インテリアに北欧風やブルックリンなどトレンドがあるように、住宅外観にもスタイルや色のトレンドがあるのでしょうか?最近の住宅は黒い家がずいぶん増えたと感じている方も多いと思います。
C-lab.では戸建住宅外観調査を実施しており、3年目となりました。本トピックスでは、いくつかの調査項目を紹介したいと思います。
調査概要:
施主の希望や設計者の意図が明確な注文住宅と、住宅ビルダーの意向が反映される建売住宅の2つのタイプについて調査を実施。注文住宅はWebサイトに掲載された画像から、建売住宅はオリジナル調査で収集した売り出し中物件の画像から判読しています。調査項目は住宅全体の外観イメージ、外壁に使用されている素材の種類や色、窓サッシの色、玄関ドアの色や柄、門袖や門柱などの外構商品まで、幅広く集計しています。地域別比較や注文住宅と建売住宅のタイプ別比較等、経年での変化を見ています。
地域別外観イメージ出現頻度 2023年「注文住宅」
注文住宅について、北海道から福岡まで10の地域で、スタイル比較を実施。住宅外観スタイルはミニマルから和風までの7つに分類。大きな特徴として、中部地方より西は和風モダンや和風が、東はモダンよりなスタイルが多く見られました。横浜に洋風モダンが多いのは今年度の特異値として今後注意深く見ていきます。東京23区は狭小地が多いためか、ミニマルが多い傾向となりました。
注文住宅と建売住宅の外壁素材を比較。注文住宅は窯業系サイディング、金属系サイディング、吹付塗装など様々な素材が使用されています。建売住宅は窯業系サイディングが8割以上を占める状態が続いています。この理由として、窯業系サイディングがコストパフォーマンスに優れ、色柄が豊富に揃っていることが考えられます。
注文住宅と建売住宅の外壁の貼り分けを比較。注文住宅は2色が多かったのですが、1色と3色以上が増加傾向にあります。1色は注文住宅に多いシンプル志向、3色以上の増加は窯業系サイディングの増加が理由と思われます。建売住宅は以前から2色が多く、1色が減少して、3色以上が増加しています。色柄の豊富な窯業系サイディングを自由に組み合わせて外壁をデザインしているものと思われます。注文・建売住宅を問わず2色以上の外壁では、玄関廻りにアクセントカラーを用いる事例が多く見られます。
玄関ドア形状を3タイプに分けて比較。注文住宅では、フラットドアが多かったのですが、立体形状が増加しています。また引戸も1割強の割合で見られます。注文住宅の傾向として機能を優先したシンプルなデザインが多いのが特徴です。建売住宅では、立体形状が多くなっており、住宅外観の見せ場として重要なアイテムになっています。引戸は僅かですが狭小住宅で採用されています。
私たちC-lab.は、このような調査をはじめとして、様々なノウハウやナレッジを活かしたCMFの開発支援や住宅外観デザインなど幅広いコンサルティングも行なっています。興味をお持ちの方は下記の【contact】からぜひご連絡ください。
TOPPAN C-lab.(Toppan Creative Laboratory)は、生活空間のサーフェスデザインをベースに調査・分析を行い、製品開発から空間全体のソリューション提案を行うデザインファームです。
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