ライフスタイルトレンドを把握することは、商品開発やサービスの展開において非常に重要です。C-lab.では、独自の調査を通じて、経年にわたりライフスタイル動向の分析と考察を行っております。パンデミックを経て、人々の生活は大きく変化し、私たちは新たなステージに立っています。今回はC-lab.オリジナルライフスタイル調査より、2025年以降のライフスタイルのトレンドを探るための兆しを読み解きます。
C-lab.オリジナルライフスタイル調査の概要は下記となります。
▼調査対象
【性別】 男性、女性
【年齢】 25~69歳
【地域】 主要都市圏
【調査数】 1,000人(Web調査)
【調査時期】 2024年8月実施
▼調査内容
・インテリア関与の実態/関心度は?
・インテリアトレンドで気になるもの・取り入れたいものは?
・住まい/インテリアの情報をチェックする際は、どんなSNSを使用しているか?
・住まいに調和しそうな/暮らしたいと思うインテリアイメージは?
・ドアや床の素材にどの程度こだわっているか?どのような素材を使用したいか?
・今後の暮らしでこだわりたい/取り入れたいことは?どんな部屋に住みたいか?
・現在の住居を選ぶ際に重視したポイントは?
・普段どんな暮らし方をしているか?休日の過ごし方は?
・どのような時に幸せを感じるか?どんな価値観を持っているのか?
・好きなキーワード/カラーパレット/ブランドメッセージ/外観イメージは?
・2020年より前と比べた時の「暮らし方」「価値観・考え方」に感じた変化は?
・10年後の社会では、どんな暮らし方・価値観が広がっていると思うか?
これらのライフスタイル調査を通じて、消費者の思考や価値観、更には好みのインテリアの嗜好を探り、特徴やニーズ、トレンドを把握。今後の市場を予測するために役立つレポートにまとめました。
このトピックスでは、レポートの全体的な傾向をご紹介します。
【レポート概要】
ライフスタイルに関するバックナンバーはこちら▼
【ライフスタイルトレンドからみる2025年のインテリアトレンドを予測!!】
【最新のライフスタイルトレンドからみる2024年~2026年のインテリアトレンドを考察】
TOPPANのC-lab.では、こうした市場の動向を考察し、現在のトレンド分析から将来のトレンドを予測し、新たなスタイルの提案を得意としています。商品企画やサービスの考案などにお困りの場合は是非お気軽にお問合せください。
現在、私たちの社会は多様な背景のもとで大きく変化しています。地球環境では、気候変動や地球温暖化が深刻な課題となり、自然災害の頻発や資源の枯渇が懸念されています。この状況下で、環境意識の高まりと持続可能な未来を築くための行動が求められています。また、技術環境の進展も重要で、再生可能エネルギーやIT技術の発展により、私達の身近な生活やビジネスにおいてもデジタル化が加速。5Gやクラウドコンピューティングの普及、AIや機械学習の革新が新たな可能性を開いています。加えて、グローバル化が進む中、地域のつながりや人権、格差社会の問題が浮き彫りになり、少子高齢化や人口減少が進行、これに伴い、教育の変革が求められています。また、紛争や経済への影響も依然として存在します。これらの複雑な背景を受けて、私たちのライフスタイルには何が求められているのでしょうか。丁寧に紐解いていきます。
最近の傾向として、シンプルさや安心感を重視するライフスタイルが見えてきました。物質的な豊かさよりも、心地よさや安心感を求める人々が増えてきていると分析します。このような考えは、近年のミニマリズムやサステナブルな生活思考とも一致しています。さらに、好きなキーワード調査では「ナチュラル」や「穏やか」といったキーワードの人気が高まっていることから、自然やシンプルな生活への志向も伺えます。物を必要以上に所有しない姿勢や、家族との時間を大切にする傾向も明らかになっています。調査からは家でのんびり過ごすことや家族の記念日を重視する姿勢も伺え、家庭を中心とした生活を重んじる価値観の表れと言えるでしょう。
シンプルで心地よい生活を求め、物質的な豊かさを追求するのではなく、心の安らぎや家族との時間を重視した生活を求める傾向が見えてきました。
