【お悩み別】窓リフォームはどれがいい?効果・費用から最適解を判断

更新日:2025年11月19日

更新日:2025年11月19日

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窓リフォームを考えているけれど、「費用がわからず不安」「工法がいくつもあって、違いが分からない」「結局どれが一番効果的なの?」などと、悩んでいませんか?

窓リフォームには、内窓設置・ガラス交換・サッシ交換・サイズ変更など複数の方法があり、それぞれで費用や得られる効果が大きく変わります。

この記事では、窓リフォームの費用相場や補助金の最新情報、効果や失敗しない選び方までを、建築士の視点からわかりやすく解説します。記事を読んで、あなたの家にぴったりのリフォーム方法と、工事をムダなく賢く進めるコツを把握しましょう。

窓リフォームにいくらかかる?種類別の費用相場

窓リフォームの種類とそれぞれの費用相場は、次のとおりです。

  • 内窓(二重窓):3~30万円
  • ガラス交換の費用相場:3〜18万円
  • 窓サッシ交換(カバー工法):17〜30万円
  • 窓サイズの変更(小さく・大きく):20〜50万円

ここでは、費用相場について効果や特徴と合わせて詳しく解説します。

内窓(二重窓):3〜30万円

内窓(二重窓)リフォームは、既存の窓の内側にもう一つ窓を取り付ける工法で、費用相場は3〜30万円程度です。

内窓は、既存の窓の内側にもう一枚窓を取り付けるだけですが、断熱・防音・結露対策のすべてに効果を発揮します。また、半日ほどで施工が完了する手軽さも魅力です。

窓リフォームの中で、最も費用対効果が高い工法といえます。

内窓リフォームについて、詳しくは下記の記事で解説しています。

>>【プロ解説】内窓リフォームの効果は本当?費用・補助金・後悔事例も

ガラス交換の費用相場:3〜18万円

ガラス交換は、既存のサッシ(窓枠)をそのまま利用し、ガラスのみを高機能なものに交換する方法です。断熱効果の高い「Low-E複層ガラス」や割れにくい「防犯ガラス」など、目的に合わせてガラスの種類を選べます。

費用相場は3〜18万円程度です。費用を抑えつつも、窓の性能を上げたい場合に最適です。また、既存の窓枠や框(ガラスを固定する枠)を活かすため、基本的に窓の印象はさほど変わりません。

窓サッシ交換(カバー工法):17〜30万円

窓サッシ交換(カバー工法)は、既存のサッシ枠の上に新しいサッシ枠を被せて(カバーして)取り付ける方法です。費用相場は17〜30万円程度です。

サッシごと新しくなるため、古い窓枠の気密性の低さや老朽化を根本的に解消できます。断熱性能や防音性能を高めることも可能です。

ただし、新しいサッシ枠が加わる分、ガラスの見える部分が上下左右で数センチ狭くなる点や、掃き出し窓(ベランダなどに出る大きな窓)ではわずかな段差が発生しやすい点に注意が必要です。

窓サイズの変更(小さく・大きく):20〜50万円

窓のサイズを変更する費用相場は20〜50万円程度です。壁を壊す大がかりな工事(はつり工法)が必須となり、他のリフォーム方法に比べて費用が高く、工期も長くなるデメリットがあります。

そのため、実際に窓サイズを変えるのは、住まいの使い勝手や外観を大きく良くしたい場合に限られることがほとんどです。

【2025年版】窓リフォーム補助金はいくら?

以下の表では、国の代表的な補助金制度をまとめました。

補助制度名 最大補助額
先進的窓リノベ2025事業 200万円
子育てグリーン住宅支援事業 60万円
既存住宅における断熱リフォーム支援事業 120万円
長期優良住宅化リフォーム推進事業
(2025年度の申請は既に締め切られています。)
210万円

これらの補助金は、対象となる窓の性能や設置箇所、工事規模によって補助額が変わります。

補助金を活用すれば、実質費用を数十万円単位で抑えることも可能です。

ただし、申請には条件や期限があるため、補助金に対応できる施工会社へ早めに相談するのがおすすめです。

各補助金制度の詳細は、下記の記事で詳しく解説しています。
>>「【締切迫る】リフォーム補助金2025|対象工事や申請方法も解説」

【お悩み別】あなたの家に合う窓リフォームは?

