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住宅インテリアの木目柄 Part 1

住宅インテリアで空間イメージやスタイルを決めるベースとなっているのは、ドアやフローリングの木目柄といえます。以前「住宅インテリアカラートレンド」トピックスでそのカラーについての最新動向をお届けしましたが、ここでは住宅インテリアのベースにはどのような木目柄が使われているのかということについてまとめていきたいと思います。

住宅インテリアでの樹種の使い分け

C-lab.トピックス「インテリアトレンドの変遷と化粧シートデザインの進化」でも触れていますが、1980年代の住宅部材はオーク材(柄)がほとんどを占めていました。その後トレンドや生活者の価値観の変化とともにさまざまな樹種(柄種)の木目が使われるようになっています。とはいえ、住宅メーカー、建材メーカーの住宅インテリアカラーを見ますと、カラーごとに使われている樹種はおおよそ共通しています。これは樹種本来の色に由来する使い分けという要素が強いためです。

下のグラフをご覧ください。主要な住宅メーカー、建材メーカーの住宅インテリアカラーの色別に設定されている樹種(柄種)の比率を見てみたものです。

住宅インテリアカラーの色別樹種設定

現在の住宅インテリアカラーには大きく分けて7種の系統の色がありますが、そのうち木材らしい4つの色では、ペールナチュラル色ならメープル、ライト色ならオーク、ミディアム色ならチェリー、ダーク色ならブラックウォールナットでの設定がそれぞれ半数以上を占めています。この4種はそれぞれの材色を活かした使われ方をしていて、定番樹種になっているといえます。

 


なおホワイト色やブラック色は木材本来の色から少し外れていて、塗装など着色の要素が強いため、樹種のバリエーションはやや広くなっています。ただ木目が見えにくい色ですので、できるだけ木目をしっかり表現できるオークやアッシュ等の環孔材と呼ばれる樹種が比較的多く使用されています。
またグレー(グレージュ)色は、木材本来の色と塗装による着色の両方での表現がありますので、こちらも樹種はあまり限定されずに使われています。

住宅インテリアの基本樹種


住宅インテリアカラーの定番となっている4種の基本樹種について、表情や特徴をご紹介します。

メープル

日本のカエデの仲間で、インテリアに主に使われるのは北米産のハードメープルと呼ばれるものです。明るい材色で、クリアもしくはごく薄い着色の塗装を施されて使用されることが多いです。木質組織が緻密で木肌が非常に滑らかな樹種なので、さわやかなイメージの空間に適しています。またおおらかな木目のものは少しカジュアルなスタイルに使われる場合もあります。

オーク

オーク材には数多くの種類がありますが、流通しているのは北米産のホワイトオークが大半です。年輪に沿って導管(水分や栄養分を通す管)が並ぶ環孔材ならではの力強い木目を持つため、着色塗装を施しても木目の表情があまり損なわれません。そのためクリア塗装やソープ仕上げ(※)のナチュラルなイメージから、濃色塗装での重厚感あるスタイルまで、幅広い空間に適用できます。

※ソープ仕上げ:石鹸水で洗う仕上げ方。素材本来の色を活かしつつ、汚れが付着しにくくなる。

チェリー

明るめのブラウン色をした材で、塗装によってやや赤みを帯びた深みのある色合いになるため、高級家具などにも使用されてきました。やや彩度が高く、材の内側からのテリ(繊細な光の反射)も豊かで、木肌も滑らかなため、エレガントで少し華やかな空間イメージに最適な樹種です。

ブラックウォールナット

紫みを帯びたブラウンの材色で、オイル仕上げや着色塗装による豊かなダークブラウン色に加工されることの多い材です。チーク、マホガニーと並んで世界三大銘木の一つとされていて、高級樹種の代表格です。滑らかで色変化に富んだ木目の美しさ、濃く深みのある色調がもたらす重厚感を持ち、オーセンティックなスタイルからスタイリッシュでモダンなイメージまでをカバーしています。

以上、住宅インテリアの木目柄 Part 1として、基本樹種についてご紹介しました。 Part 2ではその他の樹種について取り上げる予定です。

  住宅インテリアの木目柄 Part 2 は こちら

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