ライフスタイルの変化として注目すべき事は、情報収集の手段としてSNSやYouTubeの利用が増えており、デジタル化の進展を示しています。この流れに伴い、商品購入においてもインターネットが主流となり、利便性を求める傾向がますます強まっています。また、パンデミックを経験した事により、自宅でリラックスしたりストレスを解消する取り組みが増えていることも注目されています。
今後の暮らしで取り入れたい事に関しては、質の高い睡眠や食生活への関心など、健康志向が引き続き人気を集めていますが、従来の健康志向とは異なり、レジリエンスの要素が取り入れられています。これは、心身の健康を維持するだけでなく、ストレスや困難に対する適応力や回復力を重視するアプローチです。人々は、身体的な健康だけでなく、メンタルヘルスや情緒的な安定も重要視するようになり、より包括的な健康観が広がっています。さらに、四季を楽しむ暮らしや、グリーンを楽しむ暮らし方に対する関心も高まっており、近年、季節が「四季」から「二季」に移行する中で、日本ならではの四季を大切にしたい思いや、自然との共生を重視する傾向が見受けられます。これらの結果は、持続可能なライフスタイルの追求とも関連しており、サステナブルな思考が人々の生活に浸透してきていると考えます。
この先、10年後を視野に入れて、望む暮らしに関してはテクノロジーの進化と環境意識の高まりが鍵となることを示唆しています。AIなどのテクノロジーを活用した個々に合った生活支援が一般化し、健康管理や教育支援など、個人のニーズに応じたサービスが求められる時代の到来を意味しています。テクノロジーの進化が、よりパーソナルな生活の実現を可能にするでしょう。
また、再生可能エネルギーの利用がさらに普及し、太陽光や風力といった持続可能なエネルギー源が、日常生活において一般的な選択肢となることが期待されます。
さらに、サステナブルな素材の一般化も重要なトレンドとして挙げられており、環境に配慮した製品選びが生活の中で重視されるようになるでしょう。
インテリアに関する調査結果から、多くの方が心地よさや落ち着きを重視していることが明らかになりました。理想のお部屋には、癒しや自然感が求められており、これらの要素がミックスされた空間が好まれる傾向にあります。特に、スローナチュラルなスタイルが人気を集めており、自然素材を取り入れた温かみのあるデザインが求められています。
最近のインテリアトレンドでは、断熱や遮熱設備の導入が注目されており、快適な住環境を実現するための機能性が重視されています。さらに、自然光を活用した明るい空間作りや、スマートホーム技術の導入に対する関心も高まっており、便利で快適な生活を求める声が多く寄せられています。
また、太陽光発電システムなどの持続可能な選択肢も、環境への配慮から取り入れたいと考えられています。全体として、心地よさと機能性を兼ね備えた、自然との調和を感じられるインテリアが望まれていることが伺えます。これらの要素が融合した空間が、今後の理想の住まいとして広がっていくことでしょう。
今回は全体的な傾向をご紹介しました。さらに詳しい調査結果の分析レポートや、最新のライフスタイルトレンドから導き出す今後の暮らしの方向性について分かりやすくビジュアルも加えてまとめたレポートもご用意しております。お気軽にお問い合わせください。
また、毎年ご好評をいただいているC-lab.ミラノサローネレポートですが、今年度の2024年の最新号では、内容を大幅にボリュームアップし、10月1日に発刊しました。3,000円(税込)にて販売中ですので是非お求めいただき、最新のトレンドの動向を読み解くヒントにお役立てください。
C-lab.はこれらの調査結果を基にした商品開発やサービスのコンサルティングも行っておりますので、ぜひ下記「Contact」からお気軽にお問合せください。
TOPPAN C-lab.(Toppan Creative Laboratory)は、生活空間のサーフェスデザインをベースに調査・分析を行い、製品開発から空間全体のソリューション提案を行うデザインファームです。
C-lab. Top ContactC-lab.は、サーフェスデザインをベースに調査・分析を行い、製品開発から空間全体のソリューション提案を行うデザインファームです。
大きな強みは、永年培ってきた調査・分析力と、CMF+Pをベースとしたものづくりへのゆるぎないこだわり、そして独自の調査データに基づくトータルな提案力です。
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