3daysofdesignから見る北欧の最新デザイントレンド CMF編

2025年になり早くもひと月ほどが経とうとしています。デザインの世界では今年も様々な展示会が目白押しで、どの展示会を視察するべきか今時期から頭を悩ませている方もいらっしゃるかもしれません。
国内外問わず、数多くの展示会を視察・分析しているC-lab.では、昨年のコペンハーゲンで行われたデザインイベントである3daysofdesignも視察し、その内容は弊社のセミナーや9月に配信した記事でもご紹介させていただきました。
今回はトピックス第二弾として、そこでは紹介しきれなかったCMF(Color, Material, Finish)に注目した内容を、C-lab.ならではの視点でまとめてご紹介します。新製品開発で悩まれている方や、注目の集まる北欧トレンドが気になる方など、是非参考にしていただけますと幸いです。
3daysofdesign2024 注目のCMF WOOD
9月に配信したトピックスの中で注目の木質素材として針葉樹を挙げていましたが、その他にも空間の中で存在感を発揮していたダークトーンの木材や、黒目止めを施されたオークなど、木の質感を保ちつつ、しっとりとした塗装を施されたものを確認できました。
ファッションにおいてもどこか懐かしさを感じさせる「グランパコア」というスタイルが注目されていますが、祖父の家にあるような年季の入った家具や色味を取り入れることで、安心感に包まれた空間に仕上げることがこれから一層増えていくかもしれません。



空間に奥行きを与える乱尺床
家具ではなく床の仕上げとして乱幅仕上げのものも様々な場所で確認することができました。
国内ではまだメジャーではありませんが、こだわり抜かれた店舗やショールームなどで少しずつ見ることが増えつつあるこの乱尺仕上げ。板幅が違うことによって生まれる奥行きのある仕上げが、空間自体を一段階上質に見せるようにも感じられ、国内においても今後より広がりを見せるのではないかと注目しています。



空間テイストの温度感を調整するメタル素材
続いて木質材料以外で注目したマテリアルの紹介です。
国内でも様々なところで活躍の場が広がっているメタル素材。鉄や銅、真鍮などメタルの中でも様々にバリエーションがありますが、今回注目したのはアルミやステンレスといった限りなくプレーンな質感のメタルでした。アルミはリサイクル適正に優れている為、そういった観点からも昨今のデザインの世界で目にすることが増えた素材でもあります。
北欧デザインと聞くとナチュラルな温もりのある空間を思い描きがちですが、その中にキリッとしたクールな色味や質感を持ったメタルが使われることによって、デザインが甘くなりすぎず絶妙なバランスを持って空間がまとめ上げられています。


北欧でも注目の集まるトラバーチン
ここ数年ミラノにおいてもトレンドが続いているトラバーチンですが今回の3daysofdesignにおいてもバリエーションで確認することができました。
スタンダードなベージュ色のトラバーチンはもちろん、レッドやグレーといったものも見ることができ、ヨーロッパ全体で拡がっていることを実感しました。



以上が2024年の3daysofdesignにてみられた注目のマテリアルでした。
年々拡大し、ミラノに次いで注目され始めているイベント。2025年も6/18日〜20日の3日間開催予定とのことで、気になっている方は是非観にいかれてはいかがでしょうか。北欧の暮らしがなぜ世界的にも注目を集めているのか、そのヒントが見つけられるかもしれません。
またC-lab.では2024年の3daysofdesignの情報が掲載されたミラノサローネレポートも現在販売中です。こちらの情報以外にもより詳しく掲載されていますので、ミラノトレンドと合わせて是非そちらもご覧いただけますと幸いです。
