部屋を増やすリフォーム完全ガイド|費用・方法・選び方

更新日:2026年01月20日

更新日:2026年01月20日

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「子どもたちも大きくなったし、部屋を分けてあげたい…」
「在宅ワークが続くから、ちゃんとした仕事部屋がほしい…」

 家族構成や働き方の変化で「部屋が足りない」と感じていませんか?

しかし、引っ越しは費用がかかりすぎるし、大掛かりなリフォームで長期間住めなくなるのは困りますよね。

実は、部屋を増やすリフォームは、「間仕切り壁の設置」なら最短1〜2週間で完了します。今の家に住みながら工事ができ、費用も住み替えの数分の一で済むケースがほとんどです。

この記事では、マンション・戸建ての構造に合わせた最適な「部屋の増やし方」と、リアルな費用相場や後悔しないための注意点をプロが解説します。 

記事を読めば、「自分の家で実現できるか」「予算内で収まるか」が判断できるようになります。引っ越しという大きなリスクを負わずに、今の住まいを「理想の間取り」にアップデートしましょう。 

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目次

  1. 部屋を増やすリフォームの基礎知識
    1. 部屋を増やしてできること
    2. マンションと一戸建てリフォームの違い
    3. マンションのタイプによる工事範囲の違い
    4. 増築と改築の違い
  2. 【マンション・一戸建て共通編】部屋を増やす4つの方法と費用
    1. 壁で仕切って1部屋を2部屋にする(50〜120万円)
    2. クローゼットや収納を部屋に変える(20〜50万円)
    3. 動かせる壁で将来も対応できるようにする(15〜40万円)
    4. 全部壊して一から作り直す(600〜1,000万円)
  3. 【一戸建て編】部屋を増やす3つの方法と費用
    1. 庭に新しく部屋を建てる(220〜320万円)
    2. 2階を作って平屋を2階建てにする(400〜600万円)
    3. 屋根裏を部屋として使えるようにする(100〜150万円)
  4. 予算別プラン|あなたの予算でできること
    1. 予算200万円でできること
    2. 予算300万円でできること
    3. 予算500万円でできること
  5. 工事前に必ず確認すること(法律・ルール編)
    1. 【一戸建て】確認申請の要否を確認する
    2. 【マンション】管理組合のルールを確認する
    3. 【共通】固定資産税が上がるケースを確認する
  6. 部屋を増やしたリフォーム成功事例3選
    1. マンション12畳LDKを8畳+4.5畳に分割(85万円)
    2. 一戸建て庭に6畳の子供部屋を増築(280万円)
    3. マンション3LDKを4LDKに変更(120万円)
  7. 信頼できるリフォーム会社の選び方5選
    1. 施工実績が豊富なリフォーム会社を選ぶ
    2. 建設業許可と建築士の在籍を確認する
    3. 見積書が詳細でわかりやすいリフォーム会社を選ぶ
    4. アフター保証があるリフォーム会社を選ぶ
    5. 複数のリフォーム会社から相見積もりを取る
  8. 失敗しないための注意点5つ
    1. 取り壊してはいけない壁がある
    2. 窓のない部屋は法律違反になる
    3. キッチンやお風呂を動かすと費用が2倍以上になる
    4. 子どもが独立した後も使える設計にする
    5. 工事中も住めるか・期間はどれくらいか確認する
  9. 部屋を増やすリフォームに関するよくある質問
    1. マンションでも増築できる?
    2. 住みながら工事できる?
    3. リフォームローンは使える?
  10. まとめ:部屋を増やすリフォームは計画が9割!失敗しないために専門家に相談しよう

部屋を増やすリフォームの基礎知識

部屋を増やす方法は2つあります。床の面積を増やす「増築」と、床面積を変えずに間取りを変更する「改築」です。

物件タイプによってできることが違うため、具体的な事例と基礎知識をわかりやすく解説します。

  • 部屋を増やしてできること
  • マンションと一戸建てリフォームの違い
  • マンションのタイプによる工事範囲の違い
  • 増築と改築の違い

部屋を増やしてできること

部屋を増やすと、以下のように新しい住まいのかたちを作れます。

事例 できること
部屋を分割 ・12畳LDKを「8畳LDK+4.5畳書斎」に分割
・12畳の子供部屋を分割し、個室を確保
増築で部屋を追加 ・庭に6畳の子供部屋を増築
・平屋の2階の部分を増築し、親世帯の居住スペースを確保
収納を居室に変更 ・ウォークインクローゼットを3畳の書斎に改修
・納戸を在宅ワーク用のワークスペースに変更