断熱性能の低さや光熱費の高騰、騒音や犯罪リスクに悩んでいるなら、まずは窓リフォームに取り組むと効果的です。窓リフォームにはいくつか方法がありますが、その中でも幅広い目的に応えやすいのが「内窓」です。

ただし、内窓を設置すると開け閉めが2回になりますし、窓まわりの印象も変わります。感じ方は人それぞれなので、お悩みを解決しつつ操作性や見た目を重視したい場合は「ガラスの交換」のほうが合うこともあります。

詳しく解説するので、目的や許容範囲に応じて、希望にあったリフォームを選びましょう。

冬の寒さがつらい・光熱費を下げたい人は?

冬場の冷気対策には、断熱性能を高める「Low-E複層ガラスの内窓」が最適です。特に、冷気が伝わりやすい北向きの部屋大きな掃き出し窓に、体感効果が出やすい方法です。

断熱性能を高める方法には、既存窓のガラスだけをLow-E仕様に交換する方法と、内窓のガラスをLow-E仕様にする方法の2通りがあります。

ただし、ガラスだけを交換する場合、サッシ部分から伝わる冷気はカットできません。そのため、より高い効果を求めるなら、窓全体で断熱できる内窓のほうが効果を発揮しやすくなります。

内窓を設置する場合は、単板ガラスでも一定の断熱効果があります。しかし、より暖かさと省エネ性を求めるなら、Low-E複層ガラスを選んだほうが満足度は高くなるでしょう。

水滴(結露)が気になる人は?

結露に悩んでいる人には、「内窓」の設置がおすすめです。とくにLDKや寝室など、湿気がこもりやすい場所には、積極的に採用したい方法です。

内窓を取り付けると、既存の窓との間にできる空気層が断熱材の役割を果たすため、窓の表面温度が下がりにくくなります。その結果、室内外の温度差によって発生する水滴が大幅に減り、結露を抑制できます。

窓まわりのベタつきやカーテンのカビ臭さが減り、朝の空気がすっきり感じられるようになるのも、大きな魅力です。

外の音がストレスな人は?

車の走行音や近隣の生活音が気になる人には、「防音合わせガラス」が最適です。在宅ワーク中や赤ちゃんの昼寝時間を静かに保ちたいなら、積極的に検討してみてください。

防音対策には、おもに2つの方法があります。ひとつは、内窓を設置して防音ガラスを組み合わせる方法です。既存の窓との間にできる空気層によって、音の伝わりを大きく減らし、高い遮音効果を得られます。

もうひとつは、既存のガラスだけを防音仕様に交換する方法です。窓まわりの印象を変えずにすむため、たとえば「家を建てたものの、実際に暮らしてみたら想像以上に騒音が気になった」というようなケースに最適です。

防犯面で不安がある人は?

空き巣などの侵入リスクが気になる人には、「防犯ガラス」を検討しましょう。

防犯ガラスは、2枚のガラスのあいだに強靭な中間膜を挟み込んだ構造で、ハンマーなどで叩いてもすぐには割れません。1階の掃き出し窓など、侵入経路になりやすい場所を優先的に対策しておくと安心です。

ガラスに焦点を当てた防犯対策には、ガラスのみを防犯仕様にする方法と、防犯ガラスの内窓を設置する方法の2つがあります。おすすめは内窓です。ガラスに加えてサッシ自体も二重ロックのような状態になるため、より高い防犯効果が期待できます。

まずは侵入されやすい窓を中心に、どちらの方法が適しているか、予算や優先順位に合わせて検討してみてください。

TOPPANが、窓のリフォームを得意とする優良リフォーム会社を紹介します

窓のリフォームをするメリット

ここでは、窓のリフォームをすることで得られるメリットについてご紹介していきます。「窓回りを変えたいけれど迷っている…」という方は、参考にしてみてください。

断熱性の向上

窓のリフォームによる断熱性の向上は、快適な室内環境の確保やエネルギーの効率的な使用につながります。古い窓は断熱性能が低く、室内の熱が外に逃げやすいです。リフォームによって断熱性の高い窓に交換することで、室内の熱を効果的に保持し、冷暖房の効率を向上させられます。

