変わりゆく東京の「豊かな暮らし」 — 高所得者層ライフスタイルレポート
かつて、日本は「一億総中流社会」と呼ばれた時代がありました。誰もがそれなりに豊かで、暮らしに大きな格差はない、という空気が確かに存在していました。
しかし、その時代も今や終焉を迎えています。社会全体の構造変化とともに、所得格差は静かに、しかし確実に拡大しつつあります。
そんな現代において、本当に豊かな暮らしとは何か？C-lab.ではそのヒントを探るべく、東京都在住の高所得者層を対象に、ライフスタイル調査を行いました。
浮かび上がったのは、単なる贅沢でも派手な消費でもない、「心地よさ」と「自分らしさ」を大切にする暮らし方でした。
幸福感の源は「達成感」
今回の調査でまず目を引いたのは、高所得者層の多くが「効率よく物事を進められたとき」や「納得いくまで物事を仕上げたとき」に最も幸せを感じているという点です。豪華なモノや地位ではなく、自分の力で築き上げた達成感が、彼らの幸福感の中心にあるのです。
豊かさとは、外から与えられるものではなく、自らの手でつかみとるものであるという価値観が、静かに根づいています。
「家族との時間」を大切にしながら、無理をしないつながり方
暮らし方においても特徴的なのは、「家族との時間を大切にする」一方で、「ご近所付き合いは最低限でいい」と考える人が多かったこと。
都市での暮らしに、無理なコミュニティづくりは求めない。必要な人と、心地よい距離感でつながる。そんなスタンスが、東京の高所得者層のリアルな姿でした。
理想の住まいは、派手さより「快適性」と「上質さ」
理想の住環境について尋ねると、彼らはデザインや広さよりも、立地や利便性、そして機能性を重視していることがわかりました。
人気の設備には
・ホームシアター、シアタールーム
・スパ・サウナ
・全館空調やスマートロック
など、自宅を心からリラックスできる場所にする工夫が目立ちます。
また、憧れの空間として挙がったのは、帝国ホテルや星のや、リッツカールトンといった、上質で快適な空間を提供する場所。華美なラグジュアリーではなく、洗練された落ち着きを求める傾向がうかがえました。
未来の暮らしに向かって
10年後の暮らしについての展望を聞くと、多くの人が「AIなどテクノロジーによる生活支援」の普及を期待する一方で、「自然との共生」「心身の健康を大切にする」意識も根強く持っていました。
つまり、彼らが見ている未来は、テクノロジーに頼りすぎるのではなく、人間らしい感覚を大切にする暮らし。このバランス感覚こそが、今後の住まいやサービスづくりに求められる視点となっていくでしょう。
本当の「豊かさ」とは？
高所得者層を取材して見えてきたのは、豊かさを見せびらかすための暮らしではない、「自分らしく、心地よく生きる」ための暮らしを求める姿です。
便利さも、上質さも、趣味も、リラックスも、すべては自分のために。そんな自然体のライフスタイルが、これからの東京、そして日本全体のヒントになるかもしれません。
C-lab.では、今回の調査結果を詳しくまとめたレポートをご用意しています。高所得者層のリアルなライフスタイルを知り、これからの提案に役立てたい方は、ぜひご覧ください。
【高所得者層ライフスタイルレポートの概要】
詳しい調査内容やレポートに興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
