CERSAIE(チェルサイエ)は、毎年9月末に、イタリア/ボローニャ(Bologna)のイベント会場BolognaFiereにて開催される世界最大規模を誇るセラミックタイルの見本市です。今回のC-lab.トピックスでは記念すべき40回目の開催を迎えた『CERSAIE2023』のレポートをお届けします。
セラミックタイルや水まわり(キッチン、バスルーム等)に関わる最先端のデザインが集う会場で、今後の注目すべきマテリアル情報をCMF(color・material・finish)の観点からお届けします。
開催40周年という節目で、展示会場の至るところで40周年を祝うイベントが開催されています。
その中でも一際話題だったのは、CERSAIEのデザイン・技術の変遷をまとめた「ROUTE 40」です。
世代問わず多くの来場者がデザインの歴史を振り返り、これからの未来に思いを馳せていました。
今年は全体的に色味のコントラストが抑えられたマット質感のタイルが多く出品されていました。
写真のような生命力豊かなグリーンと、落ち着きあるカラーのコーディネートは日本の住宅・非住宅を問わず、あらゆるシーンで取り入れやすいテイストです。
SNS等で丁寧な暮らしが注目されていますが、世界中でも落ち着きや安らぎを暮らしの中で求めているのかもしれません。
続いて具体的なマテリアルに注目したCMF(color・material・finish)を一部ご紹介します。
今年注目度の高かったマテリアルは以下の通りでした。
今年、注目のカラーは「テラコッタ」と「モスグリーン」です。
こちらは同じくイタリアで今年4月に開催された『Salone del Mobile.Milano|ミラノサローネ国際家具見本市』でも人気があったカラーとなります。自然の豊かさや温もりを感じる色合いがサスティナブルを想起させ、時代の情勢を反映させたカラーとも言えます。
※C-labトピックスの過去記事に、2023年のミラノサローネを特集しています。併せてご覧ください。
コンクリートやモルタル系のマテリアルが住宅・非住宅を問わずに人気です。
ポスト・モルタル系として、落ち着いた雰囲気の中に、大地の経年変化を感じとれるSandstone(砂岩)が新たなトレンドとして登場しました。
モルタルよりもナチュラルで軽やかな雰囲気を演出し、木などの自然物をはじめ、鉄やガラスなどのハードなマテリアルとも調和が取れます。多様なマテリアルと調和がとれるSandstone(砂岩)は、これから一層注目度が高まっていくと予想します。
仕上げ方法としては、マットな質感のベースの中にグロスの質感が細部に施された上品な仕上げが垂直面・水平面ともに目立っていました。
また、同色・同素材のタイルの中でもマットとグロスを組み合わせるコーディネートが多々見受けられました。質感が違うことで空間にメリハリを出し、さり気ないこだわりを演出しています。
以上が第40回CERSAIEから注目のCMF(color・material・finish)レポートとなります。
セラミックタイルは多彩なデザインを活かして住宅だけでなく商業施設の空間にも使用されています。
C-lab.では住空間の調査分析や、商業施設のトレンド調査分析も行なっており、より多角度な視点から空間設計や商品開発を支援するコンサルタントを承っております。
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TOPPAN C-lab.(Toppan Creative Laboratory)は、生活空間のサーフェスデザインをベースに調査・分析を行い、製品開発から空間全体のソリューション提案を行うデザインファームです。
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大きな強みは、永年培ってきた調査・分析力と、CMF+Pをベースとしたものづくりへのゆるぎないこだわり、そして独自の調査データに基づくトータルな提案力です。
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