C-lab.が実施している「マンションモデルルーム調査」から、マンションインテリアの動向をご紹介します。
マンションモデルルーム調査は、毎年新たに作られるマンションのモデルルームで使われている内装材等の素材や色、柄、質感等を調べるもので、例年7月〜9月くらいの期間で実施しています。ここ数年はモデルルームを実際に訪問して調査することがなかなか難しい状況でしたので、リアル調査だけでなく、各物件のWebサイトなどから情報を読み取ることが多くなっていました。
対象となった地域と物件数は以下の通りです。
2022年/244タイプ 首都圏93タイプ 中部28タイプ 関西圏72タイプ
その他51タイプ(札幌22タイプ、仙台8タイプ、福岡21タイプ)
2021年/210タイプ 首都圏100タイプ 中部20タイプ 関西圏58タイプ
その他32タイプ(札幌13タイプ、仙台7タイプ、福岡12タイプ) ※2021年から追加
2020年/137タイプ 首都圏75タイプ 中部15タイプ 関西圏47タイプ
最近のマンションではホワイト系とライトグレー系( 1990年代に見られたようなニュートラルなグレーではなく、木材本来の温かみのある色を帯びたグレージュと言うべきカラーが大部分)のインテリアが多く、全体の半数以上を占めています。
マンション物件も価格上昇が続いていて一戸あたりの占有面積は縮小傾向ですので、空間が広く感じられる明るいインテリアカラーが好まれていると考えられます。特に上品さや上質さを感じさせるグレージュカラーは人気が高く、ここ数年その人気は継続しています。
フロア×ドア コーディネートの変化
色系別のコーディネートをイメージスケールにプロットしてみると、このような位置関係になっています。
ライトグレー、ホワイト、ナチュラルといった明るいレンジの色系コーディネートが多く、SOFTでCOOLなゾーン(オレンジ色の網掛けをした部分)を中心に大きなボリュームがあります。
ライトグレー系は2021年から若干比率は減ってはいますが、ナチュラルさを感じさせる使い方が増加して対応するイメージ(インテリアスタイル)が拡大しており、2022年も最多となっています。普及グレードから高額物件まで、どの価格帯でも最もよく見られるコーディネートです。
リビングドアのカラー
いずれの地域でもグレー系の木目色が大きな比率を占めています。中でもライトグレー色の比率が高くなっています。
このグレー系色人気は札幌や仙台などの地方都市にも拡大していると言えそうです。
首都圏、関西圏では木目以外(単色、抽象柄、ガラスなど)のドアが増えてきています。従来の木目とは異なった素材感で新しさを演出する動きは他の地域にも広がって行きそうです。
リビングフロアのカラー
リビングフロアのカラーもドアと同様にグレー系色が多く、特にライトグレーがほとんどを占めています。またさらに明るいホワイト色の比率も大きいです。視界に入る面積が大きくインテリアイメージへの影響も強い部位ですので、前述の通り、床面積が狭くても圧迫感の少ない明るいカラーが好まれています。
リビングドアの仕様
リビングフロアの仕様
マンションのドアもフロアも表面に化粧シートが貼られている仕様が非常に多くなっています。 デザイン性と物性、コストのバランスの取れたアイテムとして現在の標準仕様と言えます。
弊社のマンション向けオリジナル製品については →101エコシート →101レプリア
WITHコロナの中で定着した新しい働き方、暮らし方は今後も少しずつ進化を続けて行くと思われます。
「おうち時間」をよりいっそう大切にしたい、ポジティブに過ごしたいという想いから、生活空間はさらに住まう人の嗜好を反映させて多様化して行きますが、その核となる方向性は大きく変化するものではありません。
調査結果を踏まえつつ、これからのマンション空間のあり方を3つの方向性でご提案したいと思います。
① CHILLAXING ELEGANCE(チラクシング・エレガンス)
② PLAYFUL COMPOSURE(プレイフル・コンポージャー)
③ COASTAL WHITE(コースタル・ホワイト)
「マンションモデルルーム調査」よりマンションインテリアトレンドをお送りしました。
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