへの交換やカバー工法も検討する。
・ショールームで実物を確認する。

内窓を設置する前に、日常の使い方を具体的にイメージし、リフォーム会社と生活動線やライフスタイルを共有しておきましょう。

おしゃれな仕上がり(デザイン)にならなかった

内窓を取り付けたあとで、「思っていたより存在感がある」「部屋の雰囲気に合わない」と感じるケースがあります。

見た目や雰囲気の後悔は、設置前に「全体のバランス」を確認しなかったことが原因です。

後悔内容 対策
フレームの色が部屋になじまない ・既存の建具や床材の色味に近いサッシ色を選ぶ。
・ナチュラル系なら木目調、モダン系ならホワイトやブラック系がおすすめ。
方立(縦枠)が増えた ・大きな窓で起こりやすい。内窓の最大ガラスサイズや既存窓の方立位置と合わせられるかを確認する。
内窓が壁より出っ張って、違和感がある ・壁の厚みを調整して窓とそろえる施工をすれば、見た目がすっきりする。
カーテン(あるいはカーテンレール)が干渉する ・オプションでカーテンレール仕様にする。
・カーテンレールを取り換える。
・カーテンが不要になるよう、すりガラスにする。

内窓の色や厚み、枠の太さは、部屋の印象を大きく左右します。ショールームで実物を確認したり、施工事例写真を見せてもらったりしながら、商品や施工方法を細かくチェックしましょう。

窓のリフォームを後回しにしないほうがいい理由【建築士の体験談】

「窓のリフォームは気になるけど、今すぐじゃなくてもいいかも」と考えている方は多いかもしれません。しかし、筆者(リフォーム業界出身の建築士)の経験から見て、窓のリフォームは費用対効果が高いため、後回しにしないほうが賢明です。

窓のリフォームは、「今の暮らしの不快をすぐ改善できるリフォーム」です。費用対効果も高く、補助金制度を活用すれば負担も減らせます。

後回しにする理由が「費用が高いから」や「我慢すればいいから」だけなら、むしろ早めのタイミングで検討したほうが、コスパは高くなります。気になっているうちに、まずは専門業者へ相談してみましょう。

後回しにした結果、結局依頼に至ったケース

筆者が担当したお客様の中にも、リノベーションで予算が足りないから内窓を見送った方がいらっしゃいました。

しかし、1年後に再びご連絡をいただき、結局は同じ内容でリフォームを依頼。お客様は、「冬の寒さが我慢できなくなった。早く工事しておけばよかった」と話されていました。

内窓リフォームの費用対効果

窓は、家の中で最も熱が出入りする場所です。そのため、断熱性が上がれば冷暖房効率が良くなり、光熱費が下がります。「冬の暖房費」「夏の冷房費」が年間を通して減ることで、長期的に見れば早期に元が取れるリフォームです。

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内窓の人気メーカー一覧【住宅省エネ2025キャンペーン補助対象製品】

内窓リフォームは、メーカーごとにデザインや機能が異なります。住宅省エネ2025キャンペーンの補助金対象となっている主要メーカーは、以下のとおりです。

【主要メーカー一覧】(※アルファベット・五十音順)

補助金を利用する場合は、対象製品であることが条件になるため、事前にメーカー公式サイトや施工業者を通じて確認しておきましょう。

まとめ

窓は、家の中で最も熱が出入りする場所です。内窓を設置することで冷暖房効率が上がり、光熱費を抑えながら一年中快適に過ごせます。さらに、防音や防犯など、ライフスタイルに合わせて機能を選べるのも魅力です。

リフォーム会社を探すなら、国土交通省登録団体であるリフォーム会社紹介サービス「リフォトル」をぜひご活用ください。リフォトルでは、地元密着の優良事業者を無料で紹介しているため、安心して相談できます。

2025年度は「住宅省エネ2025キャンペーン」により補助金制度が充実しており、内窓をお得に設置できる絶好のタイミングといえます。

補助金を賢く活用し、内窓リフォームで快適かつエコな暮らしを叶えましょう。

TOPPAN(東証プライム上場)が運営する「リフォトル」では、国土交通省 登録団体に所属する優良リフォーム会社を無料で紹介しています。ぜひお気軽にお申し込みください。

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