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C-lab.戸建住宅外観トレンドレポート2024:日本の街並みデザインの未来予測

C-lab.では、戸建住宅の外観について、スタイルや素材に関するCMF(カラー=色、マテリアル=素材、フィニッシュ=仕上げ)の調査を行い、デザイントレンドの動向をまとめています。
戸建住宅の外壁材料として一般的に使用されているのはサイディング材であり、現在、新築戸建住宅の70%以上が窯業系サイディングを採用していると言われています。サイディング材は色やデザインのバリエーションが豊富で、住宅外観スタイルを決定する上で重要な要素となっています。

この調査も開始から4年目となり、デザイン動向におけるボリュームゾーンやトレンドの変化が徐々に見えてきました。本トピックスでは、「戸建住宅外観トレンドレポート2024」の結果から、いくつかのデザイン動向をご紹介します。

調査概要
本調査では、施主の希望や設計者の意図が明確に反映される注文住宅と、住宅ビルダーの意向が色濃く反映される建売住宅の2タイプを対象に分析を行いました。

注文住宅:住宅展示場における最新モデルを対象としました。
建売住宅:オリジナル調査を通じて収集した売り出し中物件の画像を基に判読しました。
調査項目は以下の通りです:

・住宅全体の外観イメージ
・外壁の素材やデザイン
・窓サッシの色
・玄関ドアの色や柄
・門袖や門柱などの外構商品
また、地域別の比較や、注文住宅と建売住宅のタイプ別比較を実施し、経年変化についても分析しています。

外観スタイル

【建売住宅】地域別外観スタイル比較グラフ

建売住宅の外観スタイルを、北海道から福岡まで10の地域で比較調査しました。住宅外観スタイルは、ミニマルから和風までの7つに分類しています。

全国的な傾向を見ると、クールモダン、ナチュラルモダン、洋風モダンの3つが主流となっています。このうち、クールモダンとナチュラルモダンは主に外壁の色調によって印象が分かれますが、クールモダンの割合がより多い状況です。外観イメージに大きな影響を与える外壁色調についても毎年調査しており、最近では黒や白などのクールな色調が増加していることが分かっています。

地域別に見ると、無落雪屋根が採用されることが多い北海道では、他地域と比べてクールモダンやナチュラルモダンの割合が高い結果となりました。一方、和風モダンや和風スタイルは北陸や京都で多く見られました。前年度の調査では、大阪や九州でも少数ながら確認されたため、和風系のスタイルは主に東日本よりも西日本で見られる傾向があると判断されています。

外観カラー

【建売住宅】外観の色数比較グラフ

建売住宅の外壁は、窯業系サイディングの豊富なデザインに支えられ、異なる素材感を組み合わせたり、2色以上の色面構成で魅せるデザインが主流となりつつあります。ここ最近では、1色使いの割合が下げ止まる傾向が見られる一方で、3色以上の組み合わせは依然として増加傾向にあります。

これらの色や素材感の組み合わせは主に玄関周りを中心に展開されるため、玄関がない壁面では1色のみが見える場合もあります。このことから、戸建住宅の顔として玄関がいかに象徴的な存在であるかが伺いしれます。

外壁デザイン

外観素材グラフ

1種類のデザインで外壁全体を構成する場合における注文住宅と建売住宅の比較を行いました。ここで分類する「デザイン」は、本物かどうかは問いません。たとえば、サイディング材などの商品では、タイル、レンガ、木材などを本物そっくりに再現することが可能です。この前提のもとで、外壁として何を表現しているかに注目しました。

注文住宅では、タイル調が最も多く、次いで積み石調が選ばれており、それに続いて羽目板風タテ貼りや左官仕上げ調が見られます。一方、建売住宅では積み石調とタイル調が全体の約8割を占め、特に積み石調が多い状況です。このことから、注文住宅・建売住宅ともにタイルや積み石が人気を集め、大きなボリュームゾーンとなっていることがわかります。

なお、複数のデザインを組み合わせた物件では、羽目板風ヨコ貼りやヨロイ貼りといった木材を意識したデザインも増加傾向にあります。前述の通り、素材感の組み合わせや色面構成で外観を演出する事例が増えていることから、木材表現のデザインにはさらなる可能性があり、今後も開拓の余地があると考えられます。

玄関ドアカラー

【建売住宅】玄関ドア木目調カラーグラフ

建売住宅の外観で重要な見せ場となる玄関ドアは、木目柄が全体の約8割を占めており、その割合はここ数年安定しています。しかし、その色調には変化が見られ、3年連続でダーク系が減少する一方、ミディアム系やブラック系が増加しています。

木目柄の玄関ドアは素材感をしっかりと表現するデザインが多い傾向にあります。その中でミディアム系の色調が増えている理由としては、木目の質感がより引き立つことや、外壁の色調にグレーや黒などの濃い色が増加しているため、ダーク系が以前ほど映えなくなっていることが挙げられます。また、ブラック系の増加については、黒い外壁と木目柄の色調を揃えるために選ばれるケースもあると考えられます。

間取り&外観デザインソリューション

C-lab.では、「戸建住宅外観トレンドレポート2024」の傾向を踏まえた間取り&外観デザインソリューションを展開しています。現在のボリュームゾーンを的確に把握しながら、新しい潮流を取り入れたエッセンスを加え、これからの間取りや住宅外観デザインについて、コンサルティングを行っています。

また、C-lab.では、今回ご紹介した「戸建住宅外観トレンドレポート2024」を販売しております。ご要望に応じて内容をカスタマイズすることも可能です。詳細や価格については、どうぞお気軽にお問合せください。

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