具体的なイメージがなくても、プロに相談すればヒアリングを通して提案もしてくれます。子ども部屋、書斎、趣味の部屋など、家族の成長やライフスタイルに合わせた居心地の良い空間を作りましょう。

マンションと一戸建てリフォームの違い

マンションと一戸建てでは、制約によってリフォームできる範囲に違いがあります。

建物の種別 内  容
マンション ・改築のみ可能(増築は不可能)
・専有部分(室内の天井・床・壁)のみリフォーム可能
・共用部分(窓・サッシ・ベランダ・玄関ドア)は変更不可能
・管理規約に従った工事が必要
一戸建て ・増築と改築の両方が可能
・敷地に余裕があれば横/上方向への増築可能
・建ぺい率、容積率の範囲内で自由度が高い

マンションは構造や管理規約による制約が多いため、事前の確認が必要です。さらに、一戸建ても選択肢が多い分、法的な手続き(確認申請など)が必要になる場合があります。事前の確認と協議の期間が必要になるので、計画から工事完了まで時間の余裕を持って進めましょう。

マンションのタイプによる工事範囲の違い

マンションは建物の構造によって、リフォームできる範囲に違いがあります。

構造の種別 内  容
ラーメン構造(柱と梁で支える構造) ・中高層マンションで多く採用
・間仕切り壁の変更が比較的自由
・構造に影響しない壁は撤去/新設が可能
壁式構造(壁で建物を支える構造) ・低層マンションで多く採用
・構造壁(耐力壁)は撤去不可能
・間取り変更の自由度が低い

部屋の隅に柱の出っ張りがあればラーメン構造、出っ張りがなくすっきりしていれば壁式構造の可能性が高いです。ただし、正確な判断はリフォーム会社や建築士に図面を確認してもらう必要があります。

構造を無視した工事は耐震性の低下につながり建物全体に影響を与えるため、必ず事前に確認しましょう。

増築と改築の違い

増築と改築は、以下の通り床面積が変わるかどうかで区別されます。

項  目 増  築 改  築
床面積 増える 変わらない
対応物件 主に一戸建て マンション・一戸建て両方
費用相場 高い(200万円程度〜) 安い(〜300万円程度)
法的手続き 10㎡以上は確認申請が必要 基本的に不要
固定資産税 増加する 変わらない
工期 長い(1〜3ヶ月) 短い(1〜2週間)

マンション居住者は改築のみですが、一戸建てに住んでいて敷地に余裕がある場合は増築も検討できます。予算や工期を抑えたい場合は改築がおすすめです。

さらに、改築では部屋を増やすだけではなく2つの部屋をつなげて新しい住まいのかたちに作り変えることもできます。壁を壊すリフォームの詳細については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にして下さい。

>>壁を壊して部屋をつなげるリフォーム|費用や注意点・アイディア事例

【マンション・一戸建て共通編】部屋を増やす4つの方法と費用

マンションでは増築ができないため、既存の空間を活用した改築で部屋を増やします。本章ではマンションと一戸建てに共通する具体的な事例と相場を詳しく解説します。

ご自身のマンションの構造(ラーメン構造・壁式構造)によって工事可能な範囲が異なるため、事前に確認しましょう。

壁で仕切って1部屋を2部屋にする(50〜120万円)

既存の部屋に間仕切り壁を新設し、1部屋を2部屋に分割する方法です。部屋を増やすためには一般的な方法といえます。

項  目 内  容
工事の事例 ・間仕切り壁の新設(石膏ボード+クロス貼り)
・ドアの設置
・照明、コンセントの増設
・床材の調整(必要に応じて)
費用相場 ・壁、ドアのみ:50万円程度
・電気工事込み:80〜120万円程度
メリット ・比較的低コストで2部屋確保できる
デメリット ・一方の部屋に窓がなくなる可能性があり、採光・換気対策が必要(※)

※建築基準法では「居室」には換気や採光が必要とされ、条件を満たすために「窓」が必要です。

窓がない部屋は建築基準法上の「居室」として認められない場合があるため、室内窓の設置など採光や換気対策も検討しましょう。

クローゼットや収納を部屋に変える(20〜50万円)

