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【渋谷アクシュ】青山と渋谷をクロスしてつなぐ大型複合施設CMF+Pレポート

2024年7月8日にオープンした渋谷駅東口エリアの大型複合施設「渋谷アクシュ(SHIBUYA AXSH)」。事業コンセプトは「TSUNAGI-BA / つなぎば」。AXSHの意味は青山(A)と渋谷(SH)の街をつなぐ(X)ことを表し、人々や文化が交じり合い、新たな価値が生まれる場として誕生しました。
飲食店をはじめ、現代アートギャラリーや女性フロアを完備した健診センターなど15テナントが揃った1〜4階の商業ゾーンと渋谷駅につながる利便性の高い 5 〜23階のオフィスフロアで構成されています。23階フロアには一部テナントが利用可能な屋上スペースを併設しており、オフィスワーカーに開放的な空間を提供し、リフレッシュしたり、想像を広げたりする場として使用可能です。
C-lab.では新エリアオープンに先立って行われたメディア内覧会に参加。普段なかなか立ち入ることのできないオフィスフロアをはじめ、商業ゾーンの視察をして参りました。渋谷アクシュに使用されている CMF+P(Color / Material / Finish / Pattern)と空間のデザインに焦点をあてレポートいたします。

TOPPANのC-lab.では、最新のトレンド調査分析から将来のトレンドを予測し、新たなスタイルを提案することを得意としております。新しいライフスタイルトレンドの傾向や商品開発のアイディア創出に役立つコンサルタントやセミナーなど、各種詳細に関しては下記バナーからお気軽にお問い合わせください。

2つの外観イメージと圧巻の吹き抜けアトリウム

撮影:C-lab.

渋谷駅方面からのエントランス付近には大型ビジョンやシンボルツリーが設置され、段差を生かした憩いのオープンスペースが広がっています。一方、ビルの反対側の青山方面のエントランスではパブリックアートが目を引きます。こちらは株式会社NANZUKAがキュレーションを担当、年に2~3回展示が入れ替わっていくとのこと。床材には小石を固めたブロックがリズミカルに敷かれ、グレーを基調とした空間でアートの存在感が際立ちます。
青山方面からビルを見ると、斜めの線が入ったファサードが印象的です。縦横だけでなく、斜めのラインを用いたファサードは青山と渋谷をクロスさせる「TSUNAGI-BA」のコンセプトを表現したものです。斜めのデザインは施設のグラフィックにも随所に用いられています。
1Fから2Fへの吹き抜け、アトリウムを中心に商業施設が並んでいます。木材と植栽がふんだんに使用されており、渋谷という大都市にいることを忘れさせるような安らぎを感じさせる空間が広がります。吹き抜けの垂直方向や、床・天井の水平面に多種多様なマテリアルが用いられています。ルーバー、メタルの三角形で構成された天井、左官仕上げの塗り壁、ライトブラウンの木目に走るライン照明、ミラーへの映り込み等、グリーンと重なり響き合い、広がり、奥行きを感じさせるデザインは多様性の時代への空間演出ともいえそうです。

もっと自由に、遊ぶように働こう。を象徴するオフィスエントランス

撮影:C-lab.

3Fへのエスカレーターを上がると、上層階のオフィスフロアへのエントランス空間が広がります。天井には波打った水面を連想させる凹凸のあるミラー素材が使用されており、空間を広く見せる効果と共に、ワーカーや訪問者のわくわく感を高める効果を感じます。オープンでカジュアルなラウンジ、ワークスペース、階段状の多目的スペース、カフェが併設されており、このミラーの天井材はカフェの天井にも広がり、シームレスな空間を作り上げています。またエスカレーター横には積層、歴史を感じさせる横流れの美しい石材、上りきった正面には存在感のあるダイナミックなダークグリーンの大理石が迎えます。このような希少な石材がオフィスエリアの高級感を演出し、特別感、印象を高めています。
アトリウム同様にマテリアルミックスが多用されており、壁面ではダークグレーの塗装壁、ガラス、亜鉛メッキ鋼板、床材にはブラウンウォールナット材や白を基調としたチェッポストーンを切り替えて配置。天井は前述のミラー素材と明色の左官仕上げが切り替えで組み込まれています。これらの素材が訪問者の目を引き、空間を彩る多くの植栽のグリーンと響き合い、落ち着きの中にも明るさを感じる空間となっています。

マテリアルミックスの価値 & 店舗・施設調査2023 / 2024レポート~滞在時間の価値を高めるマテリアルミックス空間~

撮影:C-lab.

渋谷アクシュは「TSUNAGI-BA」というコンセプト(往来、交流、居心地、たまり、つなぐ)を意識させるような演出、多様なマテリアルとマテリアルをつなぐ遊び心溢れる空間演出が目を引きました。このようなマテリアルミックスは昨今のトレンドです。変化があり、程よい刺激に満ち、長く居ても飽きさせない心地よい空間は渋谷を訪れた際に一息つくにもぴったりです。商業エリア、3Fのオフィスエントランスともに石や木材のころんとした丸みのあるフォルムのオブジェ(スツール)、プラントベースがところどころに配置されており、待ち時間やちょっとした休憩にぴったりです。特にアトリウムやオフィスエントランスの天井は楽しく、一息つく際には上を見上げ、こだわりのマテリアルで組み合わせられた天井をチェックするのをお忘れなく!

C-lab.では2010年から新しい店舗・施設のデザイン動向をJAFCA日本流行色協会様との協業により、経年的に調査し、トピックスとして分析、その年のCMFPの動向と合わせ、まとめています。ご興味のある方は是非とも下記「contact」からお問合わせ下さいます様、よろしくお願い致します。

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TOPPAN C-lab.(Toppan Creative Laboratory)

TOPPAN C-lab.(Toppan Creative Laboratory)は、生活空間のサーフェスデザインをベースに調査・分析を行い、製品開発から空間全体のソリューション提案を行うデザインファームです。

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大きな強みは、永年培ってきた調査・分析力と、CMF+Pをベースとしたものづくりへのゆるぎないこだわり、そして独自の調査データに基づくトータルな提案力です。
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