エネルギー効率が向上することから、暖房や冷房の使用量削減にも繋がります。そのため長期的に見れば、窓リフォームにかかる費用はエネルギーコストの節約によって回収できる可能性があります。

防音効果の向上

窓のリフォームによる防音効果の向上は、快適な生活環境の確保やプライバシーの保護につながります。特に交通量の多い道路や騒音の多い環境に面した住宅では、窓の防音リフォームは有効な手段です。遮音性能の高い窓材や二重窓の導入、断熱性の高い窓枠の採用などがおすすめとなります。

密閉性が低い窓だと、外部からの騒音が室内に侵入しやすい傾向があります。窓のリフォームによって防音性能の高い窓に交換することで、外部からの騒音を効果的に軽減できます。道路の交通音や近隣の騒音源からの音を遮断し、静かな居住空間が保てるでしょう。

また騒音は、心理的・身体的なストレスの原因となることがあります。窓のリフォームによって騒音を軽減することで、居住者の快適性が向上します。静かな環境で過ごすことは、リラックスした生活や良質な睡眠の確保に繋がります。

エネルギー効率の向上

窓のリフォームによるエネルギー効率の向上は、快適な室内環境の確保と節約効果の両方をもたらします。遮熱性能や断熱性能の高い窓材の導入、二重窓やLow-Eガラスの使用、断熱性の高い窓枠の採用などが人気です。エネルギー効率の高い窓リフォームは、快適な居住環境の提供とエネルギーコストの削減に貢献します。

窓のリフォームで断熱性能の高い窓に交換することで、室内の熱を効果的に保持できます。これにより冷暖房効果が向上し、省エネに繋がるのです。また新しい窓は、適切なガラスやフィルムを使用して日射効果を制御することができます。

夏の暑い日には、遮熱効果のある窓が外部の熱を遮り、室内の温度上昇を抑えます。一方、冬の寒い日には室内の熱を逃がさず、暖房効果を高めます。これにより、エアコンや暖房の使用頻度を削減できます。専門の建築業者や窓リフォームの専門業者に相談し、適切な窓リフォームを検討しましょう。

おしゃれな見た目になる

窓のリフォームによっておしゃれな見た目を実現するためには、デザインや素材選びに注意を払う必要があります。建築家やデザイナーと相談しながら、建物の外観やインテリアスタイルに合わせた窓のデザインを選ぶことが重要です。素材やカラーのバリエーションを検討し、おしゃれで魅力的な窓を取り入れることで、建物全体の印象をアップグレードしましょう。

窓のリフォームには、さまざまなデザインの窓を選択することができます。例えば、シンプルでモダンなデザインの窓や、クラシックな雰囲気を持つ窓、ガラスの形状やパターンを工夫した特徴的な窓など、個々の好みやインテリアスタイルに合わせて選ぶことができます。

窓リフォームでよくある失敗【原因と対策】

窓リフォームは、断熱・防音・防犯など多くの効果を得られます。しかし、施工内容や選び方を誤ったことで、「思ったより変わらない」「逆に使いづらい」と感じるケースは少なくありません。

よくあるのが、次のような失敗です。

  • 結露が逆にひどくなる
  • 施工後に効果を感じられない

これらの失敗は、いずれも「知らなかった」ことが原因で起こるものです。ここでは、建築業界歴12年の筆者(リフォーム業界出身の建築士)が、よくある失敗の原因と対策を解説します。

事前にポイントを押さえて、費用をムダにせず、効果を実感できるリフォームを叶えてください。

結露が逆にひどくなる

窓リフォームをしたのに「結露がむしろ増えた」と感じる場合、多くは換気不足や室内の湿度が高すぎることが原因です。

断熱性能を高めても室内に湿気がこもったままだと、窓に水滴がつきやすくなります。断熱性能を高めたからといって、換気をしないのは避けましょう。

また、ガラスだけをLow-E仕様に交換した場合は、ガラスの結露は減っても、アルミサッシ部分で結露が出ることがあります。これも「結露が増えた」と感じやすい原因のひとつです。