小さな部屋を増やしたい場合にはウォークインクローゼットや納戸など、既存の収納スペースを変更する方法も一般的です。

項  目 内  容
工事の事例 ・収納扉の撤去
・換気設備の追加(24時間換気システム等)
・照明、コンセントの増設
・壁紙の張り替え
費用相場 ・3〜4畳程度:20〜50万円
メリット ・比較的低予算で個室を確保できる
デメリット ・収納スペースが減るため、別の収納場所を確保する必要がある

収納スペースを活用する場合は、事前に荷物の移動先を確保しておきましょう。さらに、改築を期に断捨離をすると家全体がスッキリとしておすすめです。

動かせる壁で将来も対応できるようにする(15〜40万円)

レール式の可動間仕切りを設置し、必要に応じて空間を仕切る方法も柔軟な使い方ができます。

項  目 内  容
工事の事例 ・天井と床にレールを設置
・可動式パネル壁の製作、設置
・照明、コンセントの配置(両側で使えるように)
費用相場 ・簡易的な可動壁:15〜25万円
・遮音性の高い可動壁:30〜40万円
メリット ・成長に合わせて個室に分けられる
・ライフスタイルの変化に柔軟に対応できる
デメリット ・固定壁に比べて遮音性が低い

将来的な間取り変更を見据えて、10年後も無駄にならない設計にしたい方にはおすすめの方法です。

全部壊して一から作り直す(600〜1,000万円)

マンションでは専有部分を構造躯体(コンクリート)が見えるまで解体し、間取りを一から作り直す「スケルトンリフォーム」と呼ばれる方法です。一戸建てでは木造などの軸組み(骨組み)までが見える状態です。

項  目 内  容
工事の事例 ・既存の内装、設備を全て解体
・間取りを自由に設計
・配線、配管を全て新設
・内装、設備を新規に施工
費用相場 ・20坪(約66㎡):600〜800万円
・30坪(約100㎡):800〜1,000万円
メリット ・間取りを自由に設計でき、配線・配管も最適化できる
デメリット ・費用が比較的高額になる
・工事期間が2〜3ヶ月と長くなるため仮住まいが必須になる
・水回りの位置は大きく変えられない

予算に余裕があり、理想の間取りを一から作りたい場合に適した方法といえるでしょう。

【一戸建て編】部屋を増やす3つの方法と費用

一戸建てでは、敷地に余裕があれば増築、余裕がなければ改築で部屋を増やせます。本章では具体的な事例と相場を詳しく解説します。

増築の場合は、敷地に対して建物を建てられる面積比率(建ぺい率)と、すべての階の床面積を合計した比率(容積率)の上限が決まっています。さらに、増築する床面積が10㎡を超える工事では必ず確認申請が必要になるので、必ず覚えておきましょう。

庭に新しく部屋を建てる(220〜320万円)

庭や駐車場のスペースを活用し、既存の建物に接続する形で横方向に部屋を増築する方法です。敷地に余裕がある場合に適しています。

項  目 内  容
工事の事例 ・基礎工事(ベタ基礎または布基礎)
・外壁、屋根の新設
・既存建物との接続部分の施工
・電気配線・空調設備の設置
費用相場 ・6畳(約10㎡)の増築合計:220〜320万円
メリット ・既存の居住空間に影響せず、独立した部屋を確保できる
デメリット ・敷地に余裕が必要、費用が高額

建築基準法により、敷地面積に対する建築面積の割合(建ぺい率)を超える増築はできません。市役所の建築指導課または都市計画課で、建ぺい率に余裕があるか確認しましょう。

2階を作って平屋を2階建てにする(400〜600万円)

平屋の建物に2階部分を増築し、2階建てにする方法です。敷地にスペースが取れない場合に検討しましょう。

項  目 内  容
工事の事例 ・既存の屋根の撤去
・1階部分の耐力補強(柱・梁の追加)
・2階部分の建設
・階段の新設
・新しい屋根の設置
費用相場 ・6畳(約10㎡)の2階増築合計:400〜600万円
メリット ・敷地を有効活用でき、複数部屋の追加が可能
・建て替えよりは安く済む
デメリット ・費用が高額になりやすい
・1階部分の補強工事が大規模になる場合がある

