今回のC-lab.トピックスでは、主にマンション向けのオリジナル化粧シート「101エコシート・レプリア」の2024年新柄制作ストーリーをご紹介します。
※101エコシート・レプリアとは...
オレフィン系(非塩ビ)素材を使用し、意匠性・加工性に優れた環境配慮型の化粧シートです。
最新のインテリアトレンド情報を元に、これからのライフスタイルを見据え、洗練されたデザインを毎年ご提供しています。
我々C-lab.ではライフスタイルトレンド調査やSNSを軸とした生活者志向の調査など、暮らしにまつわるマーケティング調査を日々行なっています。
このような調査を行う中で、昨年度に引き続きutideの齊藤美紀さんとこれからの暮らし方やインテリアスタイルを深掘りしていきました。
utideさんとC-lab.でディスカッションを重ね、国内の情勢や社会課題を見つめながら分析しました。これからの暮らしを考える中で「自分らしく生きる」ことが今後のキーワードであると導きました。
ライフスタイルトレンド調査やSNSを軸とした生活者志向の調査など、暮らしにまつわるマーケティング調査に関してのトピックスはこちらから!
「自分らしく生きる」という大きな軸をさらに分解し、大きく3つの方向性があると考えました。
【等身大の暮らし】・・・背伸びせず家で心から癒されることを軸にした暮らし
【賢く考える暮らし】・・・デジタルを活用しながら本質を追求する暮らし
【目利きな暮らし】・・・自分時間を大切に自己投資に意識を向ける暮らし
3つの方向性を「等身大の暮らし」をChalky Neutral、「賢く考える暮らし」をChic Luxury、「目利きな暮らし」をComfort Retroと称してインテリアスタイルに落とし込みました。
世の中の情勢と今後の兆しを捉えて考案した2024年の新柄コンセプトは、「すすす」です。
キャッチーなコンセプトですが、「すすす」という言葉には、3つの意味を込めています。
す:すすっと軽やかな足取りで
す:素顔のままで
す:巣をめざして
多様性を認め合う世の中でひとりひとりが個性を発揮してもっと自分らしくいられる住まいへ。
今の時代を反映した爽やかな空気感を皆さんにも楽しんでいただきたく、今回コンセプトを創出しました。
キービジュアルもコンセプトに合わせてデザインしました。
「ひとりひとりの暮らしに合わせた住まいになって欲しい」という想いを込めて、彩り豊かで、どこか鳥の巣を想像させるシルエットと、新柄のビジュアルが透けて見えるデザインに落とし込みました。
「すすす」というコンセプトをもとに制作した今年の101エコシート・レプリアの新柄をご紹介していきます。
2024年の101エコシート向けの新柄は木目4点、素材系2点の合計6点です。
特に注目はサンドストーンのドライな質感が心地よいTE-SN7109/ココサンドLGと、グレーマーブルのシックな落ち着きがポイントのTE-SN7110/ベラドンナマーブルGです。
サンドストーンとは、遡ること8年前から住宅・非住宅を問わず人気を博している「モルタル」にも通ずる雰囲気を持ちながら、モルタルよりもさらに質感を豊かに表現できる石種です。粗密を意識しながらレイアウトした粒感がポイントです。
一方ドライな質感でありながら、重すぎない高級感を演出できるグリスパルピスというグレーマーブルの一種となる素材系の柄も新登場。マーブルらしいリズミカルなベインを日本の住空間に向けてチューニングし、木目との響き合いを意識してデザインしました。その背景には我々が経年で視察しているミラノサローネで見受けられた「マテリアルミックス」のトレンドから影響を受けています。
マテリアルミックスにまつわるミラノサローネ2024のレポートはこちらから
続いてレプリア新作のご紹介です。
木目4点、素材系1点の合計5点を新たにラインナップします。特に注目ポイントは建具同様、素材系領域の強化です。
昨年度は弊社としても初めての試みとなる石目柄に挑戦し、縦流れが美しいセルペジャンテのTFP-SN574/シエナストーンLGを取り入れました。今年はあえてテイストを変更し、方向性がなく、様々なインテリアスタイルとの調和を叶えるライムストーンのTFP-SN579/プロムストーンGをラインナップ。リズミカルにレイアウトされたクラックが印象的で、自然豊かなライムストーンの表情を残したまま、インテリアとのコーディネート性を考慮し、癖がなく使いやすい表情を目指しました。
レプリアの新柄に関しては、utideの齊藤美紀さんと考えた3つの暮らしの方向性に対して、それぞれ空間CGも作成しています。
左はTFP-SN575/ルルエルムWG、右はTFP-SN576/コージーオークNを用いてスタイリングしています。
インテリアスタイルは昨今のトレンドであるジャパンディをベースに、カラーはライトベージュやライトグレーといった軽やかな空気感に包まれたインテリアシーンをイメージしています。リビング空間に柔らかな日差しが差し込み、暮らす人々の癒しを体現したシーンとなります。
左はTFP-SN577/セレナーデウォールナットG、右はTFP-SN579/プロムストーンGを用いてスタイリングしています。インテリアスタイルはフレンチモダンがベースになります。グレイッシュな色味の自然素材を用いながら、重厚感があるものを避け、軽やかさがあるものを選定するのがポイントです。
TFP-SN578/アウリッコクルミMを用いてスタイリングしています。インテリアスタイルは、ソフトなインダストリアルスタイルがベースです。住まい手のこだわりを感じさせながらも、シンプルかつクリーンにまとまっています。なつかしさを感じさせる和材のクルミ材を使用し、丁寧に使い込まれた質感に仕上げました。
今年の101エコシート・レプリアの新柄ストーリーをお届けしましたが、いかがでしたでしょうか?暮らしを彩るシート開発に込める想いが少しでも伝われば幸いです。
また、C-lab.ではシート開発だけでなくインテリアやサーフェスに関するさまざまなデータ分析・考察も行なっています。ご興味のある方は、是非とも下記「contact」からお問合わせください。
TOPPAN C-lab.(Toppan Creative Laboratory)は、生活空間のサーフェスデザインをベースに調査・分析を行い、製品開発から空間全体のソリューション提案を行うデザインファームです。
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大きな強みは、永年培ってきた調査・分析力と、CMF+Pをベースとしたものづくりへのゆるぎないこだわり、そして独自の調査データに基づくトータルな提案力です。
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