結露をしっかり抑えるには、断熱性能を高めるだけでなく、湿度管理とサッシ部分まで含めた対策をセットで行うことが重要です。

施工後に効果を感じられない

「リフォームしたのにあまり暖かくならない」「静かさが変わらない」と感じる場合は、窓以外の場所が弱点になっていることが考えられます。たとえば古い住宅の場合、壁や床、天井などに断熱材が入っていないと、窓だけリフォームしても、体感効果が薄くなることがあります。

また、目的に合っていない工法を選んでしまうのもよくある失敗です。たとえば「防音目的」なのに断熱仕様のガラスを選んだ場合、期待していた静けさは得られないでしょう。

こうした失敗を避けるには、現状を正しく把握し、目的に合った方法を選ぶ必要があります。まずは家全体の断熱状況を点検し、どこから熱が逃げているのかを確認しましょう。リフォーム会社や建築士に依頼すれば、サーモカメラなどで可視化できます。

そのうえで、「防音」「結露対策」「省エネ」など目的を明確にし、それぞれに合った方法を選ぶのがポイントです。

窓リフォームを頼むならどこ?施工会社の種類と失敗しない選び方

窓リフォームを検討する際、「どこに頼めばいいのか分からない」という声をよく耳にします。

ここでは、代表的な施工会社の種類とその特徴を整理したうえで、失敗しない選び方のポイントを解説します。

施工会社の種類

窓リフォームを依頼できる施工会社のタイプは、おもに3つあります。それぞれ得意分野や価格帯が異なるため、自分の目的や予算に合わせて選ぶことが大切です。

施工会社の種類 特徴
・リフォーム会社
(ハウスメーカー・工務店を含む)
・家全体のリフォームに対応
・見た目の提案も可能
・サポート体制が充実
・窓単体の工事だと割高になるケースもあるが、補助金の対応は得意
・窓専門の施工会社
(サッシ業者)
・窓のみに対応可能
・対応が早い
・費用をもっとも抑えやすい
・ホームセンター
・家電量販店
・小規模な修理や簡単な交換向け

リフォーム会社は「安心感重視」、窓専門業者は「性能・コスパ重視」、ホームセンターは「手軽さ重視」と考えると分かりやすいでしょう。

まずは、どのタイプが自分の希望に近いかを整理することから始めてみてください。

失敗しない施工会社の選び方

施工会社を選ぶ際は、次の3点もチェックしましょう。

  • 複数メーカーの製品を扱っているか
  • 補助金制度に詳しく、申請サポートがあるか
  • 現地調査や説明が丁寧か

価格だけでなく、提案内容や対応の丁寧さも比較するのがポイントです。最終的に、「この人に任せたい」と思える担当者を選ぶことが、後悔しない窓リフォームにつながります。

まとめ

窓リフォームは、寒さや結露、騒音、防犯といった日々の悩みをまとめて改善できる、暮らしの質を高める投資といえます。得られる効果は方法やご自宅の状況によって異なりますが、どれも住まいの快適さを大きく変えてくれます。

窓リフォームの満足度を高めるためには、目的に合った方法を選ぶことが大切です。まずは、施工会社に相談し、現地調査の結果を踏まえて最適な方法を決めましょう。

窓リフォームにはさまざまな補助金事業が適用できるため、現在は費用をおさえる絶好のタイミングといえます。

TOPPAN(東証プライム上場)が運営する「リフォトル」では、国土交通省 登録団体に所属する優良リフォーム会社を無料で紹介しています。ぜひお気軽にお申し込みください。

窓リフォームでよくあるQ&A

うちの家にはどの方法が向いている?

目的や許容範囲に応じて、最適な窓リフォームは異なります。たとえば、断熱性能を高める「Low-E複層ガラスの内窓」がおすすめですが、操作性や見た目を重視したいなら「ガラスの交換」のほうがよい場合もあります。

>>【お悩み別】あなたの家に合う窓リフォームは?

窓はDIYでリフォームできる?

内窓ならキットが販売されているため、DIYでもリフォームできる場合もあります。ただし、隙間対策が甘くなりやすく、効果が半減してしまうケースが多く見られます。

マンションでできる窓リフォームは?

サッシは共用部にあたるため、原則として交換できません。しかし、室内側に取り付ける内窓であれば、専有部の工事として認められるケースがほとんどです。リフォーム前には、必ず管理規約を確認し、事前に管理組合へ相談しておきましょう。

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