敷地面積に対する延床面積の割合(容積率)を超える増築はできません。また、1階部分が2階の荷重に耐えられるか、構造計算はプロのリフォーム会社に確認してもらいましょう。

屋根裏を部屋として使えるようにする(100〜150万円)

屋根裏の空きスペースを書斎や子ども部屋として活用する方法です。

項  目 内  容
工事の事例 ・床の補強(耐荷重を確保)
・断熱材の追加(屋根からの熱・冷気を遮断)
・換気設備の設置(24時間換気システム等)
・階段または梯子の設置
・照明、コンセントの増設
費用相場 ・6畳程度の屋根裏改修:100〜150万円
メリット ・天井高さ1.4m以下なら建築面積/延床面積に含まれない
・既存スペースの有効活用で低コスト
・外壁、屋根の新設が不要
デメリット ・夏は暑く、冬は寒くなりやすい
・1.4m以下だと立って歩くことができない
・はしごの場合は上り下りが不便

屋根裏は夏場に高温になりやすいため、断熱工事が必須です。さらに、換気設備がないと湿気がこもりカビの原因になるので必ず計画しましょう。暑さ対策と換気を十分に行えば、比較的低コストで空きスペースを有効活用できます。

部屋を増やすリフォームが得意な会社をご紹介!

予算別プラン|あなたの予算でできること

部屋を増やすリフォームの費用は、工事内容によって想定が変わります。本章では、200万円、300万円、500万円の3つの予算帯で実現できる具体的なプランを紹介します。

検討中の予算でどのような間取り変更が可能か、実現例を参考に計画を立ててみてください。

予算200万円でできること

予算200万円以内では、下記のような間仕切り壁による部屋の分割や収納スペースの居室化ができます。

項  目 内  容
こんな方におすすめ ・マンション居住で既存のスペースを最大限活用したい方
・予算を抑えつつ、子どもの成長や在宅ワークに対応したい方
特徴 ・増築に比べて建築確認申請が不要
・工事期間は2〜3週間と短い
・住みながら工事できる
参考事例 ・12畳の部屋を6畳×2に分割する工事:80〜120万円
・ウォークインクローゼットを書斎に変更する工事:20〜50万円
・リビング隣の和室を独立させる工事:30〜80万円

予算を抑えつつ、子どもの成長や在宅ワークに対応したい方におすすめのプランです。

予算300万円でできること

予算300万円以内では、下記のような広い範囲の間取り変更や、一戸建てなら簡易増築ができます。

項  目 内  容
こんな方におすすめ ・2部屋以上を同時に増やしたい方
・電気工事、収納設備も含めて充実させたい方
・子どもの成長に合わせた大幅な間取り変更を希望する方
特徴 ・広い範囲の間取り変更が可能
・一戸建てでは敷地に余裕があれば小規模な増築も選択肢に
・複数箇所を同時に工事することで、家族全員の個室を確保できる
参考事例 ・12畳の部屋を6畳×2に分割(電気工事込み):120〜150万円
・10畳+8畳の2部屋を間仕切りで4部屋に:150〜200万円
・一戸建ての庭に4.5畳の離れを簡易増築:200〜280万円

環境の変化や、子どもの成長に合わせて見直したい方におすすめのプランです。

予算500万円でできること

予算500万円以内では、下記のような本格的な増築や大規模な間取り変更ができます。

項  目 内  容
こんな方におすすめ ・一戸建てで本格的な増築を検討している方
・二世帯住宅化の準備として部屋を増やしたい方
・将来的な家族構成の変化に備えたい方
特徴 ・本格的な増築や大規模な間取り変更が可能
・基礎工事を伴う増築では資産価値の向上も期待できる
参考事例 ・一戸建ての庭に6畳の部屋を本格増築:220〜320万円
・大規模な間取り変更で2〜3部屋追加:300〜450万円
・ベランダを部屋に改修(80〜200万円)+間仕切り(100万円)

長期的な視点で快適な住環境を実現したい方におすすめのプランです。

工事前に必ず確認すること(法律・ルール編)

部屋を増やすリフォームでは、建築基準法や管理規約などの法的確認が必要です。確認を怠ると法律違反となる可能性もあり、罰則や罰金、トラブルの原因になります。安心して工事を進めるために事前に必ず確認しましょう。

