サーフェスデザインに関する情報などを随時配信 C-lab.からお知らせ
DESIGN

キッチン家電の色のトレンドを予測!生活空間を魅力的に彩るポイント

キッチン家電の色とインテリアカラーは、生活空間の魅力を高めるうえで密接に結びついています。そのため、キッチン家電をはじめとした家電市場で成功するには、生活者の期待に応えられるように、最新のカラートレンドを把握しておくことが大切です。
この記事では、キッチン家電の色とインテリアカラーの関係性や、TOPPANのデザインファームC-lab.(シーラボ)が行なったマンションモデルルーム調査のデータから予測される、次期キッチン家電のカラートレンドを紹介します。

キッチン家電の色とインテリアカラーの関係性

最近のインテリアの傾向を見ると、キッチンとリビングが一体化した環境が主流になっているため、キッチンに使用されている家電はインテリア全体の雰囲気を左右すると言っても過言ではありません。キッチン家電の人気の色は清潔感のあるホワイトが主流でしたが、最近の傾向ではシックで洗練された印象のブラックが注目を集めています。ブラックの人気が高まっている背景には、キッチンとリビングが一体化した環境が一般的になったことや、料理を担当する人の性別の垣根が薄れたことが挙げられます。また、キッチンの空間全体に大きな影響を与えるのはキッチン扉の色合いです。キッチン扉と家電のマッチングを考慮しながら好みに合った色やデザインを検討することで、理想的な空間を実現できるでしょう。 キッチン扉と空間の印象の関係性については、マンションモデルルーム調査の結果の考察も含めて詳しく解説します。

キッチン扉の色合いでキッチンの印象が決まる

キッチンは毎日の生活で頻繁に使う場所ですが、前述の通り、最近ではリビングとの連動や一体感が重視され、住空間のなかでも非常に重要な場所です。そのため、機能性だけでなく視覚的な印象にも考慮する必要があります。
また、扉の色合いは、キッチン家電の色を考える際にも役立ちます。そこで、 C-lab.ではキッチン空間全体の印象に大きく影響する、キッチン扉の色合いを過去、4年間にわたり各年、200タイプ以上のマンションモデルルームを対象に調査を実施しました。

調査対象の地域の内訳は以下のとおりです。

● 首都圏:93タイプ
● 中部:28タイプ
● 関西圏:72タイプ
● その他:51タイプ(札幌22タイプ、仙台8タイプ、福岡21タイプ)
※2022年調査数参照

ここでは、独自調査をもとに行なったキッチン扉から色、柄、木目に対しての考察をお届けします。

【キッチン扉カラー動向】

首都圏では、単色抽象グレーのキッチン扉が占める割合が、過去と比較すると大きく増加しています。一方、首都圏以外の地域では、単色抽象ホワイトのキッチン扉の比率が高くなったところが多いことがわかりました。

【キッチン扉柄の動向】

木目柄のキッチン扉は全体の6割程度を占め、主体の柄であるといえます。ただし、単色や素材系の柄、抽象柄の比率も増加傾向にあります。最近のインテリア傾向にみられる「マテリアルミックス」のコーディネートがキッチン扉にも浸透してきていると考えられるでしょう。

※「マテリアルミックス」に関する記事はこちらをご参照ください。

 

 
【キッチン扉木目方向の動向】

続いて、木目の縦目と横目のどちらが使用されているかを地域・年ごとに調査しました。調査によって、キッチン扉の木目は地域にかかわらず、横目が大半を占めることがわかりました。

調査データから次期キッチン家電のカラートレンドを予測

「マンションモデルルーム調査 」の分析データをもとに、次期キッチン家電のカラートレンド予測について解説します。家電製品全般のデザインにも反映できる予測となっているため、ぜひ参考にしてください。

【キッチン扉ベース色の動向】

調査の結果、木目、素材、単色共にグレージュのキッチン扉が高い比率で使用されていることがわかりました。そのため、キッチン家電のベースカラーには、彩度が控えめのエレガントなベージュが増加すると予測できます。近年は、モダンで洗練されたキッチン空間のニーズが高まっている傾向にあります。その理由として、現代のライフスタイルでは、キッチンが単なる料理の場から、家庭におけるリラクゼーション空間に進化していると考えられるからです。エレガントなベージュはこうした空間にマッチするカラーといえます。

 

【キッチン家電のアクセントカラー】

 

C-lab.では、「ミラノサローネ 2023」や「チェルサイエ 2023」の傾向も分析しました。ミラノサローネとは、イタリア・ミラノで開催される国際家具見本市で、チェルサイエとは、イタリア・ボローニャで開催されるセラミックタイルと水まわりの世界的な見本市のことです。

2つの世界規模の見本市で使用されていたアクセントカラーの傾向から、 キッチン家電のアクセントカラーには、テラコッタカラーとモスグリーンカラーの採用が増えることが予測できます。2色共、キッチン扉で使用率の高いグレージュや、トレンドのベースカラーとして予測しているエレガントなベージュとの相性も良い色です。

テラコッタカラーは「素焼きされた土」を思わせ、温かみを感じるカラーです。家庭での食事の温もりや居心地の良い空間を演出してくれるでしょう。

一方、植物の緑を連想させるモスグリーンカラーは自然を彷彿させるカラーです。ナチュラルで心地良いイメージを感じさせるだけでなく、個性的な空間も演出できるため、キッチンにセンスの良さを与えます。

また、これらのキッチン家電のカラーと共にキッチンツールなどにも使用できるアクセントカラーとして、マルチカラーの増加も予測できます。マルチカラーとは、3色以上を同時に使用した多色配色です。カラフルなマルチカラーは華やかで明るい印象を与えるため、キッチンを遊び心のあるポジティブな空間に演出できます。世界的に減速が見られる経済状況にあるからこそ希望を感じさせるマルチカラーが注目を集めると考えられるでしょう。

C-lab.では生活空間のデザインやトレンドの最新情報を発信

キッチン家電の色を考える際には、インテリアとの関係性を考慮することが重要です。
 今回紹介したインテリアの傾向を加味した次期キッチン家電のカラートレンド予測を、ぜひ製品開発時に役立ててください。
また、家電全体の色トレンドも予想しております。

詳しくは記事はこちらを参照ください。

 デザインファームC-lab.では、TOPPANが培ってきたノウハウと実績を活かし、リサーチやトレンド分析、サーフェスデザインの企画・開発やソリューション提案など、お客様のニーズに沿ったサービスをワンストップで提供しています。C-lab.のサービスについては以下をご覧ください。

キッチン家電開発やインテリアに関わる商品開発の具体的なお悩み・ご相談などは、下記【Contact】からぜひお気軽にお問い合わせをお待ちしております!

What’s C-lab.?

TOPPAN C-lab.(Toppan Creative Laboratory)

TOPPAN C-lab.(Toppan Creative Laboratory)は、生活空間のサーフェスデザインをベースに調査・分析を行い、製品開発から空間全体のソリューション提案を行うデザインファームです。

C-lab. Top Contact
お問い合わせ

デザインに関するお問い合わせはこちらから

C-lab.は、サーフェスデザインをベースに調査・分析を行い、製品開発から空間全体のソリューション提案を行うデザインファームです。
大きな強みは、永年培ってきた調査・分析力と、CMF+Pをベースとしたものづくりへのゆるぎないこだわり、そして独自の調査データに基づくトータルな提案力です。
デザインに関する課題に対して、まずはご相談ください。

Contact