【一戸建て】確認申請の要否を確認する

増築には原則として確認申請が必要です。

ただし、防火地域・準防火地域外で10㎡以内の増築の場合のみ申請不要です。防火地域と準防火地域とは、火災が広がりにくい街づくりをするために指定されたエリアのことで、建築基準法に基づいて都市計画で決められています。

さらに、確認申請は一級建築士事務所でしか対応はできません。申請が必要かどうかも含め、まずはリフォーム会社へ相談してみましょう。一戸建ての増築の場合は必要になる場合が殆どなので、安易に「バレないだろう」と考えず、必ず申請を前提に計画しましょう。

【マンション】管理組合のルールを確認する

マンションでリフォームを行う場合、管理規約に従った手続きが必要です。管理規約は建物全体のルールであり、個人の判断で工事はできません。以下の7項目を確認しましょう。

確認項目 内  容
①工事の事前申請・承認 ほとんどのマンションで管理組合への申請と承認が必要
②工事時間帯・曜日 平日9〜17時、土曜9〜12時など時間帯制限あり
③構造壁の変更可否 構造壁(耐力壁)は撤去不可。図面で確認が必須
④床材の遮音等級 フローリング変更時は遮音等級L-45以上などの基準あり
⑤電気容量の上限 各住戸の電気容量に上限あり。大幅な増設不可の場合も
⑥廃材搬出経路 エレベーター使用の可否、共用廊下の養生方法を確認
⑦近隣住戸への事前説明 上下左右の住戸への事前説明が義務付けられている場合あり

さらに、申請手続きには必要な書類と承認をもらうための期間が必要です。

  • 必要書類:リフォーム申請書・図面・工事工程表
  • 承認期間:2週間〜1ヶ月

管理規約違反は工事中止命令や原状回復請求を受ける可能性があります。「後で言えばいい」は通用しないので、ルールを守って計画しましょう。

【共通】固定資産税が上がるケースを確認する

増築で床面積が増えた場合、建物の評価額が上がるため固定資産税が増加します。増築後、自治体の家屋調査により増築部分の評価額が決定されます。

評価額は使用材料・構造・設備などを基に「再建築価格 × 経年減点補正率」で算出され、これに標準税率1.4%(自治体により異なる場合あり)を乗じて税額が決まります。固定資産税は毎年かかる費用のため、リフォーム計画時に長期的なコストとして考慮しましょう。

一方、床面積を変えない「改築」(間仕切り壁の設置のみなど)の場合、固定資産税は変わりません。

なお、増築部分が一定要件を満たす場合、新築住宅の軽減措置が適用される可能性があります。詳細は自治体の固定資産税課に確認しましょう。

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部屋を増やしたリフォーム成功事例3選

実際に部屋を増やすリフォームを行った3つの事例を紹介します。

家族構成、リフォームを決めた理由、具体的な工事内容、費用、工事期間を掲載しています。マンション2事例、一戸建て1事例を通じて、自分の状況に近いケースを参考にしましょう。

※事例は実際にリフォトルで対応したものではなく、参考用に作成したモデルケースです。

マンション12畳LDKを8畳+4.5畳に分割(85万円)

項  目 内  容
家族構成 ・夫婦+子ども1人(小学校低学年)
リフォーム理由 ・夫の在宅勤務が週3日に増えて専用の仕事部屋が必要になった
工事内容 ・12畳LDKに間仕切り壁を新設して8畳LDK+4.5畳書斎に分割
・遮音性を高めるためグラスウール入り壁を採用
費用 ・合計85万円
(間仕切り壁50万円、電気工事15万円、ドア・建具20万円)
工事期間 ・2週間(住みながら工事)

一戸建て庭に6畳の子供部屋を増築(280万円)

項  目 内  容
家族構成 ・夫婦+子ども2人(中学1年の姉、小学4年の弟)
リフォーム理由 ・姉が思春期を迎え、それぞれに個室が必要になった
工事内容 ・庭の一部(15㎡)に6畳の部屋を増築
・ベタ基礎工事、外壁・屋根を既存建物と同じ建材で施工
費用 ・合計280万円
(基礎70万円、外壁・屋根110万円、内装・設備100万円)
確認申請 ・建築士に依頼、申請費用25万円、申請から承認まで3週間
工事期間 ・2ヶ月

マンション3LDKを4LDKに変更(120万円)

項  目 内  容
家族構成 ・夫婦+子ども2人(小学6年、小学3年)
リフォーム理由 ・中学進学を機に、それぞれに個室が必要になった
工事内容 ・リビング隣の6畳和室を独立した洋室に変更
・12畳の洋室を6畳×2に間仕切り
費用 ・合計120万円
(和室改修40万円、間仕切り壁60万円、電気工事20万円)
管理組合承認 ・申請から承認まで3週間
工事期間 ・3週間(住みながら工事)

信頼できるリフォーム会社の選び方5選

部屋を増やすリフォームは、間取り変更や構造に関わる工事のため、リフォーム会社選びが工事後の満足度に直結します。技術力が不足したリフォーム会社に依頼すると、構造上の問題が発生したり、追加費用が発生したりするリスクに注意が必要です。

本章では、信頼できるリフォーム会社を見極めるための5つのポイントを解説します。

施工実績が豊富なリフォーム会社を選ぶ

まずは部屋を増やすリフォームの施工実績が豊富なリフォーム会社を選びましょう。

間取り変更や増築の経験が多いリフォーム会社は、構造的な制約を理解しており、最適なプランを提案できます。特にマンションの場合、構造と規約を理解していない業者に依頼すると、工事後のトラブルで余計な費用がかかります。

質問の機会があれば「年間何件の間取り変更リフォームを手がけているか」「自分の建物と似た条件での施工経験があるか」を確認しましょう。

建設業許可と建築士の在籍を確認する

法的な確認事項を安心して任せるために、建設業許可を取得し建築士が在籍しているリフォーム会社を選びましょう。

建設業法第3条により500万円以上(税込)の工事を行う場合、建設業許可が必要です。また、一定規模以上の増築には建築基準法に基づく確認申請が必要であり建築士による設計が求められます。

確認の際はホームページや会社案内で許可番号を確認し、初回相談時に建築士の在籍も確認しましょう。無許可のリフォーム会社に依頼すると、工事中の事故や完成後のトラブルに対する保証が受けられない可能性があります。

見積書が詳細でわかりやすいリフォーム会社を選ぶ

工事内容が詳細に記載された見積書を提示するリフォーム会社を選びましょう。

信頼できる業者の見積書には、材料費・人件費・諸経費が明確に区分され、使用する建材のメーカー名・品番まで記載されています。

項  目 内  容
良い見積もりの条件 ・工事項目ごとに単価と数量を明記
・使用する建材のメーカー名・品番・グレードを記載
・「一式」表記が少なく具体的な内訳がある
・追加費用が発生する条件を明記
避けるべき見積書 ・「リフォーム工事一式120万円」のような大雑把な記載
・材料費と人件費の区分がない

見積書に含まれていない工事や、追加費用が発生する条件について必ず確認しましょう。

アフター保証があるリフォーム会社を選ぶ

工事完了後のアフター保証を提供するリフォーム会社を選びましょう。

部屋を増やすリフォームでは、壁のひび割れ、ドアの建て付け不良、電気配線のトラブルなど、完成後に問題が発覚する場合があります。保証制度がある業者なら、無償で補修対応してもらえます。

【確認すべき保証内容】

  • 保証期間:最低1年以上、構造部分は5年以上が望ましい
  • 保証範囲:どの工事項目が保証対象か
  • 保証書の発行:書面での保証書があるか
  • 定期点検:無償点検の有無

また、契約書に保証内容が明記されているか必ず確認しましょう。口頭の約束だけではトラブル時に対応してもらえない可能性があります。

複数のリフォーム会社から相見積もりを取る

最低3社から相見積もりを取り、費用と提案内容を比較しましょう。同じ工事内容でもリフォーム会社によって費用が30〜50%異なる場合があります。

項  目 内  容
相見積もりのメリット ・適正価格がわかる
・各業者の提案力を比較できる
・費用交渉の材料になる
・不当に高い見積もりを見抜ける
相見積もりの取り方 ・全ての業者に同じ条件(間取り図、希望する工事内容)を伝える
・見積もり期限を1〜2週間と設定
・訪問見積もりを依頼し、現地調査をしてもらう
比較のポイント ・単純な総額だけでなく工事内容の詳細を比較
・担当者の対応や説明のわかりやすさも判断材料に
・極端に安い見積もりには追加費用の可能性を確認

見慣れない言葉や理解できない項目は納得できるまで内容を確認しましょう。

部屋を増やすリフォームが得意な会社をご紹介!

失敗しないための注意点5つ

部屋を増やすリフォームでは、工事後に取り返しがつかない失敗を避けるため、事前に確認すべき注意点があります。本章では構造上の制約、法律違反など5つの観点から解説します。

確認せずに工事を進めると、追加費用や生活への支障が発生する可能性があります。ご自宅の計画に当てはまる項目がないか確認しましょう。

取り壊してはいけない壁がある

建物の構造を支える壁(耐力壁・構造壁)は撤去できません。

耐力壁は建物の荷重を支え、地震や風に耐えるための壁で、建築基準法第20条により構造耐力の確保が義務付けられています。耐力壁を撤去すると建物の強度が低下し違法建築となります。

【耐力壁の見分け方】

  • マンション:コンクリート壁の厚さが15cm以上、または建物の外周部の壁
  • 一戸建て:筋交いが入っている壁、建物の四隅や中央にある壁

正確な判断には建築時の図面(構造図)が必要です。図面がない場合は、建築士による現地調査を依頼しましょう。一方、間仕切り壁と呼ばれる部屋を区切るためだけの壁は撤去可能です。軽量鉄骨や木材で作られ、厚さは10cm程度の壁が該当します。

「この壁は大丈夫だろう」という素人判断は、建物の倒壊リスクにつながります。

窓のない部屋は法律違反になる

建築基準法第28条により、居室には採光と換気のための窓が必要です。

【法律で定められた基準】

  • 採光:床面積の1/7以上の採光窓が必要
  • 換気:床面積の1/20以上の換気窓が必要

例えば6畳(約10㎡)の部屋なら、採光窓は約1.4㎡以上、換気窓は約0.5㎡以上必要です。窓のない部屋を計画する場合、リフォーム会社へ以下の事例を参考に対処を相談しましょう。

基準を満たすための手法 内  容
室内窓を設置する 隣の部屋との間に室内窓を設置し、隣室の窓から採光・換気を確保。
費用:5〜15万円
天窓を設置する 屋根に天窓を設置。天窓は壁面の窓の3倍の採光効果があるため、小さな窓でも基準を満たせる。
費用:30〜80万円
書斎・納戸として使う 建築基準法上の「居室」ではなく、「納戸」「書斎」として届け出る。
ただし、寝室や子供部屋としては使えない

間仕切り壁で部屋を分割する際は、両方の部屋に窓が確保できるか事前に確認しましょう。

キッチンやお風呂を動かすと費用が2倍以上になる

部屋を増やす際に水回り(キッチン・浴室・洗面所・トイレ)を移動すると、配管工事で費用が大幅に増加します。

なぜなら、水回りの移動には給水管・排水管・ガス管の延長または新設が必要だからです。特に排水管は勾配を確保する必要があり、床を上げる工事や配管ルートの大幅な変更が発生します。

工事内容 費  用
水回りを動かさない間仕切り工事 80〜120万円
キッチン移動を含む間仕切り工事 200〜300万円(約2.5倍)
浴室移動を含む間仕切り工事 250〜400万円(約3倍)

マンションでは排水管の位置が固定されているため移動できる範囲が限られます。また、管理規約で水回りの位置変更が禁止されている場合もあります。

部屋を増やす際は、水回りの位置を変えずに間取りを工夫することで費用を抑えましょう。

子どもが独立した後も使える設計にする

子ども部屋として部屋を増やす場合、子どもが独立した後の使い道も考えて設計しましょう。子どもが家を出るまでの期間は平均15〜20年で、その後30年以上使う可能性があるため、長期的な視点での設計がポイントです。

工事内容 費  用
可動式間仕切り壁を採用する 子どもの成長に合わせて間仕切りを外し、広い部屋に戻せる設計
書斎・趣味の部屋として使える広さにする 4.5〜6畳の広さなら、将来リモートワークスペースや趣味の部屋として活用できる
収納を多めに確保する 子どもが独立した後は、季節用品や思い出の品を保管する納戸として使える
水回りの近くに配置する 将来、親の介護が必要になった際に介護部屋として使いやすい位置に配置

「今だけ」ではなく「20年後」も想定すると長い期間有意義なスペースとして使用できます。

工事中も住めるか・期間はどれくらいか確認する

工事内容によって、住みながら工事できる場合と仮住まいが必要な場合があります。住みながら工事する場合は騒音や粉塵が限定的で、生活空間を分けて施工できるため住みながら工事が可能です。

一方、仮住まいが必要なケースは、騒音や粉塵の他にも水道や電気が使えない期間があるため仮住まいが必要な場合があります。

工事中の過ごし方 工事内容
住みながら工事できるケース ・間仕切り壁の設置:1〜2週間
・収納を部屋に変更:1週間
・可動式間仕切り壁の設置:3日〜1週間
仮住まいが必要なケース ・スケルトンリフォーム:2〜3ヶ月
・水回りを含む大規模リフォーム:1.5〜2ヶ月
・一戸建ての2階増築:2〜3ヶ月

賃貸住宅を借りる場合、月額家賃10〜15万円×工事期間分の費用が追加で発生します。工事期間と仮住まいの要否は総費用に大きく影響するため必ず確認しましょう。

部屋を増やすリフォームに関するよくある質問

マンションでも増築できる?

マンションでは増築はできません。改築のみ可能です。

増築とは建物の床面積を増やす工事ですが、マンションでは専有部分の範囲が登記で確定しており、バルコニーや共用廊下に部屋を増やすことは建築基準法および区分所有法で禁止されています。

バルコニーは共用部分に該当するため、個人で勝手に改造できず、管理規約違反となり原状回復を命じられる場合があります。

>>増築と改築の違い

住みながら工事できる?

工事内容によって、住みながら工事できる場合と仮住まいが必要な場合があります。

住みながらの工事は、工事範囲が限定的でキッチン・浴室・トイレが使え、寝室も確保できる場合に可能です。住みながら工事する場合でも、騒音、粉塵、職人の出入りがあります。小さな子どもやペットがいる場合は、工事スケジュールを事前に確認しましょう。

>>工事中も住めるか・期間はどれくらいか確認する

リフォームローンは使える?

部屋を増やすリフォームでは、リフォームローンが利用できます。

種類 無担保ローン 有担保ローン(住宅ローン型)
借入限度額 500〜1,000万円 1,000〜5,000万円
金利 年2〜5% 年1〜2%
返済期間 10〜15年 最長35年
メリット ・審査が早い(1週間程度)
・担保設定不要
・金利が低い
・大型リフォームに対応
デメリット ・金利が高め ・審査に時間がかかる(2〜4週間)
・担保設定費用が必要

利用できる金融機関は、銀行、信用金庫、JAバンク、住宅金融支援機構(フラット35リフォーム)などがあります。複数の金融機関で金利と条件を比較し、最適なローンを選びましょう。

まとめ:部屋を増やすリフォームは計画が9割!失敗しないために専門家に相談しよう

部屋を増やすリフォームを成功させるために、以下の手順で進めましょう。

  1. 物件タイプと構造を確認する(マンション/一戸建て、ラーメン構造/壁式構造)
  2. 予算と優先順位を明確にする(間仕切りなら50万円〜、増築なら200万円〜)
  3. 信頼できるリフォーム会社に相談する(最低3社から相見積もり)

部屋を増やすリフォームで重要なのは、構造上の制約と法律を事前に確認することです。耐力壁の撤去や窓のない部屋の作成は違法建築となり、罰則や原状回復を命じられる可能性があります。

「どの業者に頼めばいいか分からない」「見積もりが適正か不安」という方は、施工実績が豊富で建築士が在籍する会社を選ぶのがおすすめです。管理規約や確認申請も含めて適切にサポートしてくれます。

将来的な使い道も考えた設計にすることで、子どもが独立した後も無駄にならない空間を作れます。この記事で紹介した注意点を実践して、家族の成長に合わせた理想の間取りを実現しましょう。

TOPPAN(東証プライム上場)が運営する「リフォトル」では、国土交通省 登録団体に所属する優良リフォーム会社を無料で紹介しています。ぜひお気軽にお申し込みください。

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執筆者

徳良 仁

1級建築士。GAFAの1社に転職し、30代で建築部門の管理職を務める。
千葉県在住の建築ライター。建設業界で現場経験を15年(建築3年・電気12年)経験したのち、日本最大の大手アパレルの出店開発部門で発注者としての施工監理を2年経験。
1級電気工事施工管理技士や第一種電気工事士の資格も保有。

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